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吉田真悟
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No.598  『世界2.0 メタバースの歩き方と創り方』    佐藤航陽(さとう かつあき)著    (2022/03/31 幻冬舎) 2022/04/11 (4/6読了) 感想とかは無理なので、自分用に今後読み直す時のために纏めておく。 メタバース創造の章は抽象的で難しくてさすがに理解できなかった。 ①佐藤さんが今いる地点と、これから何処に行こうとしているのか? 『お金2.0』と『世界2.0』を微分すれば分かりそうだが、まずは下段にある【著者略歴】をまとめてみた。 上場企業の経営者で、超お金持ちでありながら、仮説を立てては実経営で検証を継続してきた。その挑戦のモチベーションは何なのかが知りたかった。お金に囚われない価値主義を唱えいて、自らそれを実践している。そもそも、彼はギーク(技術オタク)だと思う。「ギークで価値主義」だからという結論になりそうだ。 そして今、株式会社スペースデータにおいて衛星データからバーチャル空間に世界を自動生成するAIを開発し、地球の様々な地域の3Dモデル(デジタルツイン)を公開して、誰でも使えるように無償提供していく予定だそうだ。 優良上場企業を退社して個人で行動している理由は、正しい自分の判断通りに会社を説得できなかったと「序章」に書いてあった。 個人的には、「終章」に書いてあった、ひいおじいさんの話で腰を抜かしそうになった。やはり、只者ではない家系なのだ。 そして、その流れで歴史や真実について言及していて、全く同意してしまった。それの自分なりの意訳を残す。 意訳 「真実は多面的であり、歴史に残るのはその一面のみの事実である。自分で確かめ、再現させ、他人に指示し再現できるまでが理解である。理解とは世界を作ることなのだ。」 ②メタバースとは何か?(何が起きているのか) GAFAの一角Facebook社のマイク・ザッカーバーグが昨年、社名を「Meta」(Meta Platforms, Inc.)に変えた。メタバースの「メタ」である。昨年だけで1兆円、今後10年で約10兆円を投資するらしい。それからバズッたらしい。 下段【用語集】のメタバース(Wikipediaより)参照。 『フォートナイト』(Fortnite) という、Epic Gamesが販売・配信する、2017年に公開されたオンラインゲームがメタバースのイメージに最も近く、独走していてMetaが昨年度から社運を賭けて追走するという状況らしい。 イメージとしては「3DCG」と「VR」の中間にあるらしい。 そして『マトリックス』や『竜とそばかすの姫』の世界がメタバースなのだそうだ。そうなる日は近いのだ。 ③お金2.0界隈との関係 (web3.0、ブロックチェーン、仮想通貨、NFT、AI、宇宙開発...) ・WEB1.0 1995年ごろからのバブル(一方通行) ・WEB2.0 GAFA、BATが世界を席捲(スマホなどの双方向) ・Web3.0 ブロックチェーンを基盤にした非中央集権型分散システム GAFA支配に対するアンチテーゼ。7G,8Gの代になって実現か? いずれにせよ、佐藤さんがまた新たな仮説の検証を行っている様だ。 本書にQRコードで動画を載せているが、これが彼の作った世界2.0である。仮想の地球のある都市空間。どこでマネタイズするのか等、下世話な話はおいといて、生きてるうちにVRゴーグルを被って廃人になる日も近いかもしれない。 【用語集】 ・メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms, Inc.、旧称: Facebook, Inc.)、通称Meta(メタ)は、アメリカ合衆国のカリフォルニア州メンローパークに本社を置く多国籍テクノロジーコングロマリットである。 ・ギーク(geek)とは、卓越した知識があること、あるいはそうした者を指すアメリカの俗語。 ・メタバース(Wikipediaより) メタバース (Metaverse) は、コンピュータやネットワーク中に構築された、現実世界とは異なる3次元の仮想空間やそのサービスのことを指す。日本における意味合いにおいては基本的にバーチャル空間の一種で、企業や2021年以降新たに参入した人々が集まっている商業的な空間が主にそう呼ばれる。将来的にインターネット環境が到達するであろうコンセプトで、利用者はオンライン上に構築された3DCGの仮想空間に世界中から思い思いのアバターと呼ばれる自分の分身で参加し、相互にコミュニケートしながら買い物やサービス内での商品の制作・販売といった経済活動を行なったり、そこをもう一つの「現実」として新たな生活を送ったりすることが想定されている。 英的名称に於けるメタバース(metaverse)とは、英語の「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語で、もともとはSF作家のニール・スティーヴンスンが1992年に発表したサイバーパンク小説『スノウ・クラッシュ』に登場する架空の仮想空間サービスの名称だったが、その後、テクノロジーの進化によって実際にさまざまな仮想空間サービスが登場すると、それらの総称や仮想空間自体の名称として主に英語圏で用いられるようになった。 ・バーチャル・リアリティ(英: virtual reality)とは、現物・実物(オリジナル)ではないが機能としての本質は同じであるような環境を、ユーザーの五感を含む感覚を刺激することにより理工学的に作り出す技術およびその体系。略語としてVRとも。日本語では「人工現実感」あるいは「仮想現実」と訳される(「仮想現実」という訳語について)。古くは小説や絵画、演劇やテレビなども、程度の差こそあれVRとしての機能を有している。 ・拡張現実(かくちょうげんじつ、英: Augmented Reality、オーグメンテッド・リアリティ、AR)とは、現実世界に仮想世界を重ね合わせて表示する技術を指す言葉。エクステンデッド・リアリティ(XR)と呼ばれる先端技術の一つである。 ・NFTとは、「Non-Fungible Token(ノン-ファンジャブル トークン)」の頭文字を取ったもので、日本語で「非代替性トークン」という意味です。ちなみにNFTと共によく耳にする「仮想通貨」は代替性トークン(FT)と呼ばれています。 NFT(非代替性)は、言い換えると「替えが効かない、唯一無二の」という意味になります。逆に代替性は、「替えが効く」ということです。 ここで、トークンとは、ブロックチェーン技術を使用して発行した「暗号資産」の総称のこと。 ・暗号資産(暗号通貨/仮想通貨)についてネットより。 暗号通貨とは非中央集権的なデジタル通貨を指し、暗号通貨は通貨としてメタバース内での決済に使われることが全くないとは言い切れない程度のものに過ぎない、メタバースとは直接的には関連のない別個の概念である。現時点[いつ?]ではほとんどのメタバースで暗号通貨が利用されていないにも関わらず、暗号資産がメタバースの基幹技術であるかの如く喧伝し、暗号資産への投資を呼び掛ける動きがある。これらの動向について、IT金融企業のメタップスを創業した実業家の佐藤航陽は、「相場や投機の勧誘ネタとして新技術が担ぎ出されると、そこから派生して起きる詐欺や炎上の責任まで真っ当にやってきた人達がなぜか負わされることになるので注意。怪しい人は次のネタを探してすぐいなくなるので、後には焼け野原だけが残ることに。今はメタバースがその対象」として、メタバースに暗号資産を関連付ける動きに注意を呼び掛けた。2021年12月には、暗号資産企業のみにより「日本メタバース協会」を称する団体が立ち上げられたが、「『メタバースという言葉を暗号資産やNFTビジネスの権威づけに使っているのでは』という疑念を抱かせた」「当事者不在」「明らかにテーマから離れた企業達によって主催されている」「門外漢による利権狙いの参入」などとしてニュースサイトでは批判的な声が多く聞かれた。 ・デジタルツイン デジタルツイン(DigitalTwin)とは、現実の世界から収集した様々なデータを、まるで双子であるかのように、コンピュータ上で再現する技術のことです。コンピュータ上では、収集した膨大なデータを元に、限りなく現実に近い物理的なシミュレーションが可能となり、自社製品の製造工程やサービスの在り方をより改善するうえで有効な手段となります。例えば製造ラインの一部を変更する場合など、事前にデジタルツイン上でテスト運営することで、開発期間やコストの削減が見込めます。 ・Web 2.0(ウェブ にーてんぜろ)とは、2000年代中頃以降における、ウェブの新しい利用法を指す流行語である。2005年に発祥し、その後2年間ほど流行した。 ティム・オライリーによって提唱された概念であり、狭義には、旧来は情報の送り手と受け手が固定され送り手から受け手への一方的な流れであった状態が、送り手と受け手が流動化し、誰もがウェブサイトを通して、自由に情報を発信できるように変化したウェブの利用状態のことである。 ・Web3(ウェブスリー)、またはWeb3.0とは、パブリック型のブロックチェーンを基盤としたインターネットの概念である。 この言葉は2014年に暗号通貨のイーサリアムの共同創設者であるギャビン・ウッドによって作られたもので、このアイデアは2020年と2021年に暗号通貨に熱狂する者や大型IT企業、ベンチャーキャピタルから関心を集めた。 ・図解(Web1.0~Web3.0) https://crypto-box.jp/%E3%80%90web3%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%B3%E5%9B%B3%E8%A7%A3%E3%80%91web1-0%E3%80%81web2-0%E3%80%81web3-0%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84%E3%82%92%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB%E3%81%AA/ 【著者略歴】 1986年 福島県生まれ。 2007年9月 株式会メタップスを設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8カ国に展開する。 2015年8月 株式会メタップス東証マザーズ上場。累計100億円以上の資金調達を実施し年商200億円規模までに成長させる。 2017年1月 宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。衛星データから地球全体のデジタルツインを自動生成するAIを開発に着手。 2017年11月 『お金2.0』出版。20万部を超えるベストセラーとなり、2018年のビジネス書で売上日本一を記録。 2018年5月20日 徹の部屋#31に佐渡島康平さん、箕輪厚介さんと出演。 2020年3月 株式会メタップスの代表取締役会長を退任

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  • 吉田真悟
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    No.725
    『汝、星の如く』
    凪良ゆう著
    (2022/8/4 講談社)

    2024/04/01
    ※Amazon Audibleで3/8に視聴

    凪良ゆうさんの本は2冊目。
    愛媛のとある島出身の同級生の男女の長い長い切ない話。
    一人は漫画の脚本家として成功し、もう一人は刺繍工芸家として成功するが、
    そのタイミングがずれて、哀しい物語となるが、最後は納得してしまう。
    凪良ゆうの親ガチャ第二弾。どちらも思っていた以上に面白かったが、こちらの方が私的には好きだな。複雑な家庭の複雑な人たちが細部までしっかりと描かれていて実際にいそうだなと思った。

  • 吉田真悟
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    No.726
    『アリアドネの声』井上真偽著
    (2023/6/21 幻冬舎)

    2024/04/01
    ※Amazon Audibleで3/9に視聴

    地下深くからの災害救助の物語。
    ただし、要救助者は三重苦(話せない、見えない、聞こえない)の障害者であった。
    ドローンを使った救助劇のラストで、ある疑惑が晴れる時になるほどと膝を打つ。
    ハラハラドキドキ。でも近未来的で身近に感じられず、それほどのめり込めなかった。

  • 吉田真悟
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    No.727
    『同志少女よ、敵を撃て』
    逢坂冬馬著
    (2021/11/17 早川書房)

    202404/01
    ※Amazon Audibleで3/10に視聴

    異色すぎてぶっ飛んだ。
    第二次世界大戦下の独ソ戦を舞台に、女性狙撃隊員の過酷な現場を描いてるのだがリアルすぎて、ハラハラドキドキの連続でのめり込んでしまった。
    当時の心に刺さる人間同士のやりとりを何故日本人が小説にできたのか?
    著者の筆力に引き付けらる。忘れられない本となった。

  • 吉田真悟
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    No.728
    『ある男』
     平野啓一郎著
    (2018/9/28 文藝春秋)

    2024/04/01
    ※Amazon Audibleで3/12に視聴

    林業に携るある男が木の下敷きになって死んだ。
    しかしその男の兄が死んだのは弟ではないと言い放つ。サスペンス仕立てでその男が誰なのか、徐々に明らかになっていく過程で唸るし、驚愕の結末に。

    平野啓一郎さんって理屈っぽくて、傲慢な物言いで生理的に合わなかったのだが、全ての登場人物が良く描かれていて面白かった。戸籍交換のトリックも面白い。本を買い、映画も観てみようと思う。

  • 吉田真悟
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    No.729
    『悪人』
    吉田修一著
    (2007/4/6 朝日新聞社)

    2024/04/01
    ※Amazon Audibleで3/14に視聴

    映画はまだ観てないが、妻夫木聡、深津絵里らの映画キャストを知っていた。
    全くこの原作からは想像できない俳優のチョイスだと思った。

    抑圧されている人たちの殺人事件の話で、犯人はだれで、なぜ?が後半まで引き延ばされて気持ち悪くなっていく。
    話が冗長と思うが、ラストの逃避行(対幻想)や供述まで結論が解らず、やきもきとするのだが、最後は胸熱となり思ったよりは良かった。本を読み終えた現在では映画にあまり興味が涌かない。😅

  • 吉田真悟
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    No.730
    『紙の月』
    角田光代著
    (2014/9/13 角川春樹事務所)

    2024/04/01
    ※Amazon Audibleで3/17に視聴

    男に溺れ、金や見栄に溺れ、堕ちて逃げた主人公を関係者の証言でプロットしてあぶりだしていく。
    徐々に不協和音が広がり、そういう可能性が自分にもあると思わせる恐怖を感じた。とても怖い本。
    最終的には犯人は捕まらない、そこが?ではあるが、映画で主演の宮沢りえさんの顔がちらついた。
    妖艶なシーンはあるのか?映画で確認しよう。

  • 吉田真悟
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    No.731
    映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

    2024/04/05
    (3/18 U-Nextで鑑映)
    シェフである父とSNSに詳しい息子とシェフの元部下の3人の愉快な料理ロードムービーでした。
    美味しそうな食べ物が沢山出てくるなか、キューバサンドなるものを是非食べてみたくなった。
    (空腹時に観てはいけない)
    父子の微妙な関係のなか、息子(パーシー)が可愛くて、自分の息子の少年時代を思い出してしまった。

    シェフとブロガーとのやりとりが結局ハッピーエンドに終わり、妬ましくなるが、ダスティン・ホフマンが頭の固いレストランのオーナー役なのは、勿体ないよね?

    登場人物:
    カール(シェフ)
    パーシー(カールの息子)
    マーティン(カールの友人、元部下)
    イネス(裕福なカールの元妻)
    ラムジー(料理評論ブロガー)

  • 吉田真悟
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    No.732 
    『アメリカン・アンダードッグ』

    2024/04/25
    (3/19 AmazonPrimeで鑑映)

    NFLのレジェンドクォーターバック、カート・ワーナーのサクセスストーリィ(実話)である。

    冒頭、大好きなサンフランシスコ49ersのQB、ジョー・モンタナの活躍映像が映り胸熱となる。
    そのジョー・モンタナに憧れるカート・ワーナー少年がQBの練習を開始するシーンからこの伝説は始まる。

    後半は大体ついていけるが、前半を観ていて、こんなにも苦労をしていたのかと驚く。いやはや大変な男だと再認識した。

    3回観て3回とも同じ所で泣いてしまった。
    常にフットボールの成績で自分を証明し続けた男が、バツイチで二人の子持ち(さらに長男は視覚障害者)のブレンダに求婚するシーンでである。
    また目の不自由な息子のザックの演技がさらに泣かせてくれる。
    この時点でカート・ワーナーは本当に欲しいものを手に入れ、勝者足りえたのである。その後は神様からの彼へのご褒美みたいなもので華々しい。
    アリーナフットボールで活躍し、NFLのラムズのスカウトの目に止まり、トライアウトを経て、控えのQBとして契約する。
    アンダー・ドッグとは、「咬ませ犬」という意味である。「運命はアンダー・ドッグに味方するんだ、それを一緒に証明しよう」とラビット関根に似たヘッドコーチに諭される所で血がたぎる。
    その後、エースQBが怪我したため急遽、正QBとしてスーパーボウルチャンピオンにまで駆け上がる。
    シーズンMVP、スーパーボウルMVPを受賞し後に殿堂入りする。

    エンドロールの最後の最後まで観るとブレンダと7人の子供を生し、ザックともども幸せに暮らす映像が流れ温かい気持ちに溢れる。なんてこった、堪らない映画である。是非ご覧あれ。

  • 吉田真悟
    吉田真悟
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    No.733 
    『八日目の蝉』角田光代著
    (2007/3/25 中央公論新社)

    2024/05/14 
    (Amazon Audibleで3/19視聴)

    不倫相手の子供を衝動的に盗み出し、数年も連れ回す主人公に徐々に情が移っていくが、いつ捕まるのかと緊張感がずっと続いた。

    母親ごっごに付き合わされるが、決して不快ではない。子を守る母親として主人公の「希和子」になりきり、行く先々で世話してくれる他人の人情に触れ、逃亡生活をハラハラしながら追っかけて、最後は誘拐が発覚して捕まってしまい一旦ホットするも、今度は「薫」(子供)の目線でその後の第二章が始まる。希和子と同じような不倫をしてしまう薫に、またかといった諦めを感じる。

    希和子と薫の最後のすれ違いについても、やきもきしつつ諦めてしまう。
    そこで出会ったなら、お互いを十分に理解できただろうかな?