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豚おじさん

最近大学生の男の子とホテルのバイトに入っている。 悪い子では無いのだが挨拶も雑だし、『朝のバイトのやつ』とか『だるい』とか『知らねー』とか2回くらいしか一緒になってないのにそういう感じを出してくる。 夜中遊びに出るタイプの大学生という感じだ。 何か刺々しいというか、若さというか、なんというかという感じだ。歳を取れば物腰も柔らかくなり攻撃的な感じもなくなるのだろうと思う。 ふふふ、若いなぁと僕は大人の振る舞いで余裕を見せつつバイトをする。 トイレに行く時も僕はトイレ行ってくるねと、ちゃんと一言添えて行く。若僧とは大違いだと思いながらスマートにトイレに入った。 トイレに入った瞬間身体がギュッと固まった。 鏡をみると、とんでもない小太りの油ギッシュおじさんが映っていた。その瞳は茶色とも黄色とも言えず。唇はカサカサで、頬からは濃いめの産毛が生えていた。 思わずびっくりして下腹部に力が入り屁をこいた。匂いは無い。音だけの屁だ。 誰?と問いただしたら、あちらも誰?と 問いただしていた。 え?これ鏡に映ったオレじゃん。 そんなわけない。さっきまで大学生より少し上の先輩という感じで振る舞っていたのに。 これじゃあまるでバイト先に何故かいるおじさんじゃん。 そうです。私はバイト先に何故かいるおじさんになってしまっていたのです。 〜fin〜

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