小田 実里さんの著書。 Instagramにupされてたことも、自費出版のことも、そして幻冬舎から本になって出版されたことも、一切知らなかった。 文章と言葉がたん的で、しかも表現は鋭い。 とても読みやすくて、すぐに読み終えてしまった。 読み始めて「ヤバい」と思い、心にシャッター（写真のそれではなく、車庫や倉庫の）を下ろそうか、と思いかけた。 それは、ひがみ根性たっぷりの私は、読み進めて行くうち、自分が中2だった頃のことを思い出してしまったためだ。 もう50数年も前のこと、生活に支障があるほど生理がかなりきつくて、ひどい貧血になった。目の前の視界に薄く幕が掛かったようになった。学校は行くには行ったが、体育の授業はずっと見学だった。具合が悪くて休んでも、同級生は誰も家に来ない。私はイジメにあっていて、クラスでも疎外されていた。 頼みの母は、病院に連れていってくれたりしてそれはそれで感謝していたが、それが当たり前になると、具合が悪くて学校を休みたくても、「なにズル休みしようとしてるの」と取り合ってくれなかったりした。そんなことをふと、思い出して、自然と涙が出てきた。 それでも全て、読んでは泣いて、泣いては読んだ。 そして思った。 決して、"負け犬"なんかじゃないよ！ すごく大変だった、でも、優しいご両親と友達と先生に囲まれて、自分の夢を叶えることができた。 励まされている人がたくさんいることを知ることができた。 映画になって、そして、本になった。 もっともっと、この本を宣伝してほしい。 そして、もっとたくさんの人に読んでほしいと思います。