「誰かのためにプロジェクト」応援!(仮)「誰かのためにプロジェクト」応援!(仮) 「48グループメンバー、被災地へ」
AKB48 後藤萌咲さん編
「キバさん、なんでそこでなにも言わなかったんですか?」
こども達に叱られた、もう何回目か。沿岸復興のとあるこどもに関する会議で、オレは発言しなかった。
大人達が知ったような顔をして、会ったこともないこども達について、わけ知り顔で語り合う事、オレはそれが嫌だった。
それを聞いてこども達がオレに叱りつける。チャンスがあるなら、その機会があるなら、成功率は低くてもキバさんが前に出て進んで環境を変える努力をしなければダメだよと。
自分が嫌なら、好きになるように変えていかないと嫌なものは嫌いに、嫌いなモノがホントに敵になっちゃうよ、と。こども達のお叱りにオレは平身低頭する、いつもの事だ。
こども達が言う
「毎日感謝の気持ちですよ、もえちゃんですよ」
オレは頭を掻いて、反省しつつもこども達の言葉にある事を思い出す。
2015年7月22日 被災地訪問の日
「そうですか。それは良かった」
オレの報告に誰かのためにプロジェクトの被災地訪問リーダーの石原さんはうなづきながら笑って言った
話はその少し前に遡る。
オレはこども達と仙台に集合した。
AKBの全国握手会に参加して日頃のお礼をメンバーさんに伝える為、そしてこども為の引率役としてだ。
お世話になっているメンバーさんはとても多い、こども達と手分けして誰がどのメンバーさんにお礼を伝えにいくかを打ち合わせする。
しかし、せっかくメンバーさんに会える機会にこども達は有頂天。お礼を伝えにいかせるという事が少し可哀想になってしまう。
結局、オレとジオラマのリーダーの女の子が一緒に並んでメンバーさん達にジオラマや訪問のお礼を言いに行くパターンになる。いつもの事だ。
お世話になったメンバーさんはちゃんとこども達の事を覚えていてくれて、こどもがお礼を言うと
「よく来たね!少し背が伸びたね!」
とか
「どれだけ長い付き合いだと思ってるの?親戚のおばちゃんみたいに思っていいからね!笑」
とか、励ますだけじゃなく、僅かな時間の中でこども達にこどもらしく笑ってもらって、良い思い出を作ろうとしてくれるメンバーさん達にいつも頭が下がるんだ。
そしてこみちゃんこと込山榛香さんがいるレーンに並ぶ。メンバーさん複数と握手ができる全握はこども達にとって、とても楽しいものだ。
こどもとこみちゃんが楽しく話す、こみちゃんは研究生の頃からこども達とジオラマに尽くしてくれたメンバーさんで、こども達が並ぶとめいっぱい喜んでいつも良い思い出を持たせてくれるんだ。
オレはこども達が喜ぶ顔を見て、良かったなあと安堵しながらこども達の後を追ってメンバーさん達にお礼を伝えていく。
そこでこみちゃんの横にいた、1人のメンバーさんがこどもとオレに語りかけた。
「キバさんとこども達ですね!わたし、訪問に行きたいんです。わたしにはちゃんと理由があって・・何かチカラになりたいんです!どうしたらいいですか?!」
そのメンバーさんは真っ直ぐに目を見て、ハキハキと、真剣とオレとこどもに伝えてきた。
そのメンバーさんこそ、後にこども達に尊敬され、感謝状を渡される事になる人
もえちゃんこと、後藤萌咲さんだった。
もえちゃんとの握手は一瞬で終わった。AKB全握の複数メンバーレーンは本当に一瞬だ。もえちゃんが喋って終わった。しかも握手券は使いきってもうない。
もえちゃんの事どうしよう。と、こども達は集まって相談をした。
オレはうーむ、と悩む。オレもこども達も、もうしばらくは握手に参加する予定はなかった・・
あれだよ、まあなにか考えておくのさ!と、言うオレにこどもは怒った
「あんなに強く言うなんて、きっともえちゃんには何か理由があるんですよ、だから勇気を出してわたしやキバさんに言ってくれたんですよ!ちゃんと考えて下さい!」
オレは「ヒィッ!」となる。女の子のマジ怒りは本当に怖い。静かな迫力がヤバいのさ・・
それから、こども達はもえちゃんの公演のオンデマを見たり、もえちゃんに何の理由があるのか、なぜもえちゃんが勇気を出したのか、いっぱい見て勉強した。
もえちゃんを好きになればきっとその理由がわかるハズだと。
オレはオンデマを何回も見た。
もえちゃんは一生懸命だ、そして一生懸命さが先に出て他のメンバーさんにチクッと言われる事もあった。
こども達にオレは言った。きっともえちゃんはそう言うタイプなんだよ、思わずお前達こどもを見て、言っちゃったんじゃないかな、と。
こども達はオレに「キバさんは本当に大切なことが見えてない、やっぱり鬼だ」と叱りとばし更にこう言った
「きっと、もえちゃんは震災に何か関係があるんだよ。私たちの知らない何か、誰かを元気づけたいとか、絶対にそうだと思う」
こども達はそう強くオレに言った。
そしてオレに用心棒として、もえちゃんが訪問に来れるようにチカラになってあげて欲しいと。
そしてもえちゃんがその足で被災地に訪問したら、自分のために頑張る事はいつか誰かを守れるという事、それをもえちゃんに伝えて欲しいと、勇気を出して歩み寄ってくれたもえちゃんにはその資格がある事を伝えて欲しいと頼まれたんだ。
正直、オレは訪問するメンバーさんを決める位置にもいないし、そんなチカラはない。それはこども達にもわかっている事だ。
それでもこども達は、自分達に心を開いてくれたもえちゃんに道を作ってあげたかったのだと思う。
オレは迷った末に、誰かのためにプロジェクトのリーダーを務める石原さんに相談がある事を伝えた。
そして近いうちに、直接に会って話をしようという事になったんだ。
そして話は冒頭に戻る。
石原さんがうなづきながら、オレの報告に笑って応える
「そうか、後藤萌咲はそうキバさんとこども達に言いましたか」
そうなんですと報告するオレの話にうんうんと石原さんは笑う
「そうですか。それは良かった」
オレは「?」となる。なにが良いと言うのかと聞こうとするオレに石原さんは穏やかに語った
「後藤の親族は、岩手県に縁がありましてね。あの時の震災で被災しているんです」
それを聞いた瞬間、こども達の必死に言っていた言葉がオレの頭をよぎった
『きっと、もえちゃんは震災に何か関係があるんだよ。私たちの知らない何か、誰かを元気づけたいとか、絶対にそうだと思う』
驚くオレに石原さんは更に語る
「キバさんや被災地のこども達が望むなら、こども達が喜ぶなら。後藤は来て良かったんですよ」
まさか、と言うオレに石原さんが言う
「だから良かったんです。今日、この場所に。後藤萌咲を訪問に連れてくる事ができて」
もえちゃんはあの握手会があった後に、石原さん達に勇気を出してお願いをした。
自分の親族が被災している事、そして自分を被災地訪問に連れて行って欲しい事、そのために自分はできる以上の事をして、必ず誰かのチカラになると約束する事を。
「自分から連れて行って下さいと後藤は必死に言ってきましてね、それを聞いて嬉しかったですよ」
石原さんは嬉しそうに笑った。
オレにはそれが何故か、こども達の笑顔に重なるように見えた
話しをするウチに、オレと石原さんはある事に気づいた。
その日に訪問した場所は岩手県大槌町。誰かのためにプロジェクト第一回の訪問場所への再来、最初の訪問でセンターを務めたのは大島優子さんだ。
同じ場所の訪問に、優子さんがドラフトで指名したもえちゃんが被災地の初訪問でやって来る。
これは偶然にしては出来すぎているな、とオレと石原さんは笑って話した。そして石原さんは言った
「今日はね、後藤がセンターで歌うんですよ。その姿をこども達と見てあげて下さい」
もえちゃんは緊張していた、MCでど忘れしたり、曲名を間違ったり。それでも下がらず、前に出て一生懸命にやれる事を全てやった
そして澄み渡る青空の下で「掌が語ること」をセンターで歌った。
この記事に添付されている画像は、その時のものだ。
もえちゃんは汗だくになった、全力だった。そして全力のまま笑顔で被災地の人に語りかけ、歌い、触れあって、自分が闘うべき場所に帰って行った。
このもえちゃんの話は、被災地でこども達から大人に伝わった。
そしてオレはこども達に涙ぐみながら報告して言われた。
「だから言ったじゃないですか、もえちゃんが自分から前に出るときは、絶対に誰かのために何かをしたいってサインなんですよ」
そして、次の年
2016年3月11日 被災地支援コンサートが開催された。
この舞台裏で被災地訪問で出会ったこども達からAKB48さんに感謝状が贈られた。
こども達が感謝状を渡したいメンバーさんに、もえちゃんは選ばれた。
ここでようやく、こども達は頑張ったもえちゃんに心からのありがとうを伝える事ができたんだ。
もえちゃんは笑って。
そして泣いた。
誰に笑われようと、後ろ指をさされようと、自分から一歩を踏み出し、未来と環境を変える勇気と姿勢をもえちゃんはこども達に伝えた。
何故もえちゃんはそんなことをするのか。
それは誰かのために自分はそこにいて、誰かはもえちゃんの夢のために一生懸命頑張っている事を知っているからだ。
誰かが居て、感謝する事をもえちゃんは当たり前にはしない
そしてもえちゃんは今日もみんなやこども達に語りかけ教えてくれる
『いつまでも初心を忘れずに明日も頑張りましょうっ!』
ことりのリトーク
トーク情報ことり ことり 後藤楽々(SKE48)後藤楽々(SKE48) ことり楽々ちゃん、おはよう٩(*´꒳`*)۶ 最後の最後に投票完了です⋈*.。 ほんとに微力だけど。 明日、楽々ちゃんの笑顔が見れますように。 私ね、楽々ちゃんの選挙ポスターが前のめりですごく嬉しくて。カッコイイなって思ったよ✨✨ だいすき!お仕事行ってきます❁︎本当にありがとう🙏🙏