血液が廻っている
貴方は抉る
極まって泣いている
貴方は馨る

涙の意味を僕は知らない
決して振り向きたくはない
無邪気なんて一番無敵だから

あの時の君はもう君じゃない
あの時の僕はまだ僕でいる
ふと、空を思い出した
君は素直に螺旋していた

音が僕を呼んでいる
僕が音を呼んでいる
この苦しみをあからさまに楽しんでいる
ずっと深く深く冷たくて息も

できないのに

何処からか声が聴こえる
振りかざす間に
瞬く間の深夜の感覚に
間隔は空く
それについて僕はまた企む

僕はまた覚醒するだろう
不確かな君の内部で
動物的な僕の内部で

僕の中で僕の反乱が起きている
また、新しい言霊が身体中を駆け巡っている
僕は、それに憂鬱さと微かな冷たさを感じている

この世界に生きる人間は絶対にどこかで繋がっている
人間だもの、という言葉があるように
それらが全て人間味で溢れているように

陽光が射し込んでいる
もう冬なのかもしれない
埃は陽光に照らされ踊っている
その光景に見とれながらふと君を思い出した
クーラーの作動音と僕の微かな呼気で成り立つ空間は既に冷めていた
そして僕は急かされたように8月のカレンダーを捲った

夜が僕を飲み込もうとしている
僕は反抗する
それでも目を開けたときには君が脳裏で躍動している
夜が出会いを起こす
僕はまた夜に身を任す