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"三つめは、メモリと画像認識速度の限界である。10Gビット/秒の伝送速度を超えるような大容量データは、たとえ機器が1Tバイトのメモリを搭載していても約13分しか記録できない。画像データをリアルタイムに処理しようとしても、チップ上のキャッシュだけで済ますのは困難。主記憶にデータを出し入れすると、伝送速度以外に伝送遅延もネックになる。(略) 画像データ処理を段階的に実行するシステムを、既存の技術で作製したのが広島大学 大学院 工学研究科 複雑システム工学専攻 教授の石井抱氏と、東京大学 大学院 情報理工学系研究科 システム情報学専攻 教授の石川正俊氏の研究グループである。石井氏らは、比較的高精細でしかも超高速なフレーム速度、さらにリアルタイムの情報処理が可能なシステム「Hiroshima Hyper Human Vision(H3 Vision)」を開発した。具体的には、100万画素で1000フレーム/秒を実現できる米Photron,Inc.のカメラと、FPGAを用いた情報処理回路、そしてパソコンを用いている。石井氏らの狙いは、超高速フレームの画像データをパソコンに送る途中で必要な情報だけを抽出することで、どのようなことが実現するかを調べることにある。「これまで、列車や自動車など人間の限界を超えた技術が社会を変えてきた。視覚センサでも人間の限界を超えることで、大きなインパクトが生まれる」(同氏)。ただし、超高速フレームで、普通に画像認識処理をするには現在のパソコンやメモリでは能力不足。そのため、途中で情報を間引いてパソコンの負担を減らそうと考えた。"(続く) #日経XTECH #HiroshimaUniversity
関連ページ :『H3 Vision --- Robotics Laboratory, Hiroshima University』 http://www.robotics.hiroshima-u.ac.jp/vision_sensing/h3vision-j.php