7月16日(月)
今年の夏、海に行っても恥ずかしくないようなカラダを手にいれるためジムへ入会に。中に入るとムキムキの男の人が来て「新規入会の方でムキ?」と聞いてきた。語尾にムキが付いたのはこの最初の一回だけだった。「インストラクターの肉添です。では最初に入会用紙の記入をお願いします」と言うので僕は入会用紙を書こうとしたが、ボールペンが重い。60キロはあるだろうか。早速第一の関門。肉添さんがニヤニヤしてこっちを見てくる。ここを乗り越えなければ入会すらさせてもらえない。僕はボールペンを肩に乗せて上から手で押さえ体全体で書く。プルプルの字で名前、生年月日を書き、続いて住所の欄。浪速区と書いた後に「『大阪府』から書いてください。書き直しです」と言われた時は燃えた。僕は必死に、ジムに入ろうと思ったきっかけ、つけたい筋肉、筋肉がついたらしたいこと、筋肉がつかなくてもしたいこと、筋肉のぬり絵などの欄も全て埋め肉添さんに用紙を持っていった。肉添さんは僕の用紙に目を通すと「ふむ…お見事です。入会おめでとうございます」と言い、用紙を大胸筋に挟み僕の用紙を粉々にすりつぶした。僕が「お~」と言うと「あなたもすぐ出来るようになりますよ」とニッコリ言ってくれた。今年の夏、僕は変わる。
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