玄人(バイニン)
法外な賭け金や非常識なルールで行われる裏の麻雀においては勝利こそ絶対であり、そのためにはイカサマすら辞さない麻雀専門の博徒の総称。「玄」を「バイ」とする読みは漢字圏に存在せず、「麻雀勝負で大金を毟り取る専業商売人」または「並外れた麻雀の腕前を商売道具とする人」を略した「売人」(ばいにん)を、その世界の達人を表す「玄人」(くろうと)の読みに当てて二重の意味を持たせている造語。
ただし、「四角形の手狭な遊戯卓を4人で囲む」という麻雀の性質上、最低でも常に他者3名の目が光っているために中途半端なイカサマは自殺行為に繋がり、これが玄人同士の勝負であからさまに発覚した場合には相応の身体的、精神的、金銭的報復を受けるリスクを負わなければならない。
そこで、「イカサマを現行犯で摘発出来ない限りはイカサマではない」という暗黙の了解を逆手に取り、あらゆる研究に基づいて導き出した盲点、血の滲むような特訓の成果、または超人的能力を利用した裏技を編み出し、麻雀打ちに必要とされる三大要素の「理」「勘」「運」に第四の要素「力」を加えた玄人を玄人たらしめる麻雀に臨む。
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