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三浦崇宏

『読書という荒野』感想 幻冬舎の箕輪くんと山口さんからご送付あただいた本を出張先のホテルで読み終えた。想像通り、後悔に頭を抱えることになった。『編集者という病』を読んだ大学一年生の頃を思い出す。また人生を変えられてしまう。 『読書という荒野』は劇薬だ。安易には読まないほうがいいんだ。“見城社長が有名だから” “NEWSPICKSBOOKは仕事に役立つから” そんな生半可な覚悟で読み始めたら取り返しのつかない事故になる。この本を一度読んでしまったら、もうそれまでと同じようには本を読めなくなる。映画を見られなくなる。旅も、恋愛もできなくなる。安易な楽しみが人生から消え去る。それらすべての体験が自分自身を賭け金に、命がけで向き合わないと意味がない対決なのだと気付かされてしまう。この本を読んで、過酷な、だからこそ、価値のある人生に向かう決意をしないでいることは困難だ。これだから、読書はおそろしい。 『読書という荒野』を読み終えた瞬間、そこがホテルの一室であろうが、愛する人の部屋であろうが、オフィスの休憩所であろうが、自分がたった一人、人生という荒野に立ち尽くしていることを自覚するだろう。そして、その荒野を踏み進めるかどうかを判断せざるを得なくなる。 ただし、この本が親切なのは、荒野を一人歩むための羅針盤としてのブックガイドになっていること。そして、その荒野を踏破しようとしている先駆者がいる事実を示していることだ。 その男の名は、見城徹。 そしてまた、夜明けにも関わらずぼくはノートパソコンの電源をつける。ぼくはぼくの荒野を征かねばならないから。

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三浦崇宏のトーク
トーク情報
  • 三浦崇宏
    三浦崇宏

    博報堂での10年間を赤裸々に振り返りました。

    「こんな地味な部署にぼくみたいな注目の新人が配属されるなんてサプライズ人事ですねぇ」(本文より)

    ・・・今、思い返すと死にたいけど、頑張って書いたので読んでもらえると嬉しいです!

    http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55919

  • 三浦崇宏
    三浦崇宏
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    母校、博報堂の嶋本役員とサイバーエージェント社にて講演させていただきます。

    博報堂のクリエイター、プランナー全員が影響を受けているであろう嶋本さんとの対談はハードルが高いですが、精一杯背伸びするので、足がつるところを見に来てください。

    サイバーエージェント社内限定なので、そこでしか話せない話をたくさんします。笑

  • 三浦崇宏
    三浦崇宏

    無謀漫遊記。観るというより立ち会うという印象。舞台で演じられる物語と、一人一人の役者が切実に生きている現場がクロスオーバーする。彼らの正念場であることがひしひしと伝わる。その切実さに、胸ぐらを掴まれる。頬をひっぱたかれる。

    『盤上この一手』という将棋の言葉がある。
    役者も、あるいは劇中の登場人物も、抜き差しならない人生の正念場で、逃げることもかわすこともできず、自分の役割を全うし、生き切るしかない。

    横内さん、お会いしたことはないが、つかこうへいの名前を冠したシリーズで、初めての完全オリジナルで立ち向かう。その正しく正念場に向き合う彼の葛藤が、執念が、その迫力が、巻き込まれて、飛び込んだ役者たちの躍動を通じて痛いほど伝わる。

    ぼくはぼくの人生の正念場とちゃんと向き合えているだろうか。答え合わせはまだ先だ。

    劇の最後に、主役を演じた岡森さんという役者が、胸を張って言った。『これが、現時点での最高傑作です』と。その言葉に嘘はないだろう。彼らは彼らの正念場を生き切った。あとは、この現場に立ち会ったすべての観客が、バトンを受け取り、走り出す番だ。

    なにかをつくることに関わるすべての友人たちへ。生きているならば、生き続けるならば、このエネルギーに立ち会う機会を逃さないで欲しいなぁ。

    横内さん、役者のみなさん、お疲れさまでした。バトンはたしかに受け取りました。

    そして、このこの世ならざる現場をプロデュースしたきっかけである、見城さん、やっぱりすごすぎる。ありがとうございました。

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  • 三浦崇宏
    三浦崇宏

    映画館で『素晴らしき世界』を鑑賞。映画終了後、余韻に浸っていたら、前の席からこちらを振り向く視線が。物凄い圧力にたじろいだら久しぶりのこの方でした。何という偶然。素晴らしき世界。

  • 三浦崇宏
    三浦崇宏

    映画『 #すばらしき世界』鑑賞。わかりやすい大文字の悪の裏には、小さな悪が偏在している。一方でわかりやすくてカッコいい正義の裏には、小さな思いやりや人のやさしさもまたある。どれほど世界に裏切られても、それでもすばらしき世界と思えるか。映画を見ることで世界を見る視点を再定義される。