見城徹見城徹 「癒着」という言葉の意味について『広辞苑』を引いてみると「本来関係あるべきでない者同士が深く手を結び合うこと」と書かれている。癒着は悪い意味で使われることが多い言葉だが、仕事を成功させるためには非常に重要な要素だ。
癒着とはどういう状態を指すか。お互いがお互いを必要として結果を出す唯一無二の関係だ。しかし、誰かと癒着するにはキラーカードを持っていなくてはならない。
相手が喉から手が出るほど欲しいキラーカードをこちらが持っている。そして「どうぞ使ってください」とそのキラーカードを惜しげもなく差し出す。
相手も手元にキラーカードを持っており、見返りにそのキラーカードを差し出してくれる。ギブ・アンド・ギブという無償の贈与、テイク・アンド・テイクという無償の報酬の関係は癒着とは言わない。ギブ・アンド・テイクの対等な関係の上に癒着はある。
もし君がキラーカードを1枚しか持っていなければ、その1枚を人に渡してしまった瞬間に弾切れになる。一時的に相手と癒着の関係が構築されるかもしれないが、次に渡すべきキラーカードが1枚も残っていなければ、癒着の関係は早々に終了する。
パートナーとして長く癒着の関係を保つためには、キラーカードを何枚も手元に持っておかなければならない。お互いが圧倒的努力を重ねて何枚ものキラーカードを常に獲得し続けるからこそ、お互いがお互いを必要とする癒着は続いて行く。
そして、キラーカードを切り合った先に、大きな成果が出ると癒着は益々深くなる。
勘違いして欲しくないのだが、「癒着」と「人脈」は似て非なるものだ。僕は「人脈」という言葉を聞くと虫酸が走る。
「仕事ができる人間になるためには人脈が重要だ」と考える人は、異業種交流会やパーティにやたらと出席しては名刺交換に勤しんでいる。大勢の人間が集まる場で名刺を渡し、通り一遍の薄っぺらい世間話をしたところで、癒着と言えるまでの濃密な関係を築けるわけがない。残るのは顔も思い出せない人たちの名刺の山だ。
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トーク情報かず かず 見城徹見城徹 石山一輝初めまして。 苦しい学生時代を見城さんの言葉に助けられ奮い立たされ何とか生きて来た者です。 今まで自分にとって自己否定は切っても切れないもので早く無くさないと潰れてしまうと焦っていました。ですが、見城さんの言葉はそれを正当化してくれました。とことん向き合って良いんだと気づかせてくれました。これから自分と向き合い続け、圧倒的努力をしていきます。苦しくても力に変えていきます。ありがとうございました。自分と向かい合って、もがき苦しみながら匍匐前進することです。逃げては駄目です。戦うしかありません。自己満足をした瞬間、人は楽で安易な道に踏み込みます。たゆまぬ自己否定こそが自分を強くします。辛い圧倒的努力をしなければ、何一つ鮮やかな結果は出ません。出来るか?出来ないか?ではなく、やるか?やらないか?です。
かず 見城徹見城徹 柴田 新介強く感じた回でした! 市井のものも、首相も、表現者も、見城さんは常にフラットに見てくださる。そこに「愛」があるか、「仁義」があるかを改めて感じさせていただきました。自分の小ささを実感するとともに、もっとのびのびと僕の「個体の掟」で、生きることを痛感しました。「覚悟」とはどういうことかを痛感させて頂いた回でした。ありがとうございました!「個体の掟」で生きて行くしかないと少年時代から覚悟していたような気がします。僕の思考と志向と嗜好はあまりにも共同体の皆んなと違っていたからです。その結果、困難な方へ、苦しい方へ、辛い方へ、舵を切って来ました。仁義と誠意だけは通して来たつもりです。僕は心ある人に心を尽くします。