にっぴぃのひとりごと
トーク情報にっぴぃ 三上雅博三上雅博 去年、金沢の小松弥助さんに初めて伺いました。御年92歳で未だ鮨を握り続けるレジェンド。
僕は自ら行きたいと思う寿司屋はほとんど無いが、ここだけはどうしても行ってみたかった。
森田大将はお昼の一回転目だけたまに握っているという。その日は運良く森田大将が握ってくれた。
もう僕は、最初の一貫で涙が溢れ出した。
あまりにも心に響きすぎた。
最初から最後まで本当に恥ずかしいくらい泣きながら食べ続けた。
確かに美味しいけど、泣いてるのはそういうことじゃ無い。
寿司職人も70年近く続けたら、神の御業になるんだって事を知り、そこに至るまでの道を想像して泣けてきた。
そして何故か羨ましくて悔しかった。
最後に予約者の方が僕を紹介してくれてご挨拶させてもらった。
「三上と申します。15歳から寿司の世界で生きてきました。今日は本当に心に響きました。僕も少しでも長く寿司職人続けていけるように生きていこうと思いました。
感動しました。ありがとうございました。」
と、深く頭を下げた。
森田大将は僕を見据え
「ありがとう。いやー、良い職人になるわー」と満面の笑顔でそう言った。
それを聞いて女将が号泣。
僕はそもそもずっと泣いてる。
僕は頭をあげ、ふと満席のカウンターを見渡すと、お客さん達みんな泣いていた。
テーブルのお客様達も泣いていた。
なんという空間。申し訳ない。
僕は大袈裟でもなんでもなく、今日死ぬつもりで寿司職人をやっていました。
小松弥助さんにお伺いしてから少しでも長く握りたいと思うようになりました。
出会うだけで人は成長する。
よくそれ以来目つきが変わったと言われます。