⬆︎ 初期はみんな名曲だけど、一番好きなのは「12月の雨」。ユーミンが歌っているのは、「過ぎていくもの」「変わっていくもの」「流れていくもの」を受け入れる精神の劇。時が経てば何もかもが変質していく。例えば「卒業写真」、「ルージュの伝言」、「中央フリーウェイ」、そして「12月の雨」。時間が作り出す[物語]の甘さと苦さ。その切なさと輝き。誰もが今手にしている[そのまま]ではいられない。それを失った時感じる一瞬の心情を切り取るメロディーと歌詞と声の何という甘酸っぱさ。ほろ苦さ。ユーミンは[物語]を描く天才です。