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やすだ淳甥@M.C.

マジすか学園0.7~尾張新風篇~ 第3話:神々の進撃 ………… 出羅馬路[でらマジ]女学園高等部 とある部室 室内… 正座をして座る… 傷付いた3人 マリモッチェ(小石) キョウゲツ(谷) ジョウ(高寺)… 「あんたら、ホンマだらしないわ」 そう口にしたのは 四天王のひとり… 赤いスカジャンを羽織った ダンガン(斉藤): たかだか1年1人相手に3人がかりで… この有り様なん? そんなに強いんか?その赤いヤツは。 ジョウ:少し油断したというか… ただ強さは本物です。 モッチェ:そして、速いんです! 動きが見えないくらい。 キョウゲツ:そうなんです。 例えるなら常人の2倍… いや、3倍の速さはありました。 ダンガン:そんな普通に例えんなって! 例えばやな… 赤やし… 「絶好調時の北別府のストレートくらい凄く速いです」 とかな… (静まり返る室内) モッチェ:せめてマエケンさんの方が分かりやすいかと… ダンガン:そうか? キョウゲツお前はどう思う? キョウゲツ:わたし… ホークスファンでして… ダンガン:だから… 普通に答えんなって! まぁいいわ… 要するに… 中等部あがりの二人、 そして… 新学期早々ジーク(東)に喧嘩を売ろうとした白パーカー この3人が学園のニュータイプで、新勢力… てことでええんやな? TO… 室内の隅に立つもう一人の人物… TO(福士:2年) でら女 最強の情報通 TO:そういうことになります。 ごりチルもニュータイプにやられ、学園の勢力図も今後一気に書き換えられていくと思われます。 ダンガン:いよいよ… 訪れるか… 新しい時代の到来が。 TO:ニュータイプがどう転ぶか… それが新時代の要かもしれませんね。 ダンガン:既にあいつらを向かわせたよ。試しにね。 でも、その前に… おい、キョウゲツ! キョウゲツ:はい、何でしょう? ダンガン:キョウゲツ、鏡に月… 無様すぎるお前に、光を受け輝く“月や鏡”が付く、そんな名前は勿体ないと思わないかい? キョウゲツ:どういうことでしょう? ダンガン:改名! キョウゲツ:え~~~~っ!!(オーバーすぎるリアクション) そこをなんとか~~~!! ダンガン:却下。 そうだな… 光と真逆… 光の一斉届かない… 深海(シンカイ)とかどうだ? もしくはそのうるさいその声で… ヘリウム! シンカイ、ヘリウム……どっちにする? キョウゲツ:……………じゃあ、ヘリウムで。 TO:ところでダンガンさん… ダンガン:何だ? TO:今日は珠理奈さん… 学校来ますかね? 会いたい… ダンガン:知らんし… ……… とある3年教室… チーム赤から いつも通りの風景 あかり(須田):りさこ、ごりチルもやられたか… ダブル(日高):(本を読みながら) いよいよ3年も一目置き始めてるみたいっすよ、例の一年たちに。 あかり:瞳のな… ツナ(松村):ところでダブル… 何読んでんだ!? ストップ(矢方):何なんだ、それ? ダブル:先輩方… 知らないんですか? この本は… 「Fortune TUNE(フォーチュンチューン) ~何にしようか、今踊るなら?」です。 ツナ:知らないな… ストップ:全く知らない。気になるな… ダブル:通称「チュンチューン!」 巷で噂のダンス系情報誌 「何にしようか?」です。 これを読むだけで、今日も一日テンションあげあげなんすよ! あかり:ダンスの流行りが載ってるってことか? ダブル:そうなんです! ストップ:流行りか… よし、うちらもチャレンジしてみるか! ツナ:これからはどういうのが流行るんだ? ダブル:これからの流行りは… クラブじゃなくてディスコなんです!! しかも… ハロウィンの格好をして踊るディスコ風ダンス!! (冷えた空気が漂う……) ツナ:おい、ダブル!! ストップ:あかりの前で… ハロウィンの話題は… あかり:おい!!なめてんのか、お前!!! …殴りかかろうとするあかりをツナとストップが止める ツナ:その話題、今年は禁止なんだよ! ハロウィンの日に18歳になるあかりの前では! 私はまだ17歳だけど!! ソーダ:…………(戸惑いなら黙って戦況を見つめる) ストップ:ダブル… いったんお前は2年の教室へ帰れ! ダブル:はい!すいません! あかり:てめぇ… 殺す! そして、もっと喋らせろ! ストップ:早く行けッ! ツナ:ソーダ… お前も何かヤバイ気がする。色んな意味で! 勘違いだったらゴメン!出ていった方がいいかも… あかり:あいつ… 殺すッ! …ソーダも驚き、黙ってそそくさと教室を立ち去る ………… 1年教室前の廊下 その端… 3年教室へと続く階段の前… ニュータイプの三人… ララ、アズナ、レイ 階段の上を眺めながら… ララ:そろそろ… 待ちつづけてるのも疲れたね。 アズナ:確かに。 ララ:順序は大切… それでも時間は限られてる。 アズナ:いずれ崩される平穏なら… 次の一歩… 自分から踏み出してみるのも良いかもね。 「穏やかな言葉じゃないね…」 階段から降りてくる3つの影… そう口にしたのは… ゆかり(山下:3年) 「せやな。イキがいいのは認めるが… ちょっと聞き捨てならんな」 続いて、ヤマト(内山:3年) そして、黙ったまま下りてくるもう一人の人物… ジングウ(宮前:3年) ララ:三器神さんとはいきなり大物ですね。 アズナ:こんなところでお会いできるとは。 ゆかり:そりゃあここは3年の教室へと繋がる階段だからね。 ヤマト:それな! ゆかり:赤と白のパーカー… そして3人組… あんたらかい? 巷で噂のニュータイプてのは。 ララ:どうですかね… アズナ:試してみますか? 「お喋りがしたいわけじゃないだろ?」 静かに喋りだす… ジングウ:ここは… 空気が汚れている。 やるなら場所を変えよう。 ………… 再び、とある3年の教室… 落ち着きを取り返したチーム赤からリーダーあかり 教室の入口から中を覗きこむダブル… ストップ:もう大丈夫だよ。 ダブル:……(申し訳なさそうに) さっきはすいませんでした。 どうやら、三器神とやりあうみたいです。ニュータイプの奴ら。 あと… お詫びでこれ…… 赤からにあうと思って… 愛知産のカボチャです。 ツナ:アホか!テメェは!! あかり:お前を殺す!!! ストップ:おっ!笑 逃げるダブル… ……… そして場面は 静まり返る体育館… ゆかり:さぁ始めようか。 じゃ、そこの赤いの! アズナ:…… ヤマト:じゃあ、そっちのイキがいいの… 私とやるかい? ララ:よろしく… お願いします(笑) 共に平穏を守る… レイとジングウ… ゆかり:じゃあ、始めようか! と、その前に… そっちのおにぎりの様に白い子!(レイを指差す) 黙って見ていても退屈だろ? ひとまずこれでも食べてな! …そう言う、おもむろにポケットからおにぎりを取り出すゆかり ゆかり:どれが好きだい? ツナマヨ、昆布に、しゃけ、ゆかり… あなたが一番好きなのは?? やっぱりあんたも世間ウケのいいツナマヨちゃんかい? レイ:…………わたしは、 ゆかりさんが好きです。 ……感動で言葉をなくしかけるゆかり 振り絞って声を出す… ゆかり:素晴らしい!!わかってるね!! …そう言うとレイにゆかりおにぎりを手渡す ゆかり:あんた最高だよ! とはいっても、それとこれとは別の話… うちの真ん中に、あんたらはまだ遠いよ。 さぁ、はじめようか! アズナvsゆかり(剣:手刀)… ゆかり… 二本の指を立て、くり出す手刀は剣のように鋭く相手を切り裂く ゆかり:噂は聞いてるよ… あんた速いんだってね。 ……何とか避けているが、防戦一方のアズナ ゆかり:そろそろマジにならなくていいのかい? 大事な顔も傷だらけになるよ… アズナ:では、お言葉に甘えて! …そう言うと加速するアズナ ゆかり:なるほどね… (動きを目で追おうとする) でもね… 神の前で、その程度の速さは大した意味がないんだよ。 (アズナの攻撃を避けながら) ここかな?(背後を切りつける) ……膝まづき、血を流すアズナ 一方… ララvsヤマト(鏡:掌底) ヤマト… 鏡の様に広げた掌からくりだす掌底にかなり押されぎみ 傷を負うララ… ヤマト:神々は怒ってんねん。 学園の秩序や順序、序列を乱すヤツらにね! ララ:順序や序列… 分かってるよ… その大切さは。 実力以上の場所は、地獄でしかない。 ただ… そこに立ち向かう“マジ”の勇気を持たねぇヤツらに、 その場所を語る資格は無い! マジになれねぇヤツは… 今いる場所で黙って大人しくしてろよ! …ララの反撃が始まる …………

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SKE版マジすか学園0.7~尾張新風篇(本編/前編)
トーク情報
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    やすだ淳甥@M.C.

    マジすか学園0.7~尾張新風篇~
    第2話:僕らが風


    …………


    出羅馬路[でらマジ]女学園高等部

    通称「でら女」


    通学路…

    いつものようにゆっくりと歩きながら、でら女へと向かう少女

    レイ(小畑:でら女高等部1年)


    ただ黙って、ゆっくりと歩く…

    そこに、すれ違う
    でら女の制服を着た人物


    その人物が振り返り…

    「おっ、うちの制服!新入生?」


    そう口にしたのは…

    でら女の真ん中にして
    吹奏楽部 最強武装集団
    トランペッタ 部長


    珠理奈(珠理奈:3年)



    レイ:は、はい。

    珠理奈:大変かもしれないけど…
    学園生活楽しみな!

    さぁ、君は生き延びることができるかな?

    なんちゃって(笑)

    じゃあね。


    ……思いがけない出会い


    レイ:あっ!!(何かを思い出す)

    忘れちゃった…。



    …………


    でら女高等部
    とある三年教室…

    チーム赤から…
    いつもの様に教室で赤から鍋を囲む


    あかり(須田):聞いたか? 例の1年の話。
    新学期早々色んなヤツに目をつけられてるらしい…

    ツナ(松村):らしいね。

    あかり:目をつけられているとか… まさに、瞳の中のセ…

    ストップ(矢方):(あかりの話を遮り)そんなことより、ダブル…
    中等部あがりってのは、その白いヤツなのか?

    ダブル(日高):詳しいことは分からないですが、
    巷で噂では、どうやらでら女の中等部あがりは二人いるらしいです。


    ツナ(松村):あと一人… あんな化け物がいるってことか…


    ソーダ(惣田):………(沈黙)


    ダブル:どうやら… 学園最大派閥のあの軍団も、
    新入生をターゲットに動き出すとかで…

    まっ、そんなことより… 赤からに手羽先いれてみたけど、どうっすか?

    ストップ:やっぱりお前の仕業か!

    ツナ:まぁ悪くはないけど…
    私は寿司が食いたい。


    あかり:そうか… 既にあの最大派閥の瞳のな…

    ツナ&ストップ:おい止めろ!(急に慌てる二人)


    赤からにひつまぶしを入れようとするダブル…

    ダブル:だって… 手羽先、きしめんはイケたじゃないですか!?
    名古屋名物… 手羽先、きしめん、ひつ…

    ストップ:(くい気味に)ガンダムだよ!!
    名古屋の生まれの宝は!!!


    …………


    1年教室…

    ララ(後藤楽):あんた、トレードマークの白パーカーはどうした?

    レイ(小畑):忘れちゃいました。
    わたし… ドジなんです。

    アズナ(野島):ドジっていうかなんて言うか…


    そんな中、
    1年の教室に忍び寄る影…

    いや、むしろやかましい影…


    1年教室前廊下…


    「モッチェちゃん… ちょっと痩せたでしょ?」

    「わかる!!?そうなんよ!頬の辺りがちょっとね…
    そんなことよりキョウちゃんは相変わらず脚細いな!」


    キョウゲツ(谷:2年)



    マリモッチェ(通称モッチェ)(小石:2年)


    パックの豆乳を飲みながら歩くのが、キョウゲツ…

    太った佐野ひ○こみたいなのが、マリモッチェ…


    そして、その後ろを2歩半さがって歩くのが…

    ジョウ(高寺:2年)

    (朝から相変わらずうるせぇ)

    と内心イラつき気味


    キョウゲツ:豆乳って胸に良いらしいね。
    飲むと大きくなるとか!

    モッチェ:それホンマなん!?都市伝説ちゃうの!?
    まぁ、学園のビジュアル担当としては気にせなあかんけど…


    キョウゲツ:強く、おもろく、美しく…

    それがモットー!!

    キョウゲツ&モッチェ:ですしねぇ~(笑)


    (Death、死ね!)

    と内心のジョウ

    ジョウ:おい!


    と突然ふたりに声をかける
    振り向くモッチェとキョウゲツ…


    ジョウ:教室通り過ぎてる!

    モッチェ:ホンマや!

    キョウゲツ:もう、止めてくださいよ!!あっ、止めたか(笑) うん、どれどれ…


    教室を覗きこむキョウゲツ&モッチェ

    キョウゲツ:どいつですかね?

    モッチェ:聞いてみたらいいんちゃいます!?


    扉を開けるジョウ…

    突然の2年生の登場に
    ざわつく1年の教室

    そして中に入っていく2年トリオ…


    ジョウ:邪魔するよ!

    モッチェ:邪魔すんなら帰って!笑

    ジョウ:ほな、帰らせてもらうわ…

    て、おい!何させてんねん!!


    キョウゲツ:ジョウちゃん… やったら出来るじゃないですか!

    ジョウ:うるせぇ!

    モッチェ:そんなことより…
    早くどいつか探しましょうよ!

    ジョウ:てめぇがやらせといて!


    キョウゲツ:まぁまぁ落ち着いて。
    お静かに! 他学年の教室ですよ。

    ジョウ:お前が言うな!


    ざわつく1年の教室…


    ランブ(末永:1年):あんたら… 何なんすか…
    2年がこんなとこに何の用っすか!?


    ジョウ:お~威勢がいいね!

    モッチェ:まさかあんたかい?
    うちらに次ぐ… 期待の新人!ってやつは?

    キョウゲツ:とりあえず飲むかい?(飲み途中のパックの豆乳を差し出す)
    豆乳は胸にいいらしい!

    ほら、飲んでみ! 間接キス… してみ!


    ……キョウゲツの手を払い、豆乳を払い飛ばすランブ


    キョウゲツ:わたしの豆乳!!!!(オーバーすぎるリアクション)


    と同時に、ジョウがランブを蹴り飛ばす


    ジョウ:ガキが… 食べ物を粗末にすんなよ!


    モッチェ:ジョウちゃん……


    食べ物ちゃうよ。飲み物だよ。


    ジョウ:うるせぇ!どっちでもいいよ!

    モッチェ:それに… ジョウちゃんの方が見た目、ガキ(笑)

    ジョウ:お前、清水の舞台からつき落とすぞ!

    モッチェ:ゴメンなさい。


    キョウゲツ:(倒れたランブを見て)まぁ、でもこいつではないみたいですね。


    ……うずくまるランブ


    ジョウ:おい1年… でら女中等部あがりってのはどいつだ!


    教室の隅…
    傍観していたララ、レイ、アズナ…

    アズナ:面倒くさそうだね。

    ララ:確かに。


    アズナ:行ってくるよ。

    …と言うと、立ち上がるアズナ


    ジョウ:あんたかい?

    アズナ:まぁ…


    …アズナは 2年三人に近寄り


    アズナ:場所、変えてもらえませんか?
    これ以上教室で騒がれたら、他の生徒にも迷惑もかかって困りますので…

    モッチェ:どこかのヒーロー気取りかい?(笑)


    アズナ:そう!クラスの平和はアズナが守る!!

    なんちゃって(笑)

    お願いできますか?

    キョウゲツ:しゃーないな。色んな意味で(笑)
    可愛い後輩に頼まれたら仕方ないですよね…

    ジョウ:わかった、ついてきな。

    アズナを連れて立ち去る2年トリオ…


    レイ:本当に大丈夫なんですか? 一人で行かせて。

    ララ:大丈夫… 三人くらいならきっと問題ないよ。


    ………


    間もなくして

    また新たな訪問者…

    大人数での襲来


    「奴は… いますか?」

    そう口にしたのは…

    きもたべ(青木:2年)幹部


    テンヤ(野口:2年):
    本当にそんなに凄いやつなんすか?

    黒天[くろてん](井田:2年):
    噂では、肩がぶつかった同級生3人を次々に瞬殺したとか…

    ポイタン(山田:2年)幹部:
    でら女中等部あがりって噂もあるけど…


    メイメイ(酒井:3年)リーダー:
    ああ… 間違いなくヤバイ奴だ。
    見えたのは一瞬だったが、あれはまるで悪魔だ…

    ヒメ(竹内彩:2年)最高幹部:
    私もパーカーだけは見えました。
    パーカーの 白い悪魔 です!


    …軍団をかき分け颯爽と現れる人物…


    「まぁ、何でも良いよ。白い悪魔だろうが赤い彗星だろうが…」


    りさこ(後藤理:通称ごりさ)3年

    でら女最大派閥「ごりさチルドレン」を束ねる組長


    ……新たな訪問者に
    さきほど以上にざわつく教室


    きもたべ:でも白パーカーなんていそうにないっすよ…

    ポイタン:休みっすかね? つまんないなぁ…


    ……すると倒れていたランブが目を覚まし起き上がる

    ランブ:何だよ!?お前ら!!

    黒天:おっ!イキがいいね!!

    テンヤ:傷だらけで大型ルーキーってことはないでしょ?笑

    ランブ:雑魚は黙ってろ!!

    テンヤ:雑魚って… 心が……痛い。

    黒天:誰が雑魚だって!?

    …そう言うとランブの顔を鷲掴みに

    ……苦しむランブを放し、すかさずテンヤがキレイな回転から蹴り飛ばす


    ポイタン:どっちが雑魚だか(笑)


    ヒメ:居ないですね??聞いてみますか?

    メイメイ:おい、1年!
    新学期早々暴れた中等部あがりのヤツはどいつだい!?


    ……顔を合わせるララとレイ

    ララ:また面倒なのが… しかも大所帯で…
    でもまぁ順序的には良いのかもね。

    レイ:…………(黙ったままのレイ)


    ララ:(立ち上がり) 何か用ですか?


    メイメイ:あんたかい? りさこさんどうします?

    りさこ:とりあえずこんな品位のない空間に居続けるのはゴメンだ。

    メイメイ:そうですね…
    おい、お前… ちょっと面貸せ!

    (テンヤと黒天に命令) 連れてこい!

    …ララに近寄るテンヤと黒天


    ララ:大丈夫です。
    大人数の先輩方の前で、逃げも隠れもしないので。ついて行きますよ。

    …席を離れようとするララの制服を引っ張るレイ

    …ララの目をジッと見つめ

    レイ:わたしもいく。


    ララ:…………(少し考えて)わかったよ。

    すいません、この子も一緒でいいですか?


    メイメイ:りさこさん、どうします??

    りさこ:別にいいよ。勢力は多いに越したことはない。

    ララ:ありがとうございます。
    レイ、行くよ!


    うなづくレイ…


    …そして、共に教室を出ていく

  • やすだ淳甥@M.C.
    やすだ淳甥@M.C.

    ………

    場所はかわり
    体育館裏…

    アズナ:また、在り来たりな所ですね(笑)

    モッチェ:笑いのつかみと喧嘩の場所はベタがいいってね(笑)

    キョウゲツ:脂肪と喧嘩は、人目につかない場所ならどんなに激しくても構わないってね(笑)

    モッチェ:キョウちゃん、脂肪はダメだよ!(笑)

    ジョウ:ちょっと黙れ!

    …黙るキョウゲツ&モッチェ


    ジョウ:聞きたいことがある。

    うちの学園にも上下のルールてもんがある。
    先輩としてそれを教えておかないといけない。例え中等部あがりでもね…
    場合によっては、体に教えることになる。


    アズナ:と言いますと?


    ジョウ:新学期早々暴れた中等部あがりの新入生ってのは…

    本当にあんたのことかい?


    アズナ:………(しばしの沈黙)

    そして、口を開き始める…


    …………

    一方…
    校舎屋上

    ララ:まったく… これだけ人もいて、発想が何だか貧相ですね… 人目のつかない屋上って。

    黒天:貴様ッ!!

    テンヤ:在り来たりって… ショック。心が… 痛い…


    メイメイ:まぁいいよ(二人をなだめる)… とりあえず聞きたいことがある。
    今、うちの学園の真ん中に座ってるのは誰か… 知ってるよな?

    ララ:………一応は、知っています。

    メイメイ:そろそろ飽きただろ? それにも。

    ヒメ:うちの組長は、長い間学園の秘密兵器として今の席を温めてきた…

    ポイタン:そして、今… やっとうちらはトランペッタを脅かすくらいに派閥の勢力を拡大させた。

    きもたべ:もう一歩… 学園の真ん中までもう一歩なんでね。


    りさこ:三年目… 新しい力を加え一気に攻めいる!
    そして、トランペッタを制圧する!
    その時、真ん中からの景色を一緒に眺めたいとは思わないかい?

    真ん中に興味はあるだろ??


    ララ:それは… この学園に来たからにはありますよ。

    りさこ:じゃあ、話は速い。
    そっちの子(=レイ)もまとめて面倒みてやるよ!

    ララ:でも…

    あなたたちとつるむつもりは、全くないです。

    むしろ、ここで…

    真ん中に進むステップのひとつになってもらおうかと(笑)


    黒天:貴様!!

    テンヤ:二度も心を痛めさせられるとか… 今夜は炒飯だね!

    (我慢できず殴りかかる二人)




    ……瞬殺


    一瞬にして倒されるテンヤと黒天


    メイメイ:(倒れた二人を見つめ)馬鹿だね…

    りさこ:どうやら本物みたいだ…
    中等部あがりの新学期早々暴れたヤツってのは…
    やはりお前のことかい?


    ………

    体育館裏

    アズナ:う~ん… 半分当たりで…

    ………

    屋上

    ララ:半分は、ハズレかな…

    ……

    アズナ:新学期早々
    ……

    ララ:暴れてはいない。

    でも…

    ………

    アズナ&ララ:でら女中等部あがりってのは… わたしのことだよ!

    ………

    体育館裏…

    アズナ:お喋りをしに呼んだわけではないですよね?

    見せてもらおうか… でら女高等部2年の戦闘とやらを!


    モッチェ:笑えへん…

    キョウゲツ:笑えないですね。3対1ですよ!

    アズナ:三人… 調度いいです。


    ジョウ:じゃあ、お言葉に甘えて…
    その生意気な口を黙らせてやるよ!


    睨み付ける2年トリオ…

    アズナ:来ないんですか?

    それならこっちから。


    と言うと同時に三人の視界から
    アズナが消える…


    ………

    屋上…

    ララ:幹部ってのもこの程度なんですか?


    …地べたに這う きもたべとポイタン


    ララ:もう残り三人ですね…

    あっ、因みに教えておいてあげますよ。


    ……話の途中、ララに襲いかかるヒメ

    あしらいながら話を続けるララ…


    ララ:新学期早々暴れたのは、

    私じゃない。

    こいつ…

    (レイを指差して)こいつですよ。


    りさこ&メイメイ:

    何!!!?(二人が視線をレイに向ける)


    と同時にヒメがララに倒される…


    メイメイ:白パーカーは?

    レイ:家に忘れちゃいました。ドジなので。

    メイメイ:りさこさん… どうします?

    りさこ:こんなに大人しいヤツが…

    ララ:子供たちがたくさんやられてますよ…
    そろそろ親が出てこないですか??
    退屈しのぎにもならないです。


    メイメイ:こいつも試しますか?

    りさこ:あぁ。任せた。
    わたしはこっちの新人を少し黙らせるよ…

    ララ:やっとお出ましですね(笑)



    レイvsメイメイ…


    メイメイ:本当にあんたかい?

    レイ:わたしは… 戦いたくない。


    メイメイ:質問に答えてくれる?

    レイ:お喋りは苦手なんです。


    メイメイ:じゃあ、体に聞いてみようかね!

    …心臓部分をめがけてパンチをくり出すメイメイ

    うずくまるレイ…


    ララ:あ~あ…

    りさこ:いきなり出たね… 心臓を撃ち抜く彼女の必殺技。


    メイメイ:ハートに命中したかい?笑
    苦しいだろ? 質問に答える気になったかい?

    むしろそれどころじゃないかな?笑


    …顔をあげ、睨み付けるレイ


    ララ:あっちもそろそろ決着みたいだし、こっちも探りあいは止めて終らせますか…?


    …メイメイを睨み付けるレイ


    レイ:殴ったね…。


    その眼光に後退りをするメイメイ…


    …………

    体育館裏…

    ジョウ:(驚きで動けない中、やっとの思いで口にした)…

    な… 何が起きた?


    左右に倒れるキョウゲツとモッチェの姿…

    ジョウ:消えたと思った次の瞬間… 赤い風が通り抜け… 二人が 倒れた。


    アズナ:体… なまったなぁ… やっぱりいきなりは無理か。
    でも、今のを避けるのはさすがですね!
    よし、次こそテンションMAX!で行きますね(笑)


    …と言うと同時に
    赤い風が再び辺りを駆け抜ける

    驚きのあまり動けず、
    一方的にやられるジョウ


    ジョウ:は… はやい!?


    風の中から声が聞こえる…

    「そろそろ飽きました… MAXで決めますね!」


    そして… 風は閃光へと変わった


    と同時にジョウが膝をつき、
    倒れる

    光が消え、アズナが現れる


    アズナ:認めたくないものですね…
    強さゆえの退屈というものを。


    アズナvs2年トリオ… アズナ完勝


    …………

    屋上…

    倒れるメイメイ…


    レイ:……たかが石ころひとつ

    無様ですね(笑)

    そもそも数がいても…
    真ん中は1つしか無いんですよ。



    ララvsりさこ

    ほぼ互角の戦況…


    ララ:さすがに最大派閥のトップ。

    別に私怨はないですよ。
    でも、ここであなたを倒さねば…
    真ん中が遠退く!


    りさこ:こっちだって同期の中、長い間苦汁をなめてきたんだ。退く気はない!


    勝負は一瞬

    交じりあう拳…


    そして… 一人…

    立つのは


    ララ…


    レイ:(りさこに近付き)こいつ、動くよ。


    りさこ:あんたに…… あんたに…
    ここの世代交代を託していいのかい?


    ララ:……言われなくても

    導いてやる!
    新しい時代へ。


    ララ&レイvsごりさチルドレン…

    ララ&レイ… 勝利


    ララ:さすがに最大派閥のトップ…
    真ん中までの道はやっぱり楽じゃないね。

    さぁ、あっちももう済んだかな?


    ………

    体育館裏
    校舎の陰に…


    謎の人影:

    「思った通りの展開だね」


    …………

    そして、
    屋上への扉 その陰…


    もうひとつの人影:

    「恐ろしい強さだね…

    ニュータイプの風が、

    学園をかき乱しそうだ。」




    つづく



    #さーて
    #次回の
    #マジすか学園 は?
    #ダブルです
    #てか
    #日高優月 です
    #申し訳ないこと
    #私しか
    #次回予告 に出ません
    #(笑)
    #ひっそりと
    #始まりをつげた
    #この物語
    #いつか
    #まとめられますように
    #第3話
    #私の
    #同期のあの子が
    #あんなことに!?
    #こうご期待

  • やすだ淳甥@M.C.
    やすだ淳甥@M.C.

    マジすか学園0.7~尾張新風篇~
    第3話:神々の進撃


    …………

    出羅馬路[でらマジ]女学園高等部


    とある部室
    室内…

    正座をして座る… 傷付いた3人


    マリモッチェ(小石)
    キョウゲツ(谷)
    ジョウ(高寺)…



    「あんたら、ホンマだらしないわ」

    そう口にしたのは
    四天王のひとり…
    赤いスカジャンを羽織った

    ダンガン(斉藤):

    たかだか1年1人相手に3人がかりで… この有り様なん?

    そんなに強いんか?その赤いヤツは。


    ジョウ:少し油断したというか… ただ強さは本物です。

    モッチェ:そして、速いんです!
    動きが見えないくらい。

    キョウゲツ:そうなんです。
    例えるなら常人の2倍… いや、3倍の速さはありました。


    ダンガン:そんな普通に例えんなって!

    例えばやな… 赤やし…

    「絶好調時の北別府のストレートくらい凄く速いです」

    とかな…


    (静まり返る室内)

    モッチェ:せめてマエケンさんの方が分かりやすいかと…

    ダンガン:そうか?
    キョウゲツお前はどう思う?

    キョウゲツ:わたし… ホークスファンでして…


    ダンガン:だから… 普通に答えんなって!

    まぁいいわ… 要するに…
    中等部あがりの二人、
    そして… 新学期早々ジーク(東)に喧嘩を売ろうとした白パーカー
    この3人が学園のニュータイプで、新勢力…

    てことでええんやな? TO…


    室内の隅に立つもう一人の人物…

    TO(福士:2年)
    でら女 最強の情報通


    TO:そういうことになります。
    ごりチルもニュータイプにやられ、学園の勢力図も今後一気に書き換えられていくと思われます。


    ダンガン:いよいよ… 訪れるか…

    新しい時代の到来が。

    TO:ニュータイプがどう転ぶか…
    それが新時代の要かもしれませんね。

    ダンガン:既にあいつらを向かわせたよ。試しにね。


    でも、その前に…

    おい、キョウゲツ!

    キョウゲツ:はい、何でしょう?


    ダンガン:キョウゲツ、鏡に月…
    無様すぎるお前に、光を受け輝く“月や鏡”が付く、そんな名前は勿体ないと思わないかい?


    キョウゲツ:どういうことでしょう?


    ダンガン:改名!

    キョウゲツ:え~~~~っ!!(オーバーすぎるリアクション)
    そこをなんとか~~~!!


    ダンガン:却下。
    そうだな… 光と真逆…
    光の一斉届かない…

    深海(シンカイ)とかどうだ?

    もしくはそのうるさいその声で…

    ヘリウム!

    シンカイ、ヘリウム……どっちにする?


    キョウゲツ:……………じゃあ、ヘリウムで。


    TO:ところでダンガンさん…

    ダンガン:何だ?

    TO:今日は珠理奈さん… 学校来ますかね? 会いたい…

    ダンガン:知らんし…


    ………

    とある3年教室…
    チーム赤から
    いつも通りの風景

    あかり(須田):りさこ、ごりチルもやられたか…

    ダブル(日高):(本を読みながら)
    いよいよ3年も一目置き始めてるみたいっすよ、例の一年たちに。

    あかり:瞳のな…

    ツナ(松村):ところでダブル… 何読んでんだ!?

    ストップ(矢方):何なんだ、それ?


    ダブル:先輩方… 知らないんですか? この本は…

    「Fortune TUNE(フォーチュンチューン) ~何にしようか、今踊るなら?」です。

    ツナ:知らないな…

    ストップ:全く知らない。気になるな…


    ダブル:通称「チュンチューン!」

    巷で噂のダンス系情報誌
    「何にしようか?」です。

    これを読むだけで、今日も一日テンションあげあげなんすよ!

    あかり:ダンスの流行りが載ってるってことか?

    ダブル:そうなんです!

    ストップ:流行りか…
    よし、うちらもチャレンジしてみるか!


    ツナ:これからはどういうのが流行るんだ?

    ダブル:これからの流行りは… クラブじゃなくてディスコなんです!!

    しかも… ハロウィンの格好をして踊るディスコ風ダンス!!

    (冷えた空気が漂う……)


    ツナ:おい、ダブル!!

    ストップ:あかりの前で…
    ハロウィンの話題は…


    あかり:おい!!なめてんのか、お前!!!

    …殴りかかろうとするあかりをツナとストップが止める

    ツナ:その話題、今年は禁止なんだよ!
    ハロウィンの日に18歳になるあかりの前では!
    私はまだ17歳だけど!!

    ソーダ:…………(戸惑いなら黙って戦況を見つめる)


    ストップ:ダブル… いったんお前は2年の教室へ帰れ!

    ダブル:はい!すいません!


    あかり:てめぇ… 殺す!
    そして、もっと喋らせろ!


    ストップ:早く行けッ!

    ツナ:ソーダ… お前も何かヤバイ気がする。色んな意味で!
    勘違いだったらゴメン!出ていった方がいいかも…

    あかり:あいつ… 殺すッ!


    …ソーダも驚き、黙ってそそくさと教室を立ち去る


    …………

    1年教室前の廊下

    その端…
    3年教室へと続く階段の前…

    ニュータイプの三人… ララ、アズナ、レイ

    階段の上を眺めながら…


    ララ:そろそろ… 待ちつづけてるのも疲れたね。

    アズナ:確かに。

    ララ:順序は大切… それでも時間は限られてる。

    アズナ:いずれ崩される平穏なら…
    次の一歩… 自分から踏み出してみるのも良いかもね。



    「穏やかな言葉じゃないね…」

    階段から降りてくる3つの影…

    そう口にしたのは…


    ゆかり(山下:3年)



    「せやな。イキがいいのは認めるが… ちょっと聞き捨てならんな」

    続いて、ヤマト(内山:3年)


    そして、黙ったまま下りてくるもう一人の人物…


    ジングウ(宮前:3年)



    ララ:三器神さんとはいきなり大物ですね。

    アズナ:こんなところでお会いできるとは。

    ゆかり:そりゃあここは3年の教室へと繋がる階段だからね。

    ヤマト:それな!

    ゆかり:赤と白のパーカー… そして3人組…
    あんたらかい? 巷で噂のニュータイプてのは。


    ララ:どうですかね…

    アズナ:試してみますか?


    「お喋りがしたいわけじゃないだろ?」

    静かに喋りだす…

    ジングウ:ここは… 空気が汚れている。
    やるなら場所を変えよう。


    …………

    再び、とある3年の教室…

    落ち着きを取り返したチーム赤からリーダーあかり
    教室の入口から中を覗きこむダブル…

    ストップ:もう大丈夫だよ。

    ダブル:……(申し訳なさそうに) さっきはすいませんでした。
    どうやら、三器神とやりあうみたいです。ニュータイプの奴ら。

    あと… お詫びでこれ…… 赤からにあうと思って…

    愛知産のカボチャです。

    ツナ:アホか!テメェは!!


    あかり:お前を殺す!!!


    ストップ:おっ!笑


    逃げるダブル…


    ………

    そして場面は
    静まり返る体育館…


    ゆかり:さぁ始めようか。
    じゃ、そこの赤いの!

    アズナ:……


    ヤマト:じゃあ、そっちのイキがいいの… 私とやるかい?

    ララ:よろしく… お願いします(笑)


    共に平穏を守る…

    レイとジングウ…



    ゆかり:じゃあ、始めようか!
    と、その前に…

    そっちのおにぎりの様に白い子!(レイを指差す)
    黙って見ていても退屈だろ? ひとまずこれでも食べてな!

    …そう言う、おもむろにポケットからおにぎりを取り出すゆかり


    ゆかり:どれが好きだい? ツナマヨ、昆布に、しゃけ、ゆかり…
    あなたが一番好きなのは??

    やっぱりあんたも世間ウケのいいツナマヨちゃんかい?

    レイ:…………わたしは、

    ゆかりさんが好きです。


    ……感動で言葉をなくしかけるゆかり

    振り絞って声を出す…

    ゆかり:素晴らしい!!わかってるね!!

    …そう言うとレイにゆかりおにぎりを手渡す

    ゆかり:あんた最高だよ!

    とはいっても、それとこれとは別の話… うちの真ん中に、あんたらはまだ遠いよ。

    さぁ、はじめようか!


    アズナvsゆかり(剣:手刀)…

    ゆかり… 二本の指を立て、くり出す手刀は剣のように鋭く相手を切り裂く


    ゆかり:噂は聞いてるよ… あんた速いんだってね。


    ……何とか避けているが、防戦一方のアズナ

    ゆかり:そろそろマジにならなくていいのかい? 大事な顔も傷だらけになるよ…

    アズナ:では、お言葉に甘えて!

    …そう言うと加速するアズナ


    ゆかり:なるほどね…

    (動きを目で追おうとする)

    でもね… 神の前で、その程度の速さは大した意味がないんだよ。

    (アズナの攻撃を避けながら)

    ここかな?(背後を切りつける)


    ……膝まづき、血を流すアズナ



    一方… ララvsヤマト(鏡:掌底)

    ヤマト… 鏡の様に広げた掌からくりだす掌底にかなり押されぎみ

    傷を負うララ…


    ヤマト:神々は怒ってんねん。

    学園の秩序や順序、序列を乱すヤツらにね!


    ララ:順序や序列…

    分かってるよ… その大切さは。

    実力以上の場所は、地獄でしかない。

    ただ…

    そこに立ち向かう“マジ”の勇気を持たねぇヤツらに、

    その場所を語る資格は無い!

    マジになれねぇヤツは…

    今いる場所で黙って大人しくしてろよ!


    …ララの反撃が始まる


    …………

  • やすだ淳甥@M.C.
    やすだ淳甥@M.C.

    ………

    その頃、体育館の入口に向かう二つの影…


    カッパ(市野:2年)



    クロマル(北野:2年)


    カッパ:ここにいるって、さっきボコった1年のランブって奴が言ってたよな?

    クロマル:あぁ。三器神に連れていかれるのを見たとか。

    カッパ:まとめてやっちゃおうか?

    クロマル:それいいっすね!!笑


    そこに…
    聞こえるもう一人の人物の声


    「何をしてるんですか? こんなところで」


    声の主は…


    メガミ(柴田:3年)


    メガミ:何をしてるんですか?
    まさか… 喧嘩ですか?

    カッパ:相変わらずの平和主義っすね… メガミさん。
    真ん中への道を進まねぇヤツに興味はないんすけどね(笑)

    クロマル:今、この中で噂の1年たちと三器神がやりあってるんすよ!


    メガミ:なるほど… 学園の平穏を乱すのは見逃せないですが…

    カッパ:安心して下さい!今からうちらがそいつらを大人しくしてくるから。


    メガミ:………なるほど。確かに新入生の乱れは最近目に余りますね。

    クロマル:ですよねぇ!?


    メガミ:だったら尚更止めさせてもらいます。

    カッパ:じゃあ、やめますね(笑)

    って… 何でだよ!?止めねぇよ!!


    メガミ:(苦笑い) 新入生を止めるなら… 今じゃないですよ。

    カッパ:どういう意味っすか?

    メガミ:三器神相手では、その1年たちは勝っても負けても無事ではないでしょう。
    だったら、終わった後に迎えにいく方が賢いと思いますよ。

    クロマル:…なるほど。


    メガミ:獲物をとられた神々の怒りをかって、それをお二人が相手にするのも馬鹿な話だと思いませんか?

    クロマル:確かに…


    メガミ:今は、ゆ~くりここで見守っていればいいかと。
    わざわざ今お二人の手を濁すこともないでしょう。

    カッパ:なるほど。

    メガミ:無駄に学園の平穏を乱していけません。
    では、任せましたよ。(パンを渡すメガミ)
    これでも食べて気長に待っていれば良いと思います。


    カッパ&クロマル:わかった!!

    メガミ:お願いします。学園の平穏の為に。


    そう言うと、向きを変え立ち去るメガミ…

    その口元に、少し… 笑みを浮かべて


    ………

    体育館内…

    アズナ:ララが… 珍しく怒ってる。

    ゆかり:ヤツの怒りも分からなくはない…
    順序を飛び越えた場所に立っても風当たりが強くなるだけ。
    ただ… お前らにこの先はまだ早いよ!


    ……何回、何十回やっても、その速さが通じないアズナ

    ゆかり:同じ事を繰り返しても無駄だよ。
    それに… 疲れかね? 自慢の速さも徐々に陰りが見える。まさに虫の息だね(笑)

    アズナ:ララがマジになってんだ… 私のマジ… テンションMAXで応えてやる!


    ……そう言うと再び目の前から消えるアズナ


    ゆかり:だから何度やっても同………!?(驚きで固まる)

    速さが………


    増した!?


    アズナ:変わってないですよ!初めとね。

    通じないと分かってからは徐々に少しずつスピードを落とし、そっちに目を慣れさせたんだ。

    ……目を追い付かせるのがやっとで
    ゆかりの手刀が空を切る


    アズナ:そして、ひとつ勘違いしてる!
    私の速さにはもう一段先がある。

    …更に加速するアズナ


    ……目でも追い付けなくなるゆかり


    …アズナの一方的な戦況

    そして…

    ゆかりが膝から崩れ落ちる


    ゆかり:初めからトップスピードを見せず、目を慣れさせてから奥の手を出すなんて…

    …完全に倒れるゆかり


    アズナ:戦いとは、常に二手三手先を読んで行うものです。
    とは言うものの… 今回はさすがに堪えた。 (膝まづくアズナ)


    アズナvsゆかり… アズナ辛勝。



    ララvsヤマト…

    ほぼ時を同じくして

    ヤマト:互いに次の一発が最後の一発になりそうだね…
    受け継がれしヤマトタケルノ名のもとに。私は負けない。

    ララ:私だって譲る気はない。


    …交わしあうと拳

    そして…


    ヤマトが倒れる…


    ララ:わたしはもう、真ん中への道から逃げない。
    ただ… やっぱりさすがにその道は険しいね。


    ララvsヤマト… ララ辛勝



    ジングウ:おやおや… 負けちゃいましたね。ふたりとも。

    わたしも貴方と同じ… 争いは好きじゃないんです。お喋りも得意じゃないしね。
    ただ、始まってしまった争いは… この手で終わらせねばならない。

    生き急ぐあなた方にも、この世には届かないモノがあるということを教えてあげなければならない。


    ジングウ(勾玉:拳)… 勾玉の様に硬く握られた拳で、レイを殴り飛ばす

    壁際まで飛ばされるレイ…


    ジングウ:あとふたりもいるので… 早く終わらせないと。

    ……疲労しきったアズナとララの方へ向かおうとするジングウ


    「待..って……」

    一発だけで、既に大きなダメージを受けたレイ

    何とか立ち上がり…


    レイ:殴ったね……

    わたしも… 戦いたくはない。
    出きるなら避けて通りたい。

    ただ… この学園に来たからには、
    負けだけは、絶対に許されない!

    こっちもこの名(レイ・零=0)にかけて…
    譲れないモノがある!


    ジングウ:いい目だね。


    レイvsジングウ…


    …互角の攻防へ


    ジングウ:なかなかだね。勝敗も次の一撃で終わると神も仰ってる。


    ………交じりあう拳


    そして… 共に倒れる


    直後… 立ち上がるレイ


    レイvsジングウ… レイ辛勝


    ララ:終わったね…

    アズナ:まだまだその道は険しいね…

    疲労困憊の三人…


    ニュータイプvs三器神… ニュータイプ辛勝


    ……と、その時体育館の扉が開く


    クロマル(北野):これはこれは、若いお三方…
    揃いも揃ってお疲れ気味ですね(笑)

    カッパ(市野):まさか三器神まで倒しちゃうとはね…
    カッパれです。間違えた… あっぱれです!

    これ笑うとこね(笑)


    三人に近づいていく二人…


    クロマル:うちらもさ、神の名の下にあんたらをやっつけに来ました!

    カッパ:神は神でも… うちらにとっての神は…


    四天王の一人…


    ダンガンさんだけどね(笑)





    つづく…



    #さーて
    #次回の
    #マジすか学園 は?
    #ダブルというか
    #日高優月
    #です
    #山下ゆかり さんも
    #卒業発表 をされています。
    #色んな想いを持って
    #背中を見守りたいですね
    #次回
    #4話 には
    #私の同期の
    #あのメンバーが
    #大活躍
    #こうご期待

  • やすだ淳甥@M.C.
    やすだ淳甥@M.C.

    マジすか学園0.7~尾張新風篇~
    第4話:嘘つきな狼


    …………


    出羅馬路[でらマジ]女学園高等部

    通称「でら女」



    体育館…

    三器神のゆかり(山下)、ヤマト(内山)、ジングウ(宮前)に、
    ギリギリのところで勝利をした1年 ニュータイプ

    ララ(後藤楽)、アズナ(野島)、レイ(小畑)の3人…


    そこに襲来した
    四天王ダンガン直属精鋭部隊
    さいまキッズ

    カッパ(市野)とクロマル(北野)…


    ………

    クロマル:これはこれは若いお三方… 揃いも揃ってお疲れ気味ですね(笑)

    カッパ:まさか三器神さんまで倒しちゃうとはね…
    カッパれです。いや、あっぱれです。

    (誰かに似て寒い)

    カッパ:これ、笑うとこね(笑)

    神の名のもと… お前らに、うちらの“ マジ ”を叩き込んでやるよ!


    …三人に歩み寄るカッパとクロマル




    と、その背後から


    「情けない…」


    突然聞こえる声に
    視線を向ける5人…


    「弱いものいじめですかぁ~??」

    聞こえるふたつめの声…


    そこには…

    でら女2年にして 珠理奈に次いで
    でら女の真ん中に一番近いと言わる…

    綾巴(北川:2年)


    そして、

    その綾巴を慕い、行動を共にする…

    慈子(松本:2年)


    最強武装軍団トランペッタも一目置くコンビ…


    慈巴(ジッパー)


    カッパ:お前らが何でここに!?

    慈子:たまたまでぇ~す!笑


    綾巴:新入生相手に… 姑息なマネしか出来ないなんて…

    クロマル:何だと!?

    綾巴:そんな “マジ” で、その先進む道は どこに繋がる?

    カッパ:黙れ!きゅうり現れやがっ…
    じゃなく、急に現れやがって!



    ……冷える空気

    …誰かに似ている


    …綾巴が沈黙を破って喋りだす


    綾巴:困難は… 立て続けに起こるもの…

    連なる壁のひとつに、
    真ん中までの歩みを止められるなら…

    それがそいつの運命。


    人は皆、運命の奴隷。


    ただ…

    今、たまたま私たちが近くを通った…

    それもまた、そいつらの運命だ。


    慈子:そういうことでぇ~す!


    綾巴:偽りのマジで進む道の先は…

    決して真ん中じゃない!!


    クロマル:黙れ!生意気な!

    カッパ:調度いい… どちらが2年最強コンビか、今ここではっきり決着させようか!!


    慈子:勘違いしないでほしいでぇ~す!


    綾巴:そう、今から始まるのは… 決着というモノではない。

    一方的な… 仕置きの時間 だ。

    お前らは… でら女の“ マジ ”を踏みにじった。

    覚悟は出来ているか?

    (…黙りこむカッパ&クロマル)


    綾巴:わたしは出来ている。

    さぁ… 始めようか…


    慈子:慈子… 行っきまぁ~~す!



    ………



    とある部室…


    落研部部室の文字


    TO(福士):カッパとクロマルのふたりが負けたらしいですよ…

    ダンガンさん。


    ダンガン(斉藤):今年の1年はやるね。

    TO:いや、慈巴(ジッパー)にやられたみたいで…


    ダンガン:なんであいつらが?

    TO:たまたま居たらしいです。


    ダンガン:たまたまて…

    あいつらは、アザラシか!?

    たま だけに…

    …………(静まり返る部室)


    TO:ダンガンさん…

    面白くないです。


    ダンガン:はぁ!?面白くない!!?

    まぁいいよ。面白くないは、誉め言葉や(笑)

    ほれ、バナナやる!(ポケットからバナナを取り出す)


    TO:ありがとうございます(苦笑)


    ダンガン:何にしても… 後輩に勢いがあることは嬉しいことやんか。

    ただ、そろそろきちんと真ん中までの距離ってもんは教えたる必要があんな。


    TO:ところでダンガンさん…
    今日も珠理奈さんは…

    ダンガン:(くい気味に)来んやろ。



    …………

    数日後……

    夕方下校時刻
    チャイムが響く…

    屋上にある貯水タンク…

    その屋根の上…


    メガミ(柴田):探しましたよ…… まったく…
    相変わらず自由な方ですね、そんなところに居るなんて… パン食べますか?

    クラウドさん。


    クラウド(石田:でら女高等部3年)
    雲の様に自由奔放な性格


    クラウド:空に一番近い場所だからね… ここは。
    にしても久しぶりだね、メガミ… どうしたんだい?急に。


    メガミ:最近、校内が乱れていまして…

    クラウド:いつもじゃん!

    メガミ:ごもっとも。荒れているのは、いつもの通り。

    ただ… ちょっと秩序が…


    クラウド:例の1年たち??

    メガミ:ご存じとは… さすがですね。

    クラウド:だって… ごりチルたちが負けたのをここで見てたから。

    確か… そこの扉の陰にTOもいたかな?


    メガミ:屋上に居たんですか!?

    クラウド:居たよ。


    ……貯水タンクから飛び降りるクラウド


    メガミ:生で見てみて新入生の実力は… どう感じましたか?

    最強武装集団
    トランペッタ

    元 四天王として。


    クラウド:どうもこうも… 四天王は関係ないじゃんか!笑


    …クラウドの高い笑い声が響きわたる


    メガミ:笑い事じゃないですよ。
    珠理奈さんに誰よりも近いと言われていたのに…

    今、その言葉は2年 慈巴(ジッパー)の綾巴に向けて使われてる。

    クラウド:別に良いよ… そんなんは。


    メガミ:更には、学園に入りたての1年3人がトランペッタの牙城へ突き進んでいるんです。

    クラウド:それも別に良いと思うよ。


    メガミ:……ところでクラウドさん、何故四天王を退いたんですか?

    当時1年だったジーク(東)に負けたから?


    (…目付きが変わるクラウド)


    メガミ:………ではないですよね。
    でも、そう思っている人もいます。

    「クラウドは… 過去の人…
    今さら何も出来やしない」

    って思う人も。

    (……より目付きがきつくなり、
    メガミを睨み付けるクラウド)


    メガミ:勘違いしないでくださいね… 私は知っていますから。

    四天王を退いたのは、珠理奈さんからの言葉ってこと。

    でも物事の正しい形には…
    正しい秩序やルールってのが存在すると思うんです。
    その正しい形の中で自由に生きるからこそ、
    意味があると思いませんか?


    クラウド:何が言いたい?


    メガミ:珠理奈さんはあまり学校にいないですし…
    そもそも1年相手にトランペッタが出てきたら、それこそ学園はその話題で大騒ぎになり、校内はより乱れてしまいます。

    クラウド:………


    メガミ:つまり、その正しい形ってのを教えられる、トップに近い役割、
    今はクラウドさん… あなたしかいないと思うんです。

    クラウド:なるほどね…


    メガミ:歩めなくなるほど、痛めつけてほしいわけではないんです。
    ただ… 学園の正しい形のために…

    クラウド:……何をくれる?

    メガミ:と言いますと?

    クラウド:無料(ただ)ってのは… ちょっとなぁ…

    メガミ:因みに何が欲しいんですか?笑

    クラウド:ピンクのクラウン!!!


    メガミ:………それはちょっと(苦笑)

    クラウド:冗談(笑) でも何となく言いたいことはわかった。

    何か貰っちゃ、やらされている感じがするし。自由に生きることにも反する。
    ただ、周りに忘れられたままじゃ… 納得いかないし。


    メガミ:さっきのは冗談ですよ!
    クラウドさんの実力が本物だって、分かってるヤツは分かってます!

    クラウド:いいの、いいの… 別に私の力が嘘でも本当でも。
    ただ、存在を忘れられるってのは… これ以上寂しいことはない。


    メガミ:………


    クラウド:でっ、何処に居るの? その1年ってのは。

    メガミ:恐らく下校途中かと。


    クラウド:じゃあ、適当に探すよ。

    メガミ:ありがとうございます。お願いしますね…

    クラウド:あぁ任せな!



    …………

  • やすだ淳甥@M.C.
    やすだ淳甥@M.C.

    …………


    下校途中のニュータイプ3人(ララ、アズナ、レイ)

    アズナ:ララ、何だかここ数日ずっとボーッとしてるけど… レイもそう思わない?

    …黙ってうなづくレイ


    ……三器神との対戦後、綾巴にかけられた言葉がララの頭をよぎる


    ………


    数日前
    体育館にて…

    さいまキッズに完勝し、立ち去ろうとする慈巴(ジッパー)の2人…


    ララ:待って!!


    ……振り返る慈巴


    ララ:情け… ですか?
    私たちを助けてどうするんですか?

    綾巴:さっきも言ったけど… たまたまだから。ここを通ったのは。

    慈子:たまたまでぇ~す!


    綾巴:でも… お前は、こんなところで歩みを止めていい存在じゃない。だから助けた。

    それだけの話だよ。


    慈子:そうそう、それだけ!
    元気だせよ!笑


    ララ:互いに真ん中の道を進むなら、
    いつかうちらは、あなたの敵になるかもしれない…

    綾巴:私は…「正しい」と思ったからやったんだ。後悔はない。
    こんな学園とはいえ、「自分の信じられる道」を歩いていたい。

    それだけだ。


    慈子:それだけ!

    Lively up yourself!
    元気だしな!笑



    ……何も言い返せなかった、ララ


    …………

    そして今、
    下校途中3人…


    ララ:自分の信じられる道… か…
    なぁ、アズナ、レイ…

    アズナ:何?

    ララ:この先… どんな道を進みたい?


    アズナ:とりあえず家の方向が違うから、うちらはこっちかな(笑)

    ララ:…………


    アズナ:そういう意味じゃないよね?笑

    勿論この学園の真ん中への道を…
    でも、そんなに急いじゃいないよ。楽な道でもないし。
    今はその道の途中の景色を3人で一緒に見れたら… それでいいかな。

    でも、必ずそこまで辿り着く!


    レイ:私も…

    私も真ん中、零の場所(=ゼロポジション)へ向かうだけ。


    ララ:………


    アズナ:何暗くなってんの?
    楽しく楽しく!ララ… それがあんたの自分らしさだろ!!

    レイ:私も… ララちゃんといると楽しいよ。


    ララ:楽しく…


    アズナ:とりあえずまた明日も楽しくいこう!
    じゃあ、うちらこっちだから。

    ララ:あぁ…


    ………


    ふたりと分かれ、
    一人河川敷を歩くララ


    「見~つけたッ!」


    声の主は…

    クラウド(石田)

    クラウド:やっぱり家の地区ぐらいは聞いておくべきだった(笑)

    ララ:でら女の… 先輩??


    クラウド:やっぱり新入生は知らないか… 寂しいなぁ…

    ララ:えっ…(少し困るララ)


    クラウド:あっ、別に… 良いです良いです。
    良いですよ! これから覚えてくれればね(笑)


    ララ:はぁ… (何となくペースがつかめないララ)

    クラウド:入学早々何だか快進撃が続いてるみたいだね。
    一歩ずつ真ん中に近付いてるみたいだ。


    ララ:…………


    クラウド:ただ勘違いしない方がいい。
    実力が、今いる位置を決めるんじゃない。

    お前は… まだまだまだまだ力不足だよ! 珠理奈さんへの距離はとてつもなく遠い。


    ……少し目付きが変わるララ


    クラウド:どうしてそこに向かう?

    ララ:…… それは

    クラウド:そう、それ!
    進む理由が曖昧だから、今のお前は弱いんだ!
    かかってきな!お前の現在地を教えてやる!


    …戸惑うララ

    クラウド:考えたって仕方ないだろ。目の前の状況を理解し、動けよ!自分らしく!


    ララvsクラウド


    全ては一方的な展開…

    手も足もでないララ……

    ……そして倒れるララ


    クラウド:助けられたことがよっぽど悔しかったのかね?

    わかっていないね…


    …倒れるララ 回想が頭をよぎる



    ………

    「ララ… 苦しんでるね…

    その素敵な名前の通り…

    自分らしく楽しみながら生きて 」

    ………過去に聞いた遠く懐かしい声


    「楽しく楽しく!ララ… それがお前の自分らしさだろ!!」

    ………アズナの声


    「私もララちゃんといると楽しいよ」

    ………レイの声


    「自分の信じられる道を歩いていたい。それだけだ」

    ………綾巴の言葉



    ララ:(ゆっくりと意識を取り戻しながら呟く)仲間… 自分らしく…


    (…立ち上がるララ)

    自分の信じた道を

    仲間と“楽しく”歩む…

    それが、私の決めた道…


    クラウド:やっと来たね(笑)
    あの時(ごりチル戦)の目と同じ…

    いや、それ以上かな?笑


    ララ:思い出しました。

    この地をてっぺんにする為に…
    私はここに来た。

    あなたを倒して進む!
    何があっても真ん中までの歩みを… 決して止めない!

    目の前の困難も
    楽しさに変えてやる!


    ……再び拳を交わし始めるふたり


    クラウド:いい目になってきたね。
    助けられたことのショックより、そこで得た大きなモノに気づいたかな?


    ララ:私は戦う。

    私を救ってくれた人の為に…


    私は戦う!


    ……勝負はほぼ互角の攻防に

    …拳を交わしながら喋りはじめる


    クラウド:ただ… 簡単じゃないよ!うちの真ん中は!!

    今のお前の状況に納得しないやつも居るだろう…
    力や自分らしさにそぐわない場所に立つこともある。

    今のお前、そして昔の私みたいに。

    でもね…

    どんな状況や立場でも自分を理解し、支えてくれる仲間がいるから…
    自分にそぐわないと思う場所でも立っていられるんだよ!!

    理解してくれる仲間がたくさんいる。だから、私は…

    こんな学園でも自由でいられる。

    ………

    …遠い日の珠理奈とクラウド

    珠理奈:

    「(四天王として)こうやって側にいてくれるのは凄く嬉しい。
    でも、雲の様に… 縛られずに誰よりも自由に生きる… そっちの姿の方が私は好き!
    それがお前には一番似合ってるよ」


    …………

    クラウド:(遠い日を思い出しながら呟く)

    理解してくれる人がいるから大丈夫。私は、強くあれる。


    …戦いはほぼ互角
    ……互いに傷だらけの二人



    …………


    一方、下校途中
    同じ道を歩く

    アズナとレイ…


    その目の前に…

    見慣れた姿?


    ダブル(日高)チーム赤から2年

    手には手羽先


    アズナ:(制服を見て…)でら女?

    ダブル:あれ? お前ら… 1年の… 赤いスイートピーと白い枕じゃなくて…

    またストップさん(矢方)に怒られる…
    あっ、食べる?手羽先。

    いや、そんなことよりこんなところで何してるんだよ?


    アズナ:なんすか? やるんすか?

    ダブル:やるのは私じゃないよ… クラウドさん…

    アズナ&レイ:……(理解していない表情)


    ダブル:クラウドさん… トランペッタ元四天王の方だよ!
    知らねえとか… どんだけだよ!

    アズナ:何でうちらがそんな人と?

    ダブル:さっき河川敷で… ララってヤツとやりあって…

    ……それを聞くなり顔を見合わせ
    全力で引き返すアズナとレイ


    ダブル:おい!待てよ!
    私は無視かよ… チーム赤からだぞ!

    赤から~だぞぉ~!!!

    (むなしく声が響く)

    ダブル:まぁいいや、きしめん食べて帰ろ。


    …………


    河川敷…

    既に互いに立っているのがやっとなふたりの姿


    クラウド:いよいよ本物だね。嬉しいよ…

    ララ:私は、負けない…
    導いてやる… この地をてっぺんに…



    ………交差する拳



    そして…


    倒れる…



    ララ



    と、ほぼ同時に…



    倒れる、クラウド


    ララvsクラウド… 共に気を失い相打ち



    ………

    数分後…

    静まり返る河川敷に
    声が聞こえる


    「あれ?クラウド?」


    現れたのは…

    最強武装集団
    トランペッタの部長にして
    でら女の真ん中に座る
    唯一無二の存在…


    珠理奈



    珠理奈:こんなところで寝て…

    自由さが好きとは言ったけど、
    自由にも限度があるよ(笑)

    起きな!!ほら。


    ……倒れているもう一人の姿に気付く珠理奈


    珠理奈:ん?………ララ? ちゃん??
    でら女の制服?
    やっぱり来たんだね。


    ……笑みを浮かべ、
    クラウドを起こす珠理奈


    …………


    そこからまた数分後…

    意識を取り戻すララ… とほぼ同時に河川敷に現れるアズナとレイ…

    アズナ:大丈夫かよ?

    ララ:………クラウド… さんは?

    レイ:(黙って首を横に振る…)


    ララ:……そうか

    道は険しいね。



    河川敷…

    遠くから見つめる一つの視線


    微笑む… メガミ…


    「これで… 残るは… トランペッタ」





    つづく




    #さーて
    #次回の
    #マジすか学園 は?
    #ダブルだよ
    #というか
    #日高優月 だよ
    #今回はわたし
    #ダブルが
    #大活躍でしたね(笑)
    #5話には
    #あのメンバーたちが
    #ついにあの人も
    #登場する
    #かも
    #お楽しみに

  • やすだ淳甥@M.C.
    やすだ淳甥@M.C.

    マジすか学園0.7~尾張新風篇~
    第5話:覚悟を語るに偉人になりたくて


    …………


    出羅馬路女学園高等部
    通称「でら女」

    その中央棟最上階の奥に位置する
    吹奏楽部部室…

    最強武装集団トランペッタ
    副部長… チュリ(高柳)

    四天王…
    ウザ(木本)、ジーク(東)、ダンガン(斉藤)の3人。


    そして…

    なぜかTO(福士:学園最強の情報通)

    TO:クラウドさん(石田)と1年のララ(楽々)がやりあったらしいです。

    チュリ:らしいな。それにしても、なぜクラウドが??

    TO:風の噂では… ジンロウというの奴が裏で暗躍しているみたいです。

    ジーク:人狼(ジンロウ)?人の姿をした狼??何だか暑そうですね。

    チュリ:聞き慣れない名前だね… よその生徒かい?

    TO:そこまではちょっと…

    ウザ:ジンロウ…( 何かを知っていそうな雰囲気のウザ)

    ダンガン:何? あんた知ってんの?

    ウザ:えっ~と、中学時代の… 友達!

    ……なわけないか(笑)


    視線を反らすウザ…


    ダンガン:そこは「なんてね!」ちゃうんかい!!

    チュリ:何にしても、いよいよ目に余るようになってきたね… 例の1年達も。

    TO:慈巴(ジッパー)も本格的にうちの真ん中を… “珠理奈さん”を!!!!狙い始めるとの話です。ふざけてますよね!!!

    チュリ:そっちには… 三羽烏(サンバガラス)を向かわせる。


    ジーク:………(この部室暑いな と内心)


    ダンガン:大丈夫なのか?そんな外モノに任せて。

    チュリ:大丈夫。今はもううちらトランペッタの幹部だ… 問題ないよ。
    それより、スマイルはまだ来れないのか?


    ジーク:ねぇ、チュリさん

    チュリ:何だい?

    ジーク:クーラーつけない?

    チュリ:つけねぇよ!まだ5月だぞ!

    TO:近々謹慎も解けるとの噂だったのですが…
    またやらかして延びたとのことです。


    ジーク:……暑い。


    …………


    でら女とは異なる
    とある学校…

    校門には

    江御佐[エゴサ]女学院

    の文字

    通称「エゴ女」


    校内にエゴ女のと異なる制服の
    見慣れた立ち姿…

    出羅馬路女学園
    唯一無二の存在


    珠理奈


    とある一室へ…


    部屋の奥
    その中央にあるふたつの椅子

    それを取り囲む数人の生徒たち


    エゴ女三銃士

    カグヤ(加藤:3年)

    ライト(竹内舞:3年)

    ソラ(二村:3年)


    エゴ女期待の若手…
    コナン(熊崎:2年)

    エゴ女きってのトリックスター
    ジドリ(鎌田:2年)



    そして、その中央
    ふたつの椅子の片側に座る人物


    「久しぶりだね、珠理奈」


    江御佐女学院
    二枚看板の一人…

    信頼度とその風貌から
    同校の生徒からも絶大な人気と支持を集める存在


    タンラン(宮澤:エゴ女3年)


    珠理奈:久しぶりですね、タンランさん。
    相方さんはどうしたんすか??


    タンラン:あいつは… 私以上に平和主義で、自由なヤツだからね…
    ここ最近は学校に来てないよ。


    カグヤ:噂では… 何か…「暇だから手品を覚える!」とか言ってた気が。

    ジドリ:だからですか!!?
    やたら私の写真を見て「このマジックのタネを教えろ!」って言ってきたんだすけど…

    カグヤ:それは私も知りたい。

    ジドリ:タネなんてないですから!!


    ライト:あと「書店員に興味が出てきた!」とか言ってた気も。

    カグヤ:あの頭で本とか読むのかね?

    ライト:マンガ担当なら…


    ソラ:私がこないだ会った時は、
    「最近じゃんけんがやたら強くなった」って言ってましたけど…

    ライト:あの人、チョキしか出さないんすけどね。


    タンラン:まぁ、そんなヤツだから(笑)
    自由なんだよ、あいつは。


    珠理奈:大変すね(笑)

    タンラン:それよりそっちの方が大変みたいじゃないか…
    新入生が学園をかき乱してるみたいで。


    珠理奈:わたしも、学校にあまり行ってないから… わかんない(笑)

    タンラン:たまには自分の学校にも顔をだしな!
    この地をてっぺんにしたいなら、外ばかり気にするんじゃないよ。
    そんなんじゃ、いつか足元すくわれるよ!


    珠理奈:そうですね。明日あたり行くとしますよ(笑)

    (そう言うと、何故か微笑む珠理奈)


    タンラン:何だ… 楽しそうだね、珠理奈。

    珠理奈:はい(笑)


    タンラン:楽しんできな!


    部屋を出ていく珠理奈…

    タンラン:久々に見たね、珠理奈のあの種類の笑顔は(笑)


    ……

    と、その直後…
    部屋に駆け込んでくるエゴ女の生徒


    五代目(都築3年):

    タンランさん!!大変です!!
    でら女の王… 珠理奈さんがうちの高校にいました!!
    なんでここに!?


    ……(静まり返る室内)


    五代目:まさに… 学校の門をくぐって体育館に行ったら影山がいたようなもんです!

    ジドリ:ハイキュー第1話のラストシーン!

    五代目:まさにそれ!


    …さらに静まり返る室内


    タンラン:ゴメン、わからん。


    …………


    翌日…

    吹奏楽部部室…

    ダンガンとTOが居る部室へ
    激しく翔け込んでくるチュリ


    ダンガン:何だよ、祭みたいに騒いで…

    チュリ:おい、TO!
    珠理奈さんが学校に来てるってホントか?

    TO:はい。

    チュリ:何処にいる?

    TO:今は生徒会室に。

    チュリ:何で… 部室じゃなくてそんな所へ顔を出すんだよ。

    ダンガン:さっきまでここに居たぞ。
    お前の来るのが遅い。

    TO:今は生徒会長に挨拶じゃないですか??

    チュリ:くそ………(悲しそうに遠くを見る)



    ………

    生徒会室


    珠理奈:おぉ、久しぶり!元気?


    「私は元気だし、珠理奈も相変わらずだね。
    でも、ちゃんと毎日学校に来なさいよ!」

    そう応えたのは…

    生徒会長…
    真那(大矢:3年)


    珠理奈:あれ? 副会長変わった?

    真那:いつの話をしてるの!?まったく…


    副会長
    えご(江籠:2年)

    そして、書記
    チア(梅本:3年)


    えご:始めまして、副会長 2年のえごです。

    珠理奈:…… 真那
    完全にお前の趣味だろ??

    真那:えっ… そんなことないよぉ~ 違う!違うって!
    えごちゃんは、しっかり者の みんなみんな の妹なの!

    ねっ、えごちゃん!

    …そう言いながら視線を送る真那

    見とれながらえごに近づく…

    えご:真那さん… ダメです。


    珠理奈:チア… お前先輩だろ?
    良いのかよ? 副会長が後輩で。

    チア:わたしは“副”会長の席には興味がないので。
    私は常に… ナンバーワーン!の会長の席にしか興味が…

    真那:ダメぇ~~!その席はわたしの席だから。ねっ、えごちゃん…

    えご:は、はい。


    チア:ところで珠理奈さん…
    今日はどうして学校に?

    珠理奈:う~ん… 何だか今年の新入生は去年にも増して面白いって聞いて…
    楽しそうだから(笑)


    チア:楽しそう って!直々に行くんですか? 1年相手に!

    珠理奈:挨拶くらいはしておかないと…


    真那:珠理奈… 無意味な喧嘩はダメだからね!

    珠理奈:わかってるよ。そんなに怒んなって!
    そんなにピリピリしてるとヤツに叱られるぞ(笑)
    ただ… どれくらいのマジか… ちょっと知りたくてなっただけだから。



    …………

    1年教室前の廊下…

    誰かを探すかのようにを歩く珠理奈


    思わぬ人物の登場に
    ざわつく1年の生徒たち


    七色(太田:1年):えっ!? 珠理奈… さん?どうして?

    珠理奈:おっ、新入生??あのさ…

    七色:はっ、はい!

    珠理奈:ララって子、知らない??


    七色:ララですか?… えっと…
    スイマセン、わからないです。

    珠理奈:そっか… うん、ありがと!


    …手当たり次第聞いて回る珠理奈
    ……そんな中突然聞きなれた声が


    「珠理奈さん… こんなところで何してるんですか?」

    声の主は、メガミ(柴田)


    珠理奈:おぉ… 久しぶり!てかお前こそ。ここ1年の廊下だぞ(笑)

    メガミ:珠理奈さんが来てるって聞いたので。


    珠理奈:……そういえば お前…
    生徒会辞めたらしいな。

    メガミ:ま… まぁ… そうですね。そんなことより誰かを探して…?


    珠理奈:そうそう!ララって1年を…

    メガミ:さすがに噂は広まっていますか…
    クラウドさんも倒された…って話ですしね。 まさか敵討ちですか?笑

    珠理奈:そういうのではないんだけどね。


    メガミ:彼女たちならさっき、
    中央棟南側の中庭で見かけましたよ。


    珠理奈:ホントか??
    さすが学園イチの頭脳!!何でも知ってるね!

    メガミ:いえいえ、私なんて… 及ばないですよ。何でも知ってるとか。

    珠理奈:なんにしても、ありがとな!


    ……立ち去る珠理奈


    メガミ:…いよいよだね。

    変革の時も… 近い。


    …………

    生徒会室…

    飛び込んでくる人物…


    チュリ:珠理奈さん!!!


    ………えごちゃんを強引に愛でる真那

    ……助けを求めるえご

    ……気付かずスマホでF-1速報を見るチア(梅本)

    の画


    …止まる空気


    ………


    中央棟南の中庭…

    対峙する珠理奈とニュータイプの3人

    クラウドとの戦いの傷がまだ少し残るララ、そしてアズナ(野島)とレイ(小畑)…


    珠理奈:いつぶりだっけ?

    ララ:(自然と声が小さくなる)中学時代の……
    あの人の… 最後の日… ……以来です。


    珠理奈:そっか… やっぱりうち(高等部)に来たんだね。

    ララ:はい。でも私が… あの日、最後に…
    あんなことをさせなければ… 今頃… あの人も…

    珠理奈:いいのいいの。気にしちゃダメ!何も変わってないと思うから。
    何にしても、でら女に来てくれて嬉しいよ。
    勿論ここの真ん中の席を狙いに来たんだろ?


    ララ:中学時代… あの時は何も出来なかった…でも、今は違う。あなたに並び、いつか越える。
    あの日、あの人にそう誓った…


    珠理奈:そうだったね。楽しみだ。


    アズナ:やるのかい!? ララ…

    珠理奈:まぁまぁ、焦んなって。私は逃げも隠れもしない。
    いつでも相手になるよ。でも、きっと今じゃない。
    そんな傷ついた体で真ん中を獲ろうだなんて…
    うちの奴ら(四天王)も黙ってないだろうしね。

    今日は挨拶だけだ。
    新しい風のマジが知りたくてね(笑)


    …………

    中央棟最上階から
    送られる一つの視線

    親しげに話す珠理奈の姿をじっと見つめる


    チュリ…



    「ララ…… あんたが憎い」


    ………

  • やすだ淳甥@M.C.
    やすだ淳甥@M.C.


    …………


    下校途中…

    慈巴(ジッパー)の前に立ちはだかる3つの黒い影…


    年頃(大場:でら女3年):
    慈巴のふたりだね?

    カリ(山内:でら女3年):
    期待の若手… 2年にして誰より真ん中に近い存在。

    3紫(佐藤:でら女3年):
    躍進が続いてるみたいだね。


    三羽烏[サンバガラス]…
    昨年度の後期に関東の高校からでら女に転校してきた3人
    そこから短期間でトランペッタ幹部まで登り詰めた


    …………


    吹奏楽部部室

    TO:チュリさん…
    本当に三羽烏で大丈夫だったんでしょうか?
    慈巴の二人の強さは本物ですよ。

    チュリ:分かってる。でも大丈夫だよ。あいつらならやってくれるさ。


    ………


    年頃:期待の若手… エリート街道を進んでるみたいだね…
    その勢いのまま、何処へ向かおうとしてるんだい?

    綾巴:お前らみたいに短期間で登り詰めた、恵まれた奴らに…

    私の心は… 永遠にわからない!

    あんたらを倒し… このまま真ん中への歩みを続ける。

    いくよ、慈子!


    慈子:了解でぇ~す!


    3紫:そうだね、拳で語り合おうか!



    5人が… 拳を交えさせる


    慈巴vs三羽烏…



    …………

    吹奏楽部部室

    チュリ:TO… お前なら知っているだろう?
    綾巴は… 入学して間もない内に、珠理奈さんに最も近い存在と囁かれた。

    珠理奈さんはあんな人だ… あまり学校にいない。
    実質綾巴がでら女の真ん中… そう言われることもあったりした。

    TO:はい、勿論知っています。


    チュリ:校内や他校からも注目を浴び、同年代からの期待、その反面風当たりも強かった。

    そして、綾巴は 慈子との下校途中、他校の生徒に狙われ、大きな敗北を屈した。


    TO:しかも… それをエゴ女の2トップに助けられたんですよね?


    チュリ:あぁ…

    「噂だけ… 実際は大したことない」
    「珠理奈さんの代わりには程遠い」
    「他校の生徒に助けられるなんて… でら女の恥さらし」

    至るところで、そう囁かれるようになった。

    TO:でも、慈子だけは違った。それでも慕い続けた…


    チュリ:慈子… 彼女も決して初めからあの強さがあったわけじゃない。
    むしろ… 入学当初その強さも底辺に近かったかもしれない。
    だから綾巴に憧れ、慕った…

    TO:二人とも… それぞれどん底から這い上がってきた人物。

    今の場所を… ただ恵まれてるだけ…と言う奴もいる…でも違う。
    それに見合う努力をしてきたから今の場所がある… そういうことですよね?


    チュリ:そう。決してエリートではないんだよ、奴らはね。
    持っている強さも真ん中への覚悟も本物だ。


    TO:では、何で外モノの三羽烏に?


    チュリ:外モノね… 要は考え方次第さ。
    三羽烏が背負っている覚悟はまた種類が違う。

    覚悟の重さでは決して負けてない。

    必ず気づかせてくれるさ…
    マジの覚悟ってやつを。


    …………


    慈巴vs三羽烏
    ほぼ互角の攻防…


    綾巴:短期間でトランペッタに登り詰めただけはある。

    慈子:関東で名前を売ってただけはありますね(笑)


    綾巴:あぁ。ただ… だからって、この地がナメられたら終わりだ!


    3紫:あんたらもさすがにやるね… ただ、ひとつ勘違いしてるよ。
    この地でなら輝くのが容易い… そう思ってここに来たわけじゃない。

    カリ:そう。自分自身を変える為。

    確かに恵まれてはいたかもしれない。

    ただ、理由をつけては、逃げたり、諦めたり、
    前へ踏み出す意味や価値を忘れてしまっていた自分を変える為。


    年頃:そんな自分を越える為にうちらはここに来たんだ!

    選んだ道にも後悔はない。手を離した仲間もいる。
    烏(カラス)の黒は色を濁す と… 言われたりもした。

    ただひとつ…
    この地で一番になる為じゃない、
    この地を一番にする為にここに来たんだ!

    どんな道も… 楽な歩みじゃないんだよ!


    カリ:新しい仲間が出来た。
    今は自分の為だけじゃない…
    仲間の為にここにいる!

    3紫:歩んできた道の景色が違う自分達だからこそ出来ること。
    それが天下を取ることへ繋がると分かった!


    年頃:だから私たちはここに居る。

    例えここでお前らに破れても、
    私たちには、お前たちを止てくれる仲間がいる。

    悔いはない。

    かかってきな!
    覚悟の意味を教えてやるよ!


    …………ほぼ互角の攻防…


    ……慈子、カリ、3紫が互いに限界に近づく


    決着は… 綾巴vs年頃に託された


    年頃:綾巴、あんたはどうして真ん中に立つことにこだわる?

    綾巴:それは…


    年頃:一緒なんだよ。珠理奈さんも私たちも。

    ただひとつ… うちら(でら女)が天下を取ることを願っている。
    同じなんだよ!真ん中も!前を支える役割も… その想いはね。

    真ん中に立つ覚悟ってのは、
    回りに多くを従えることじゃない!

    多くに支えられている事を
    常に意識することだ!


    綾巴:わかってるよ。そんなこと。ただ、私は…

    珠理奈さんが、真ん中が 不在で… でら女がナメられるのが嫌なんだ!

    もう怯えない。逃げもしない…
    敵わなくても、負けるつもりもない…

    比べられたっていい。

    例え… 先の見えない暗闇でも、
    切り開き進み続ける!

    それが私の覚悟。

    たどり着けない場所と諦めたら、それで終わりだ!

    挑み続ける…

    誰が相手でも…

    「絶対に退かない!」


    ……それが、

    私のマジだ!!


    これで終わらせる… さよならだ!



    交じりあう二人の拳……

    綾巴の一撃で…

    激戦は終局へ



    互いに疲労困憊…

    倒れる年頃…

    綾巴も立っているのがやっとな状況…

    慈子は、綾巴の元へ
    カリと3紫は、年頃の元へ駆け寄る


    綾巴:ありがとうございます、年頃さん。
    これでもう一歩、目指すところへ近付けた…

    年頃:(軽く鼻で笑い) まだまだだよ。
    真ん中までには、四天王、そしてチュリが待っている。

    あんたの覚悟… マジ を楽しみにしてるよ。
    先の奴らに見せつけてきな!


    綾巴:年頃さん…


    年頃:あっ、あともうひとつ……

    「年頃(としごろ)さん」じゃなくていい。

    これからは…


    「頃(コロ)さん」


    って呼びな(笑)



    慈巴vs三羽烏… 慈巴 勝利

    …………



    遠くから戦いを見つめるメガミの姿…

    不気味に微笑みながら…

    メガミ:残るは四天王、そしてチュリ…


    終わりが始まるね……





    つづく…





    #さーて
    #次回の
    #マジすか学園 は?
    #ダブルです
    #あっ
    #優月 です。
    #今回は
    #綾巴
    #移籍メンバー
    #それぞれの
    #覚悟
    #そこにしびれる憧れる~!
    #でしたね
    #次回はついに
    #あのメンバーが
    #登場
    #あのメンバーとの
    #あんな絡みや
    #まさかのあのメンバーも
    #見ないと後悔する
    #かもね(笑)