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Greenjays

「二人の嘘」を読み終えた。小説は普段ほぼ目に通すことはないのだが、久々にぐいぐいと引き込まれる著書であった。序章で主人公片陵礼子の人物像が丹念に描かれ、何故にここまでを割いて叙述しなければならないのかと思い、興味に惹かれて読み進めるとともに後半にその一つ一つが布石となって生かされていく。 中盤からストーリーが急速に展開し一気に結末に向かうとともに、自分の中で次々と迷いが湧き上がる。蛭間隆也ほど神聖な人物が存在し得るものなのだろうか。蛭間奈緒はその状況で死を選ぶのだろうか。その様な繊細な戦略に人は実際に身を委ねられるものなのか。片陵礼子の再審要請や願いは身勝手なものではなかったのか。迷いや思考で読書が足踏みする度にその一つ一つに背景は周到に用意されていた。しかしながら自分には今も迷いが続いている。ともすれば自身が会計士を生業とする故の性なのかも知れないとまで考えてしまった。確かに読了後には、私にとっても皆さんが感想を述べられている様に、この悲劇が小説という舞台故なのか決して悲劇とは感じられず、片陵礼子は繰り返し苦しめられた落下する鳩の姿自体を理解し包容し得たのだと清々しささえ感じられた。 振り返り確実に言えることは、この小説が自身の現実生活までに思いを馳せ、真剣に向き合わせられる著書であった事。紛れもなく自身を荒野に誘って頂ける一冊として、深く心に刻みつけらる小説となりました。

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Greenjaysのトーク
トーク情報
  • Greenjays
    見城徹見城徹
    Greenjays
    見城さん、私の拙いトークのリトークを誠に有難うございます。私の様なひっそりとした市井の徒の営みにさえ、細やかに目を配って頂けるその心配りに、どれだけ日々を生き抜く力を頂いていることか。いつも感謝しております。これからも奇跡のSNSを何卒宜しくお願い致します。

    拙いなんてとんでもない。Greenjaysのトークに行くと思わぬ僕のトークのリトークに出会い、
    つい読み込んでしまいます。君のトークにもハッとします。こちらこそ有難う。

  • Greenjays
    Greenjays

    ↑ 余りの身に余るお言葉を誠に有難う御座います。暫し悶絶しておりました笑。背中を重ねて支えて頂きました感謝と共に、改めて身の引き締まる思いを致しました。これからも奇跡のSNSを何卒、宜しくお願い致します!

  • Greenjays
    てんあつてんあつ

    楽に死ねないということで、踏み留まっている命があるのかも知れないと思う。楽に死ねたらもっと多くの命が消えているのだろうか。
    線路の無い行き先を走り続けるには、その車体を大きく傷つけることになる。それが人生ということか。
    行くも地獄、退くも地獄とは生まれしものの宿命でしかないと改めて思う朝です。

    おはようございます。

  • Greenjays
    Greenjays

    ↑全くそう思う。今の医学技術から言えば、痛みもなく直ぐに死ねる薬など存在するはず。それが許されるので有れば、苦しか無い(苦の代償としての安楽も勿論存在するが)死を選ぶ命が激増し、それに触れたくなく倫理と言うもので縛っている様にも思う。

    あらゆる技術によって寿命が伸び続け、いずれ死を自身で選択する未来がやって来る。人数が力を示さない時代になっている事実は、あらゆる戦略、統治システム等々に影響を及ぼすだろうから、やはりフィジカルな人口は激減して行く方向しか見えない。

  • Greenjays
    見城徹見城徹
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    会心の出来。こんなに深く胸に沁み入る本は滅多にない。生きるとはどういうことか?仕事とは
    どう向き合うのか?読まないと一生の損だ。この本を作っていて僕は何度も震え、何度も泣いた。深遠な中華料理の世界を通して見えて来るのは人生の深淵。12月6日発売。今すぐ予約を。
    決して後悔させません。

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  • Greenjays
    Greenjays
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    「重要なのは、何かを選ぶこと。選ばなければ、人生は始まらない。選ばざるを得なかった仕事に黙々と熱狂する。運命に従え。道は開ける。

    もがき苦しんだ50年の軌跡。中国料理とは何か? その壮大な謎に答える!

    目の前のことに必死になること。考え抜くという苦行。中華の巨匠・脇屋シェフ、心が奮い立つ圧倒的自伝。」

    って、見城さんの755での日頃のお言葉を自叙伝を持ってお伝え頂いている様。当然、予約するよね。興味津々です!!

  • Greenjays
    Greenjays
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    金田石城先生の「言葉力展」に伺った。勿論、垣間見での理解でしか無いのだが、お一人お一人の人生と重なり、素朴な言葉でさえ一層に響いてくる。様々な字体、筆圧、配置など表現はあるのだとは思うが、言い表わせない書の迫力に圧倒されてしまった。出会えた事、ご紹介頂けた事に感謝。

    4月4日(木)~4月10日(水)11:00-18:00(※初日のみ13:00-18:00)
    会場:有楽町朝日ホール
    住所:東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11F