今泉力哉監督と📸
『窓辺にて』をもう劇場でご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、あまり深く書くとネタバレになってしまうので少しだけ。
本作は不倫や浮気を中心とした恋愛のお話ではあるものの、不思議と不快な気持ちにはならず、どのキャラクターにも感情移入してしまうような作品だったと思います。
手放すということは同時に何かを得るということでもある。
世の中的に悪とされている物事は果たして全てが悪いものなのかという、固定概念を覆すようなテーマが軸にはありました。
世間という広い世界の中にある小さな人間関係、そのささいな日常を覗かせてもらうことによって、まるで自分もそこに居合わせたかのような気分になりました。
今泉監督って、"こちら側"にも"あちら側"にも立てる方なんだぁって。色々、ハッとさせられました。
ここからはインタビュー時に思ったこと。
自分は映画を観る時、あんまり何も考えないで観ちゃうのですね。突っかからないようにするというか。
「心地よい映画だった。あのシーンの雰囲気が好きだった。キャラクターが良かった。」とか。
簡単に言えば、「面白い」って言葉しか使ってこなかったのですよ。
まぁ単純に自分が映画を批評できるほどの者ではないっていうのが一番の理由ですが。
そしてそれと同時に、受け手は最大限に理解をしなければいけないと勝手に思っていました。
作品からの問いかけに対しては正確な答えを導き、全てを納得できるように自分の中に落とし込む。
それが制作者へのリスペクトであり消費者の在るべき形だと、心のどこかで無意識に思っていたのかも。正直。
でも今泉監督が、「映画を観終わった後に考察したり、人と話し合ったりしてくれると嬉しい」と仰っていたのです。
その中身が正解か不正解かは置いておいて、上映後に作品を思い返しながら色々考えるって、ある意味それも作品の延長線上なんだなって。
今泉監督に二度もハッとさせられました。恐るべし。
こうやって監督と深く意見を交わせる機会ってなかなかないと思うんですよ。
作品を作る上でどんなことを意識してるかとか、細かいこだわりとか、たくさん丁寧に伝えて下さりました。
私自身もかしこまったインタビュー形式に慣れていなかったので、ただただ映画好きとして、監督の作品のファンとして、とにかく気になったことを聞きました。
0から全てを作り上げている監督だからこそ、全ての言葉に重みがあったし、何より説得力がありました。
すごくすごく勉強になったし、自分ももっと柔軟性を持った人間になりたいと思いました。
高校1年生の時からずっと、「いつか映画に関わるお仕事がしたい」と思っていて、その夢に少し近付けたような気がします。
このような素敵な機会を頂けて幸せでした。
今泉力哉監督、ありがとうございました。
またどこかでご一緒できますように。
精一杯頑張ります!
そして改めて、映画『窓辺にて』是非ご覧ください。
長文失礼致しました🙏🏻
#東京国際映画祭
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