安達ロベルト安達ロベルト2016年03月27日 04:39作品を発表する時期が近づいてくると、まとめようとする意識が働いて作品が次第にこじんまりしていくことがあるので要注意。尻上がりに大胆になるつもりくらいでちょうどい。
安達ロベルト安達ロベルト8年前写真作品の本質は「焦点を合わせること(=to focus)」にある。被写体選びから、ピント合わせはもちろん、フレーミング、現像、プリントに至るまで、何に焦点を合わせ、何を外すかが常に問われる。テーマ選びは、人生の何に焦点を当てているかの宣言でもある。
安達ロベルト安達ロベルト8年前ものづくりに「産みの苦しみ」はたしかにある。ひらめくまでの苦しみや、フィニッシュの手間がそれにあたる。他方、さほどぴんときてないのに手をつけて、途中で展開せず苦しくなるものは産みの苦しみとは違うので、手放すほうがいい。受精してない卵は、どう温めても何も生まれない。
安達ロベルト安達ロベルト8年前あちこちで井戸を掘りながら、どこも掘りが浅すぎて、水を出せていないのではないか。水が飲みたいから掘ってるのでなく、水を出して人々に尊敬されたい、水の代わりに喝采を浴びたいと思ってはいないか。