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高瀬隼子さんの『犬のかたちをしているもの』を読みました。
高瀬隼子さんといえば、『おいしいごはんが食べられますように』(#講談社 さん)(写真2枚目)で芥川賞をとられた方!今話題ですので、気になっている方も多いのではないかなぁ。こちらの本、ブックジャケットも表紙も可愛いし、内容も不穏で安穏なざわめく感じが面白かったです。(伝わるのかなぁ)
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感想を言うのが少し難しい作品でした。
子どもを授かるということ
産むということ
それらは少し似ていて、同じだと混同しそうになるけれど、全然違う経験なのだなぁと思いました。
薫もミナシロさんも郁也も、きっと誰も分かり合えない世界があって、それは仕方のないことなのだろうなと思いました。誰だって、自分以外の生き方も思考もできないから、身勝手に想像して、身勝手に生きていくしか無いのかなぁと思いました。
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#奥泉光 さんの解説で、印象に残った文章があります。
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「ちなみにいえば、郁也にしろミナシロにしろ、彼らが視点人物となってその内面がリアリズムの手法で描かれるなら、決して奇矯な人物ではなくなるだろう。逆に、たとえばミナシロの視点から見られるなら、「わたし」はかなり変な女として現れることになるだろう。人間にとって他者とはいつでも謎なのである。」(P150,L5〜8)
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私は「よく変わっているね」と言われるけれど(それ自体は嫌ではないし、褒め言葉として受け取っております)、私からしたらみんなの方がずっと変だなぁと思うので、まぁそんなものなんだろうなとしっくりきました。
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#高瀬隼子
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#集英社文庫
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