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「アーマードライダー戦記」
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  • メロン兄
    メロン兄

    エピソード.8

    呉島家。光実が勝手にに外出をしようとするのを目撃した貴虎はあとをついていった。しかし貴虎は我慢できず光実の前に立ちふさがった。
    「光実、いつも言っているだろう。勝手に外を出歩いちゃけないってな。」
    「だから僕は僕の好きなようにさせてよ。それだったら兄さんだって同じじゃないか、よく外出してさ。」
    「分かった、じゃあお前に見せてやる。俺が街を守るために戦っているという証拠を。」
    すると貴虎はベルトを取り出し、腰に巻いた。そして変身した。
    「変身。」
    『メロンエナジー』
    ライダーになった。それを見て光実は驚いた。
    「兄さんが、ライダー…!?」
    「これで分かっただろ。街に出てインベスを倒し、人間を守ることのが俺の仕事だ。ライダーでない人間は室内にいた方がいい。」
    「でも僕だってただの人間なんかじゃない。」
    「なに!?」
    光実はベルトを取り出し、腰に巻いた。そして変身した。
    「変身!」
    『ブドウ!』
    ライダーになった。それを見て貴虎は驚いた。
    「光実が、ライダー…!?」
    お互いがお互いを知ってしまった。
    「まさかお互いがライダーであることを知らないでいたとは…」
    「だからさ、兄さんはいつも黙っててよ!」
    すると光実は貴虎に発砲した。そして戦いあう2人。貴虎はディフェンダーで受ける。そして剣で斬撃。光実はブレードを切り、貴虎に攻撃を放とうとしたが、貴虎は後ろに下がり、言った。
    「お前がそうと分ったなら、お前に用はない。お前もインベスと戦っているんだろ?」
    貴虎は変身を解いた。続けて光実も変身を解く。
    「兄さん…」
    ザックとペコは、ポケットに手を入れ風にあたりながらたそがれている戒斗を発見した。ザックは笑顔で手を振った。あたりは広い広場で大きな木がいくつか。高い場所に位置するのでそこから街並みが見える。空は夕焼け。
    「おーい、戒斗!」
    近づくと戒斗は振り返った。
    「ザックか。」
    「なあ、戒斗、ほらペコだぜ!帰ってきたんだ!」
    ペコは頭を下げ、言った。
    「戒斗さん、ごめんなさい。かってにいなくなって。」
    「そうか…お前にもお前の理由がある。俺はそんなことは気にしていない。だが街は前より被害が大きくなってる。そろそろ蹴りをつけないと、やばいことになるぞ。」
    「戒斗さん…」
    そんなことを言っている間、インベスが現れた。
    「ほらな、こんなことをしてる間にもインベスは出現する。会話をしてる場合ではないようだ。さあ、いくぞザック。」
    「ああ、戒斗!」
    「戒斗さん、僕も戦います。」
    「どういうことだ?」
    するとザックが言う。
    「ペコのやつ、ユグドラシルからベルトを奪ってきたみたいなんだ。」
    「そうか、好きにするがいい。」
    3人はベルトを巻いて、ロックシードを構える。
    『変身!』
    戒斗、ザック、ペコはライダーに変身した。
    「よし、いくぜ」
    3人はインベスと一気に戦い始めた。強化インベスもいるためなかなか手ごわい。
    「おりゃ」
    『クルミスカッシュ!』
    手についているナックルでザックはインベスを吹き飛ばす。ペコは槍でインベスを粉砕していく。
    「はーー」
    戒斗はスピアーで攻撃。
    『バナナオーレ!』
    インベスを地面から攻撃する。インベスは減ってきた。しかしペコがおかしい。さっきまで攻撃をしていたのに次々にやられている一方であった。
    「どうしたペコ。」
    ペコをよく見ると左足を怪我しているようだ。インベスにやられたのであろう。
    「大丈夫。気にしないで。」
    だがやられているだけを見てはいられない戒斗はペコを守るようにインベスと戦った。しかし戒斗に攻撃が当たろうとした時、ペコは戒斗の前に出て、槍で攻撃した。しかし効かずに、インベスはペコに斬撃を放った。変身が解けながら倒れるペコ。
    「おい、ペコ!ペコ!」
    「ペコ!」
    「やっぱり僕は最後まで2人に迷惑をかけてしまった。ごめんなさい。戒斗さん、本当に…ごめ…ん…な…さ……」
    ペコは目を閉じ、もうその目を開くようすはなかった。
    「ペコーーーーーーーーーーーーーーーー」
    戒斗は空に向かって叫んだ。ザックも悲しそうに俯いた。
    「なあ、戒斗、一緒に行くぜ。」
    「ああ。」
    2人はブレードを切って構えた。
    『クルミスパーキング!』
    『バナナスカッシュ!』
    2人は同時に必殺を放ち、インベスらを倒した。ザックはペコの顔を見ながら膝をつき、地面を拳で叩いた。
    「くっそー」
    そのころ森ではライダーになった戦極とロシュオの戦いが続いていた。
    「黄金の果実は私が手に入れるーー」
    しかしやはりロシュオは強くて、戦極をツルで巻きつけ、重力を操り、空中に浮かせ、木にぶつける。
    「ぐはっ」
    と、落ちる戦極。
    「その程度で私を超えられるとでも?」
    と、ロシュオは言った。
    「はー」
    と、戦極はソニックアローにロックシードをセットし、構え、必殺を放った。ロシュオに命中し、爆発が起きる。
    「やったか。」
    だが爆発は一気に消され、その中からロシュオが出現した。身には傷一つない。
    「なんてやつだ。」
    するとロシュオは戦極に両手で攻撃を放った。ソニックアローが手から離れ、
    「うわっ」
    と、戦極は変身が解ける。
    「終わりだな。」
    「いや、まただ。」
    戦極は落ちているソニックアローを拾い、ロシュオに向かって走っていった。
    しかしやはり効かないが、そのときロシュオが言った。
    「ふっ、ならば私が面白いことにしてやろう。もっと戦いを面白くな。」
    ロシュオは戦極から離れ、手を振り上げた。すると森のあちこちにクラックが出現する。
    「ロシュオ、いったい何をする気だ。」
    そのクラックは街と繋がっているようだ。そう、繋がった場所は街にいるライダー達の前。
    突如目の前にクラックが開き、ライダーたちは驚いていた。
    「な、なんだ?」
    と、葛葉。
    「ん?」
    と、鳳蓮。
    「なんだこの森。」
    と、城ノ内。
    「戒斗、いったいなんだこの裂け目。」
    と、ザック。
    「これは…」
    と、貴虎。
    すると森の中から声がした。ロシュオだ。
    「ライダーの諸君に告ぐ。この森には黄金の果実というのが存在する。」
    すると城ノ内が言う。
    「黄金の果実?」
    「黄金の果実、それは手にした者の願いを一つだけ叶えることができる力。ただし手に入れられるのはたった一人だけ。その一人をどうやって決めるか、ふっ。ライダーらがライダーらと戦いあい、潰しあい、生き残ったその戦いの勝者が手にすることができることにしよう。最後の一人になるまで戦うんだな。」
    みんなそれを聞いて悩み始める。初瀬は言う。
    「なあ、城ノ内、俺は黄金の果実が欲しい。だったら俺は戦うぜ。」
    「初瀬ちゃん…」
    そしてザックと戒斗。
    「戒斗、お前はどうする?」
    「ふっ、答えは決まっている。俺は戦う。同じ人間だろうと容赦しない。」
    「戒斗…」
    「黄金の果実を手に入れ、ペコを蘇させる。」
    葛葉は、
    「ライダー同士で潰し合う?冗談じゃない。俺にそんなことはできない。」
    「でも黄金の果実、欲しいと思いませんか?こうたさん。」
    「正気かよ…」
    鳳蓮は、
    「面白そうね、黄金の果実とやらはわたくしが手に入れますわよ。」
    皆がみな、覚悟を決め、クラックの中に入った。葛葉は光実を追いかけ、クラックに入ってしまった。舞は止めようとしたが、止められなかった。
    「このままじゃ、街を守る人がいなくなっちゃうよ。光実くんとこうた、死んだらどうしよう。
    このままじゃ始まっちゃうよ。そう、『ライダー大戦』が…」
    総勢11人のライダーが森に集まってしまった。クラックは閉じた。さらにトルーパー隊らもいた。それだけではなくインベスもうじゃうじゃと集まった。
    「さあ、黄金の果実はいったいだれが手にするのか…」
    すると戦極が言う。
    「きさま、ふざけたことしてくれやがって。まあいい、黄金の果実は私が。」
    戦極は崖から飛び降りながらライダーに変身した。
    「変身!」
    『レモンエナジー!』
    勢いよく飛び降りた戦極はインベスを次々に粉砕した。戒斗は拳を握りしめ、インベスらやライダーらを見つめ、覚悟した。
    「ライダーを潰すのは俺だ…
    変身。」
    『バナナ!』
    戒斗はロックシードを構え、ライダーに変身し、勢いよく突っ走った。葛葉はまだグズグズしていた。
    「俺は、俺はどうすればいいんだよ。俺も覚悟を決めるしかないのかよ。あー、もー、とにかく戦うしかねぇ。変身!」
    『オレンジ!』
    葛葉は走りながらライダーに変身した。
    「ここから俺のステージだーーー」

    ーつづくー

  • メロン兄
    メロン兄

    エピソード.9

    そのころライダーがいなくなった街では、インベスが一向に減ることがなく、舞は一人逃げ回っていた。そのとき空に巨大なインベスが現れ、舞は困難に陥った。するとユグドラシルタワーのてっぺんから緑の大玉が何体か出てきて、鎧の姿に変形し、巨大インベスと戦い始めた。
    「ユグドラシルはちゃんと準備してたんだ!」
    舞はユグドラシルの中に駆け込んだ。なにかインベスを退治できるヒントがあれば…
    しかしインベスが舞を襲ってきたため、舞は量産型のベルトを一つ持って外に出てきた。しかし外を見ると舞はインベスに囲まれていた。逃げ場はない。舞は、
    「キャー」
    と叫び、絶体絶命だと思ったが、急に目の前になぜの男が現れた。
    「あなた、だれ?」
    「ヘビ、とでも呼んでくれ。
    お前さん、大切な仲間に逃げられたな。」
    「逃げられたんじゃない。こうたは逃げるはず…」
    「だがどうする?このままじゃインベスにやられちまう。街にあふれてるインベスだって減らねえ。こんな時お前なら、ライダーたちが来るのを待つ、という答えしか思いつかないと思うが、他に方法がある。逆転の発想だよ。自らが戦えばいい。自分はまだ少女だから戦えない?甘ったれたこと言うな。お前が本当にやりたいことはなんなのか考えてみ。ほらっ。」
    と、ヘビが言うと、舞はロックシードを渡された。
    「本当にやりたいこと…人々を守ること…だから私は戦う!」
    舞は量産型ベルトを腰に巻いた。そしてさっきもらったロックシードを構えた。銀色をしていた。
    「変身!」
    『シルバー!』
    舞は銀と青のライダーに変身した。そして華麗にインベスたちを粉砕していった。
    森では…。光実は思った。
    「僕はなんてことをしてしまったんだ。舞さんを守るって言いながら置いてきてしまった…
    たがら黄金の果実を手に入れ、舞さんを救うんだーーー」
    と、光実は走りながらライダーに変身した。
    「変身!」
    『ブドウ!』
    次々にインベス、トルーパーを粉砕。ザックは戒斗の覚悟にビビっていた。
    「戒斗、本気かよ…でも俺は戒斗についていく!」
    するとザックの横からインベスが襲ってくる。ザックは押し飛ばされ、膝をついた。片膝の状態でロックシードを構え、ベルトにセット、そして変身。
    「変身!」
    『クルミ!』
    立ち上がりながらライダーになった。ザックもライダーとインベスと戦い始めた。
    「ふっ、私は黄金の果実など手に入れる気はない。だが邪魔なライダーどもを潰すのが私の役目だ。」
    と、貴虎はベルトを取り出し、巻き、ロックシードを構える。
    「変身。」
    『メロンエナジー!』
    貴虎はインベスの攻撃を避けながらライダーに変身した。そして一気にインベス3、4体を吹き飛ばした。
    それを見ていた初瀬。
    「ユグドラシルのやつであろうと関係ねえ。俺は最強の力を手に入れるためならみんなぶっ潰す。」
    初瀬は腰にベルトを巻き、ロックシードを構えた。
    「変身!」
    『マツボックリ!』
    すると後ろからインベスに襲われるが、インベスに突っ込みながら、初瀬はライダーに変身した。インベスを倒し、貴虎に挑む。城ノ内はまだ悩んでいるような顔をしていた。
    「初瀬ちゃん、マジかよ…
    鳳蓮さんはどうします?」
    「もちろん行くわ。まずはザコからよ。」
    鳳蓮は走っていき、素手でトルーパーらを倒していった。さらに変身した。
    「変身!」
    『ドリアン!』
    崖から勢いよく飛び降りながらライダーに変身し、下にいたインベスをノコギリで粉砕。
    クズクズしている城ノ内はインベスに吹き飛ばされ、木にぶつかる。
    「分かったよ、戦うよ。」
    木にぶつかってから立ち上がりながら城ノ内はロックシードを構えた。
    「変身!」
    『ドングリ!』
    城ノ内はライダーに変身した。ハンマーを片手にライダーやインベスに突進していった。
    初瀬は貴虎の強さに苦戦していた。
    「お前なんかぶっ飛ばす。」
    「お前ごときが、無理だ。」
    貴虎はソニックアローで攻撃。初瀬は槍で受けるが、その強さに吹き飛ばされ、まともに攻撃をくらった。
    「終わりだ。」
    貴虎は初瀬に必殺を放ち、初瀬は立ち上がる暇なく、一気に撃ち抜かれた。
    「うっ。」
    と、初瀬は倒れ、死んだ。
    城ノ内は怒り、貴虎に襲いかかろうとするが、横から銃で攻撃され、横を見ると、光実がいた。
    「あなたの相手は僕だ!」
    そのころ葛葉はインベスどもを倒していたが、鳳蓮に見つかる。
    「さあ、始めますわよ、破壊と暴力のパジェントを!」
    「お前…」
    鳳蓮もなかなか強い。だが2人の戦いをインベスが邪魔する。
    戒斗はザックとともに戦極と対決。しかしやはり戦極も強い。戒斗はロックシードを何回か変え、攻撃をする。ザックは自慢の大きな腕でパンチ。
    インベスと戦う貴虎。それを何者かが陰から狙っていた。シドだ。洞窟の入り口に隠れ、貴虎を見ていた。
    「貴虎め、俺がお前を裏切るとは知らんだろう。さあ、今だ。背中からぶちのめす。」
    と、シドは隠れて、だれにも見られないようにロックシードを構えた。
    「変身。」
    『チェリーエナジー!』
    帽子を抑えながらシドはライダーに変身した。そして貴虎に忍び寄り、一気に背中から攻撃をしようとしたが、貴虎はパッと、手でソニックアローを受け止めた。
    「なに!?気づいていたのか!?」
    「いや、何者かが近づく気配、どうせシドだろうなと感じただけだ。」
    「だがな、お前を裏切る。お前はここで終わりだーー」
    「お前が裏切ることぐらい、想定済みだーー」
    2人は戦い始めるが、圧倒的に貴虎は強く、シドをすぐに倒した。シドは倒れ、変身が解け、死んだ。
    光実と城ノ内の戦いは激しくなっていた。光実は銃で攻撃。城ノ内は木に登り、上からハンマーで叩く。たがそう簡単には光実はやられない。そして城ノ内が必殺を放とうとした瞬間、光実は城ノ内の腹に銃口をつけていた。そして発泡、吹き飛ばされる。そして必殺を放ち、城ノ内は死んだ。
    次々に死んでいくライダーたち。
    戦極と戦っていた戒斗ら。どんどん攻撃されるがそんな中ザックは横から鳳蓮に攻撃される。
    「貴様!すまない戒斗。こいつは俺に任せろ。」
    「ザック、気をつけろよ。」
    「ああ、分かってる。」
    ザックは勢いよく鳳蓮と戦い始めたが、強くて苦戦する。
    「おっほっほっほ。わたくしには勝てなくてよ。」
    「ふざけんな、お前なんか。うっ。」
    ザックはパンチを打とうとしたが、背中に鳳蓮のノコギリが刺さっていた。
    「お前…なんてことを…」
    「おっほっほっほ。」
    ザックはうまく動くことができず、鳳蓮に止めを刺され、死んだ。
    「ザック!」
    と、戒斗は叫んだ。
    「貴様ーー」
    と、戒斗は鳳蓮を襲おうとしたが、戦極に攻撃され行けず、鳳蓮はどこかへ行った。戦極は次々に戒斗を襲う。戒斗も斬撃を放つが、なかなか効かない。
    「ふざけるな!」
    戒斗はブレードを2回切り、必殺を放とうとしたが、戦極の周りに大きなバリアが現れ、効かない。すると戦極は5人に分身し、あちこちから戒斗を攻撃。戒斗も倒れてしまう。このままだとやられる。絶体絶命のそのとき、
    「戒斗!」
    と、走ってくる人物がいた。湊であった。戒斗に向かって走りながら変身した。
    「変身!」
    『ピーチエナジー!』
    湊は戒斗を守るように戦極の攻撃をまともに受けた。そして変身が解け、倒れる。
    「お前、なぜ俺を…」
    「ごめんなさい。あなたがユグドラシルに入った時からあなたに好意を抱いていた。だからあなたを守って死ぬことができて嬉しいわ。」
    「湊……」
    そして湊は死んだ。いつのまにか戒斗の前から戦極はいなくなっていた。戒斗は湊のベルトを拾った。
    そして貴虎は戦極と接触していた。戦いが始まってしまった。
    「すまないねえ、貴虎。君は元々からいらない存在だった。」
    「りょうま…」

    ーつづくー

  • メロン兄
    メロン兄

    エピソード.10

    そのころ葛葉は鳳蓮と接触。再び戦いが始まった。
    「またお前か。お前、こんな簡単に人殺しをしていいと思ってんのかよ?自分が苦しくないのかよ?」
    「昔から戦場にはなれているもの。戦場では力が全て。弱い坊やは死んで当然よ。あなたもね。」
    「ふざけんな!」
    葛葉はコアと新世代型ロックシードを取り出した。
    『レモンエナジー!』
    ベルトにセットし、葛葉はアームズチェンジした。
    『ジンバーレモン!』
    そしてソニックアローを使い華麗に斬撃。鳳蓮はノコギリで弾く。さらにノコギリを投げるが、葛葉は避け、空中でソニックアローを発射。命中。鳳蓮は打たれたとこを痛めるが再び戦う。すぐに鳳蓮は空中に行き、葛葉を攻撃。葛葉が攻撃をしようとした瞬間、くるっと回り、さらに攻撃。ブレードを3回切って必殺を放った。
    「うっ。」
    と、葛葉は変身が解ける。絶体絶命。
    「あなたまだ死なないわけ?まったくこれで終わりにしてあげるわ。」
    と、鳳蓮はノコギリを振り上げ、葛葉は目を閉じた。しかしそのとき葛葉に向かって1人の青年が走ってきた。
    「こうたさんは僕が守る。」
    光実だった。葛葉の前に立ち、鳳蓮の攻撃を体に受け、変身が解け膝をつく。
    「光実!お前何やってんだよ。」
    「すいません、こうたさん。やっぱり僕は力になることができなかった。だからこれでいいんです。町を、平和に戻してください。そして舞さんを……」
    と、言い、光実は死んだ。
    「そんな……みつざねーーーーーーーーー」
    葛葉は涙を流し絶叫した。あたりには鳳蓮はいない。
    「あいつ、どこへ行きやがった…」
    葛葉は仲間を2人も失った悲しみに溺れ、その場から動けないでいた。すると葛葉の前に1人の何者かが現れた。
    「よお!葛葉こうた。」
    「だれだあんた?」
    「ヘビと呼んでくれ。お前さん、ついに1人になっちまったな。」
    「だから俺は仲間を作りたくはなかったんだ…最初から手を組まなければよかったんだ…」
    「だがまだ戦いは終わっちゃいねえ。もっと強い相手が待ち受けているかも知れないぜ。」
    「じゃあどうするってんだよ。このままの力じゃ、勝てるわけねえだろ。」
    「だったら強くなればいい。お前に力をやるよ。だれにも負けない、最強の力。」
    「最強の力?最強のロックシードを持ってんのは戦極じゃないのかよ。」
    「あんなのただの人間が作った機械だ。だがこれは違う。ほらっ。」
    と、葛葉にロックシードが渡された。見たことない形のロックシード。
    「なんだこれは…」
    「森の記憶と果実の力、全て入っているロックシード。さらに黄金の果実の力がほんの少しだけ加わってる。だが使いすぎるとお前自身の体が危険だ。使うか使わないかはお前に任せる。じゃあな。」
    と、ヘビは消えた。
    「最強の力……」
    逃げてきた鳳蓮を待ち受けていたのは戒斗だった。
    「お前は俺が倒す。」
    と、戒斗は一気に攻撃し始めた。さっきとは違い、なかなか反撃する隙ができず、攻撃されている鳳蓮。鳳蓮もノコギリで斬撃するが、戒斗はやられず、戒斗は木で足を弾き、鳳蓮に突撃。吹っ飛ぶ鳳蓮。立ち上がる間も無く、戒斗はブレードを切り、必殺を放った。爆発が起きた。鳳蓮は死んだ。
    そのころ貴虎と戦極の戦いは続いていた。
    「貴虎、そんな力じゃ私には勝てないし、黄金の果実も手に入らないよ〜」
    「黄金の果実などいらない。神になどなる気もない。お前が倒せればそれで十分だ。」
    「おいおい、私たちは友じゃないか?君だってこれまで私に頼ってきたじゃないか?」
    「だがお前と私の考えは違う。黄金の果実とかいう''力''に頼って神になり世界を支配しようなどは考えない。自らの力で、だれにも頼らず、世界を変える。例え自分を犠牲にしても。それが私のやり方だ。だからこそ、もっと量産型ベルトを増やし、住民一人一人が手にできるような世界を目指さなければならないんだ。」
    「あーもー、君の考えには飽きた。もううんざりだ。君なら神にはなれたのかもしれない。だが、私は神を超える!」
    2人は言葉をぶつけ合いながら戦い、さらに過激化していく。貴虎は吹き飛ばされ、変身が解ける。弾かれたベルトとロックシードは壊れてしまった。すると、
    「貴虎、君に見せてあげるよ、私の本当の姿を!」
    と、戦極はオーバーロードの姿になった。
    「りょうま、お前……インベスだったか。」
    「おいおい、やめてほしいな〜インベスなんかと一緒にしないでくれたまえ。私はオーバーロード。別の種族さ。」
    「りょうま、お前これまで全て騙していたのか。」
    「ああそうさ。」
    「許さない。」
    すると戦極は貴虎に攻撃を放った。貴虎は避けたが、吹き飛ばされ木にあたる。
    「どうやって戦うつもりだい?」
    「まだ手段はある。」
    と、貴虎は通常のベルトと、ロックシードを取り出した。そして腰に巻き、構え、変身した。
    「変身…」
    『メロン!』
    白と黄緑のライダーに変身した。
    戦極の方に歩きながら剣を抜く。
    「はっはっは。笑わせるなよ。戦極ドライバーで私に勝てるはずがないだろ。」
    「いや、可能性はある!」
    貴虎は勢いよく戦い始めた。だがやはりこのベルトでは戦極にはかなわない。しかし貴虎は諦めない。何度か必殺を試みようとするが戦極の素早い攻撃にやられる。
    「ぐはっ。」
    と、貴虎は転がる。戦極は一気に剣を振り上げ、攻撃をしようとしたが、貴虎は鋭い剣先を自分の腕で受けた。腕には深い傷。
    「お前、正気か。」
    「ああ、自分の体を犠牲にしても俺は構わない。」
    貴虎の腕からは大量の血が出血していた。そして貴虎は自分の剣を一気に戦極に刺した。さらに斬撃。そして戦極は結構吹き飛ばされた。
    「うわっ。私が負けるはずなどない。」
    貴虎は止めを刺そうと立ち上がろうとしたが、腕と体に大きな傷があり、痛め、動けないでいた。
    すると戦極の前に左腕を抱えながら木の茂みから歩いてくる若者がいた。
    「何者だ?」
    その問いかけには答えず、のっそり、険しい顔で、何か決意をしたような顔で、戦極を睨みつけるように歩いてきた。それを見て、戦極は彼の名前をつぶやいた。
    「葛葉こうた……」
    そう、葛葉であった。
    「戦極りょうま、お前インベスだったのか。」
    力強い目力でそう言った。
    「インベスじゃない、オーバーロードだ。」
    「どっちだっていい!とにかくお前を倒すだけだ。」
    「おい、そんな力で、そんな体で私を倒せるわけないだろうw」
    「だがもし俺が最強の力を手にしていたら?あんたも吹き飛ばせる力を。」
    「は?なにを言っている。私を越えられる力など私以外には渡していないはずだ!」
    「いや、必ず倒す。」
    そう言って葛葉が取り出したのは先ほど受け取ったロックシードだ。
    「なんだそれは…!? 私の知らない未知のロックシードだと?そんなのは絶対許さないぞ!!」
    葛葉はロックシードを開錠した。
    『フルーツバスケット!』
    すると葛葉の周りにたくさんのアーマーが降ってくる。葛葉はロックシードをベルトにセットし、勢いよく叫んだ。
    「変身!!!」
    『ロックオープン!』
    ロックシードを回すと、たちまち葛葉はアーマーに包まれ、弾けるように姿が変わった。銀色のライダー「極」へと変身した。胸には果実の絵柄。額には大きなエンブレム。その偉大なる立ち姿はまさに大将軍。そして葛葉は武器を召喚すると、一気に走り出した。そして戦極を攻撃。2人の戦いが始まった。先ほどまで勝っていた戦極は次々に攻撃されまくっていた。
    「うっ、ぐはっ、うわっ、あっ。」
    さらに葛葉も武器をいくつもいくつも変え、攻撃する。全てのライダーの力を使えるようだ。戦極は反撃しようとするが、葛葉のシールドに弾かれ、なかなか葛葉に当たらない。葛葉の力はハンパなかった。武器は何度も変えられ、剣・銃・槍・弓などで次々に攻撃していく。バロンが使っていたスピアーを召喚し、葛葉はブレードを切って、戦極を下から攻撃し、空中へ。そして刀を召喚し、ブレードを切ってしたに叩きつけ、キックで戦極を吹き飛ばした。まんまとやられ、
    「うっ。」
    と、なる戦極に向け、必殺を放とうと構える。まず火縄銃で発泡。それからセイバーを召喚し、火縄銃と合体。大剣へ。それにロックシードを取り付け、構える。
    『一、十、百、千、万、億、兆!無量大数!極チャージ!!』
    合図の後、葛葉は大剣を振り上げる。すると2人の戦いを見ていた貴虎は転がっていたソニックアローを持ち、構えながら言った。
    「私も…私も一緒にとどめを刺す。」
    2人同時に戦極に必殺の斬撃を放った。
    「ぐわーーーーー」
    と、言い、大爆発が起きる。爆発がおさまると、戦極はいなかった。死んだのだろう。戦極が持っていたベルトとロックシードだけが壊れた状態で落ちていた。葛葉は変身を解いた。疲れている顔をしていた。笑いも、苦しみも、何も感じてないような表情をしていた。すると貴虎が再び膝をつき、言った。
    「そろそろ私も限界のようだ。人類を頼んだぞ、葛葉こうた…」
    そして貴虎までもが死んだ。
    「そんな…あんたまで…」
    葛葉はなにか悔しそうな表情に変わった。
    そんなところに足音が聞こえた。さっさっと。戒斗だ。
    「葛葉こうた、残ったライダーは俺たちだけのようだ。そろそろ決着をつけよう。」
    葛葉は戒斗の方を向き、構えた。

    両者はにらみ合い、立ち尽くしている。
    「俺はお前とは戦いたくなかった。でもな、お前がそこまで言うなら俺は覚悟はできてる。もし俺が破れたら、この世界はお前に託される。このボロボロの世界を変え、昔みたいな綺麗な世界に導いてくれ。」
    そうゆうと、2人は構えた。
    「変身!」
    「変身!」
    『オレンジ!』
    『バナナ!』
    ライダーの姿に変化した。戦い始める2人。次々と武器を振るい、華麗に攻撃する。オレンジ色の鎧を身にまとった葛葉は、二刀流で切り裂く。ちょうど命中した。黄色の鎧を身にまとった戒斗は槍のようなスピアーで攻撃を仕掛ける。そして、剣と剣のつっぱりあい。空中に飛び、ベルトのブレードを2回斬る。空からの突きにより、地面にヒビが入り、さらに相手にその衝撃波をあたえる。もう1人は、刀に錠前をはめ、両手で握り、構える。勢いよく攻撃し、命中する。やがて向かい合い、両者ともブレードを3回斬る。水しぶきのようなエフェクトがおきる。まるでそれは果実。甘そうなその果汁。そして2人は同時に攻撃を放った……

    ーつづくー

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    メロン兄

    エピソード.11

    2人の同時攻撃は空中で激突。爆発が起きる。爆発の中から2人が降り立った。2人ともまだ死んではいない。
    「お前、なかなかやるな。」
    「あんたこそ。」
    そして、2人は片足だけ膝をつき、息を切らしている。そして葛葉は極ロックシードを取り出した。戒斗はさっき湊が死ぬ時落とした湊のベルトを取り出した。巻き、そしてレモンエナジーを構える。
    『フルーツバスケット!』
    『レモンエナジー!』
    両者とも最強形態に変身した。そして2人は激しく戦い始めた。さらに激化。しかし、戒斗は強くて一方的に葛葉は負けていく。
    「ぐはっ。」
    と、葛葉は攻撃される。武器を召喚するが、戒斗に跳ね返される。
    「葛葉、そんなものか、お前の本気は!」
    葛葉は吹き飛ばされた。
    「いや、違う、まだだ、まだ終わっちゃいねぇ。」
    葛葉は火縄銃を召喚し、戒斗を連続攻撃。そしてソニックアローを構えながら戒斗に突っ込んだ。しかし、戒斗は受ける。何度か攻撃は当たるが、なかなか戒斗は倒れない。葛葉はセイバーに持ち替え、斬撃。そして葛葉はロックシードをセットし、構える。戒斗もそれを手でガードする気まんまんに構え、今、葛葉は戒斗に向かってセイバーを振り落とし、腹に向かって突き刺そうとした。しかし戒斗の手で受けられる可能性がある。しかし葛葉は突っ込んだ。戒斗はそれを止めると思いきや、戒斗は自分の腹で受けようとしていた腕を離し、広げた。まるで葛葉に俺を刺してくれと指示してるかのように。すると葛葉の剣は戒斗の腹に命中に深く突き刺さる。戒斗は苦しそうに、
    「うわっ。」
    と、変身が解けながら倒れた。葛葉も急いで変身を解き、戒斗に近づいた。
    「戒斗、お前まさか、無理と…」
    「あ、ああ…」
    「なんでこんなことを…なぜ俺の攻撃を無理と受けたんだよ!」
    「それは俺がお前を強いと思ったからだ…お前ならあの腐った世界を変えてくれる。俺に勝った命なら、あの世界を救ってくれると、戦っていて確信した。まあ、俺が黄金の果実を手にしていたら俺は世界を壊し、支配するだろうな。だがお前なら……」
    「おい、戒斗!待てよ、まだ生きろよ!」
    戒斗は腹を苦しそうに抑え、痛そうな表情をしていた。
    「葛葉、誰もが満足する世界に導いてくれ…お前は本当に強い。そしてもっと強くなる………」
    戒斗は死んだ。
    「かいとーーーーーーーーーーー」
    葛葉は下を向き、うずくまり、涙を流した。
    「戒斗……戒斗……。
    いったい誰がこんな戦いを仕組んだんだ。この森はいったいなんなんだよ!」
    葛葉は叫んだ。しかし誰からの応答もない。ただ膝をつく葛葉の周りを鳥のさえずりや虫の鳴き声、風や樹木のせせらぎ、水の音が静かに鳴り響いているだけだった。すると葛葉が見上げた先に眩しく光る金色のリンゴが現れた。葛葉は眩しくて思わず目を背けた。すると再びロシュオの声が響く。
    「戦いの勝者よ、これが黄金の果実だ。さあ、受け取れ。そして願いを言うのだ。」
    葛葉は立ち上がり、黄金の果実を手に取った。
    「これが、黄金の果実……」
    黄金の果実を譲ったロシュオは静かに彼を見守っていた。
    「私の役目は果たした。これで良いのだ。信頼できる若者に黄金の果実を譲る。なあ王妃、それでいいんだよな、未来はあいつに託された。」
    そう言ってロシュオは王妃が眠っている棺桶に手を置いた。
    葛葉は目を閉じて、しばらく静かにしていた。そして口を開き、願いを言った。
    「俺たちが住むあの星。地球を、全地球を、インベスの支配から救い、平和な世界に戻してくれ。誰もが不自由なく暮らせる世界に!」
    すると葛葉が目を開けると手のひらから黄金の果実は空中に上がり、まるで合図のように光が強くなり、風が強くなる。木が揺れる。そしてあたりは白い光に覆われていく。やがて葛葉の周りは緑の植物などで覆われ、さらに視界は白く染まり、やがて何も見えなくなった。

    葛葉はふと目を開けると、そこは自分の部屋の天井だった。いつのまにかベッドにいる自分。
    「ここは、俺の部屋?」
    葛葉はベッドから降り、立った。部屋から出るとダイニングとキッチンがある。やっぱり自分のマンションだった。葛葉は急いで靴を履き、外に出た。すると驚いた。町はすっかり昔のような綺麗な街並みになり、人がいっぱいいる。みんなインベスに怯えている様子もなく、笑顔に動いている。そしてインベスもいない。町のあちこちに緑の植物もない。そして明るい太陽が眩しく照らす。
    「本当に、平和に戻ったのか!?」
    歩きながら葛葉は町を見て喜んでいた。
    「これが黄金の果実の力か!
    でも…もう光実や戒斗、一緒に戦ったライダーたちはいないんだよな…」
    だが、葛葉は遠くに、ステージでダンスをする光実と舞を発見した。
    「光実?舞?どうして!?」
    葛葉は走り、近づいた。やっぱりあの2人に違いない。葛葉は話しかけた。
    「光実!舞!お前ら生きていたのか!」
    するとダンスは止まり、2人は葛葉を見た。しかし笑顔は消えた。
    「あなたどちらさまですか?私たちのファンならありがたいですけど、ダンスを妨害するのはご遠慮ください。」
    「え!?」
    「あと知らない方に呼び捨てで呼ばれるのは気分がよくありませんね、舞さん。」
    「知らない?なに言ってんだよ。俺だよ俺!葛葉こうただよ!」
    葛葉は真剣に話しかけた。しかし、
    「知らないです、ごめんなさい。」
    と、相手にされなかった。葛葉はとぼとぼ歩き始めた。
    「まったく、いったいどうなってんだよ…なんで俺のこと覚えてないんだよ…。
    まさか、世界を平和に戻す変わりに、俺以外の仲間はみんな生き返ったはいいが、記憶を全部消されちまったってわけか…だから俺のことを知ってるやつはもういない…過去にライダーとかインベスとかが存在して戦いがあったってことも知ってるのは俺一人だけってことか…」
    それから葛葉は戒斗の元を訪れた。戒斗に思い出させるように声をかけた。だがやはり知るはずがなかった。
    「葛葉こうた?そんなやつは知らないな。しつこいのはお断りだ、帰れ。」
    それから何人か探し、説得したが、自分のことを覚えてるやつはいなかった。
    「やはり俺は一人で、こうやって孤独に生きていくしかないのか…」
    すると悲鳴が聞こえた。走って向かうとそこにはインベスがいた。
    「インベス?どうして、もういないはずじゃ。」
    空中を見ると、クラックが開いていた。森と繋がっているようだ。さらにインベスが落ちてきて3体ほどになった。そう、このクラックは森で戦極とロシュオが戦ってる際にロシュオが開いたクラックだったのだ。

    『「やつらはどこに落ちたんだ?」
    「未来のどこかだ。」』

    そしてクラックは閉じた。葛葉は早く倒さないと、という気持ちで変身しようとしたが、3体のインベスは合体し、巨大な凶暴インベスへ。葛葉は振り回される。
    「こんなの一人じゃ倒せない。どうすれば…」
    すると後ろから声がした。
    「こうたさん!僕たちも戦いますよ!」
    光実だった。それだけではない。戒斗、貴虎、ザックもいた。
    「みんな、来てくれたのか!記憶を取り戻したのか!」
    「葛葉、早く潰すぞ。」
    「俺は戒斗についていくぜ!」
    と、ザックは言った。
    「早くしとめないと被害が広がる。」
    と、貴虎が言った。
    「みんな…よし、いくぜ!」
    葛葉、戒斗、光実、貴虎、ザックは、並び、構えた。
    『変身!』
    『オレンジ!バナナ!ブドウ!メロンエナジー!クルミ!』
    そして彼らは同時にライダーへと変身した。
    「ここからは俺たちのステージだ!」
    そして彼らは一斉にインベスと戦い始めた。巨大インベスをあちこちから攻撃し、さらにソニックアローや槍、銃などでインベスに攻撃。さらにインベスの口から放たれる火の玉、体から発射される矢のような攻撃。避けたり受けたりしながら隙を見てインベスを攻撃していく彼ら。戒斗はインベスの背中に乗り、スピアーを突き刺す。さらにブレードを2回切ってスピアーに電流を流す。
    「今だ、葛葉!」
    と、指示し、葛葉はセイバーで撃ち、さらに刀で斬撃。戒斗は下に飛び降りる。苦しそうに揺れているインベス。そして葛葉は言う。
    「みんな、決めるぞ!」
    そして5人は一斉にジャンプし、空中でブレードを1回切る。
    『オレンジスカッシュ!バナナスカッシュ!ブドウスカッシュ!メロンエナジースカッシュ!クルミスカッシュ!』
    そして一気に同時にライダーキックを放った。
    「せいはーーーーーー!!」
    5人が降り立つと爆発が起きた。インベス消滅。葛葉は変身を解き、
    「やったな、みんな!」
    と、後ろを振り向くと、誰もいなかった。さっきまで一緒に戦っていた仲間がいない。
    「え!?なんでだ、なんでなんだ。みんなはいったい…
    もしかして、今の戒斗たちって、俺の幻だったのか?本当は俺一人で戦っていたのか…」
    葛葉は葛葉にしか見えない幻と共に戦っていたようだ。再びとぼとぼと歩き出した。
    「そうだよな、急に記憶を取り戻すわけないよな…俺のこと知ってるわけないよな…やっぱり俺は孤独に生きていくしかないんだよな…だって世界を平和にする禁断の力を使ってしまったんだからな…」
    そして葛葉は自分のマンションについた。中に入る。中に入ると、姉の晶がいた。
    「姉ちゃん?…でも俺のこと覚えてるはずがないよな…どうせまた誰?とか言われるんだよな…」
    すると晶は葛葉に気づき、葛葉の方を見た。葛葉はドキッとした。いったいなんて言われるんだって。そして晶は葛葉の方を向き、口を開いた。
    「こうた、おかえり!」
    いつもの優しそうな声と顔でそう言った。葛葉は驚いた。
    「え!?姉ちゃん、俺のこと分かんのか?」
    「なに言ってるのよ、当たり前じゃない。私の弟なんだから。」
    「姉ちゃん……」
    葛葉は嬉しくなって晶に抱きついた。そして泣いていた。涙を流している。
    「どうしたのよ、こうた。」
    「姉ちゃん…ありがとう…」
    涙は止まらない。
    なんで姉ちゃんだけ自分のこと覚えているんだろう。兄弟、そして家族だからかな?でも今はそんなのどうでもいい。とにかく嬉しくてたまらない。なんでだろう、当たり前のことなのに…夕飯の準備をして弟を待つ姉ちゃん。これがいつものことなのに…嬉しくて涙が止まらなかった…
    その部屋の窓から差し込む夕日が部屋の中と2人を優しく照らしていた。

    ー 完 ー

  • メロン兄
    メロン兄

    「アーマードライダー戦記」
    の補足


    【こうたと光実のベルトの入手方法】
    この話の中では2人はどうやってベルトを手に入れたのか読み取れないが、
    光実は貴虎の部屋にあったトランクケースから盗んで手に入れたのである。
    こうたはある日、自分の部屋にベルトを発見し、手に入れたのである。おそらくヘビ(サガラ)が渡したのであろう。

    【戦極のシーンについて】
    エピソード.4で、戦極の元に来客が来ていたようだが、詳細は載っていなかった。その来客はヘビ(サガラ)だと考えられる。そのときすでにヘビは、戦極がオーバーロードであることを知っていたのであろう。

    【舞は変身して戦ったあとどうなったのか】
    舞は変身し、インベスと戦っていたが、なんとか周りのインベスは倒したが、突然変身が解け、ロックシードは壊れてしまった。さらに舞は限界を超えたせいで、力尽きて死んでしまったのであった。

  • メロン兄
    メロン兄

    「アーマードライダー戦記・外伝」

    エピソード.1

    世界が平和になってから数ヶ月がたった。街はすっかりなにもなかったように幸せな暮らしになり、若者がダンスにはまる街になっていた。
    だが葛葉は世界は平和になっても気がかりなことがたくさん残っていると言って、研究を続けていた。あの森はなんだったのか、あの戦いを仕組んだのは誰なのか…
    葛葉にとってはまだ謎が残っていた。だがそんなある日、葛葉の前に見知らぬ男が訪ねてきた。
    「お前が葛葉こうたか?」
    「だれだ?あんた。」
    「まず俺はお前を倒す。」
    と、言うと男はベルトを取り出し、腰に巻いた。ロックシードを構えた。
    「ロックシード?なんでこの時代の人間が持ってんだよ?それを知ってるのは俺だけじゃねえのかよ。」
    すると男はベルトにロックシードをセットし、ブレードを切ると、ライダーに変身した。
    「変身…」
    『リンゴアームズ!』
    それを見た葛葉は驚いていた。
    「ライダー!?なんなんだよお前。しかも見たことないロックシード。」
    すると男は葛葉を襲う。葛葉は覚悟する。
    「なんだか知んねえけど戦うしかねえ。変身!」
    『オレンジアームズ!』
    2人は戦い始めた。
    「なあ、あんた。なんでロックシードを持ってるんだよ?いったい何者だよ。」
    「だまれ、お前はこの世界に邪魔だ!」
    男の攻撃は強さを増していく。すると男は見たことない攻撃をする。クラックを出現させ、ツルや植物で葛葉を叩きつける。巻きつける。吹き飛ばす。
    「お前、なんなんだよその技…」
    「そうだ、いいことを思いついた。クラックが自由に操れるなら邪魔者のお前を森に送ってやる。」
    すると葛葉の後ろにクラックが現れ、葛葉は攻撃されたと同時にクラックの中に入ってしまった。

    森に吹き飛ばされ変身が解けている葛葉は立ち上がった。
    「なんだったんだよあいつ。
    って、ここは…まさかあの森か?」
    葛葉は前から研究のため再びこの森に来たいと思っていた。葛葉は森の中を歩き始めた。
    「きっとここに秘密があるに違いない。だから俺はそれを探らなければ…」
    すると木の向こうに古びた建物を発見した。
    「あれは…城か?それにしてももう崩れそうな城だな」
    葛葉が城に近づくと声がした。
    「来客が来たようだな。!?、人間か…」
    葛葉は椅子に座る白い者を発見した。ロシュオである。
    「あんたは?」
    「我らはフェムシンム。この森を見守る種族だ。」
    「まさかあんたがあの戦いを仕組んだのか?
    だったら俺はあんたを許さない。何人のライダーが犠牲になったと思ってんだ。俺の大事なやつだって俺を守って死んでいった。だから俺は…」
    「まあまあ、そんなにすぐ牙を向けるなよ。戦いあい、殺し合いを始めたのはお前らのほうじゃないのか?」
    「ふざけんな。」
    葛葉はロシュオを睨み続けた。
    「まあ、俺を倒すまではまだたどり着かない。まずはやつが相手だ。」
    と、ロシュオが言うと奥から緑のオーバーロードが出てきた。レデュエという。
    「さあ、私と遊ぼうよ。」
    「上等だ!変身!」
    葛葉はロックシードを構える。
    『フルーツバスケット!』
    『極アームズ!』
    葛葉はライダーに変身した。2人は戦い始め、やがて場所は森の奥に来ていた。葛葉は何度も武器を召喚するが、なかなか効かない。レデュエに首を絞められ、捕まれ、吹き飛ばされる。木に当たり倒れるが、
    「負けてたまるか!」
    と、言い、立ち上がる。二刀流を召喚し、走りながらレデュエに突っ込む。レデュエは次々とやられていく。しかしレデュエの素早い矢のような攻撃は葛葉を苦戦させる。
    「はっはっは。そんなものかい君は。タイクツキライ。」
    「うるせーな、あんたを倒してやるよ!」
    葛葉はさらに本気を出し、火縄銃を召喚し刀と合体。構え、必殺を放つ。レデュエは避ける間も無く、やられた。爆発が起きる。
    「やったか…」
    変身を解く。すると再びあのロシュオの声がした。
    「お前の戦いにはまだ迷いがある。もう一度出直してこい。人間界に返してやる。」
    すると葛葉の後ろにクラックが現れ、中に入ってしまった。街に戻ってきてしまった。
    「くっそ、あいつは倒せなかったか。」
    だがそこへ、ある男がゆっくりと近づく。葛葉は見上げて男の顔を見て驚いた。
    その男は…戒斗だった…
    すると戒斗は足を止め、ロックシードを構えた。
    「戒斗、なんでお前、ロックシードを!?」

    つづく

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    メロン兄

    エピソード.2

    戒斗は変身する。
    「変身……」
    『バナナアームズ!』
    葛葉を襲う。
    「おい、戒斗!なんのつもりだよ。なんで俺を襲うんだ!しかもどうしてロックシードを…」
    「だまれ、とにかく貴様という邪魔者を消すだけだ。」
    「俺たちの戦いはもう終わったんだ!」
    葛葉は仕方なく変身する。
    「変身!」
    『パインアームズ!』
    次々とやられていく葛葉。
    『イチゴアームズ!』
    しかし葛葉はあきらめない。戒斗は前よりも強くなっていた。葛葉は戒斗の必殺を受け、吹き飛ぶ。
    「負けるわけにはいかない!」
    『ジンバーメロン!』
    ジンバーメロンに変わり、次々に戒斗を圧倒していく。そして戒斗が膝をついたところで戒斗は立ち上がり、武器を投げた。
    「戒斗?」
    「見せてやる、俺の最強の姿を!」
    と、戒斗が言うと戒斗は構える。
    「はーーー!」
    戒斗は赤と黒の怪人の姿になった。
    「戒斗…なんだよその姿…
    オーバーロード?」
    「俺はロードバロン!」
    と、戒斗は言うと再び葛葉を襲う。驚いていた葛葉は反撃できず、やられていった。
    「とっとの消えろ。」
    葛葉の後ろにクラックが現れ、戒斗の攻撃でクラックの中に吹き飛ばされた。

    クラックは閉まった。
    「クラックを出現させる…この技、前にどっかで見たような…
    それよりもこの森の白いやつを倒す!絶対に!」
    葛葉はロシュオがいる方向に走っていった。だが、途中で何者かが立ちふさがる。
    「お前の相手は俺だー!」
    「あんたは?」
    「俺はデェムシュだ!」
    「白いやつの仲間か!
    だったら一気に潰すぜ!」
    「無駄だ、このサルごときがー!」
    デェムシュは葛葉を襲う。葛葉は構える。
    「変身!」
    『極アームズ!』
    ライダーになり2人は戦う。たがさっきの葛葉とは違い、どんどんと攻撃し、やられていくデェムシュ。やがてデェムシュは追い込まれた。
    『パインアイアン!イチゴクナイ!マンゴーパニッシャー!キウイゲキリン!影松!クルミボンバー!』
    武器を召喚し、デェムシュにぶつける。
    「なぜ、なぜこの俺がサルごときに…」
    「終わりだ、お前!」
    と、葛葉は言うとジャンプし、必殺キックを放った。
    『極スカッシュ!』
    デェムシュは大きく爆発し、死んだ。
    葛葉は奥に進むとロシュオが待ち構えていた。
    「ほう、2体とも倒すとはさすがだな。」
    「あとはあんただけだ!」
    「だが私は倒せない!はっ!」
    と、ロシュオは葛葉のベルトめがけて攻撃。極ロックシードにあたり、割れ、壊れてしまった。
    「俺のロックシードが!」
    葛葉は変身が解ける。するとロシュオは言う。
    「お前は甘い。誰かの力に頼り、強者を倒しても価値がない!戦いというのは自らの意思、そして力を振り絞り、勝ってこそ価値がある。我らオーバーロードもそうだった。かつてこの世界には何種もの種族がいたが、みな他の力に頼り使いすぎたせいで倒れていった。だから自らの力を使った我らは生き残った。だが残るは我一人だが…
    お前も覚悟しろ!自らの体を壊してもいいという覚悟だ!
    その木になっている実を口にすれば、自身は覚醒し、思う存分力を発揮できる。」
    「俺の意思…
    ああ、そうだな。あんたが倒せるなら。仲間の仇が取れるなら、俺の体なんか!」
    葛葉は木になっている果実を手に取った。そして口にした。
    「う、うまい…」
    一個全て食べ終わると、葛葉の体はみるみる覚醒し、やがて怪人の姿になった。青と黒の怪人に。
    「これが…俺…」
    通常は果実を口にすればインベスになり、意識はなくなり暴走するはずだが、葛葉は意識を保っていた。極を使ったせいで体に果実と同じ毒が回っていたからだ。
    「さあ、こい。戦いの勝者よ!」
    「あんたは絶対倒す!」

    つづく

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    メロン兄

    エピソード.3

    葛葉はロシュオと戦い始めた。葛葉のその姿はすでに怪物である。右腕にあるするどい刃で切り裂く。だがなかなかロシュオはやられない。ロシュオは植物で作られたものの上に乗り、空中へ。ロシュオが手を葛葉に向けると、葛葉はあらゆる方向からやられていく。葛葉は負けじと、大きくジャンプし、パンチを放つ。だがロシュオのバリアに吹き飛ばされ、さらに木にあたり、転がる。
    「お前の本気はそんなものか?」
    「ちげー、まだ終わんねえよ!」
    葛葉はさらに本気を発揮し、ロシュオに近づきながら走る。ロシュオは葛葉めがけて爆発させるが葛葉はそれを次々と避け、ロシュオに突き進む。やがて葛葉に大爆発を放った。あたりは白い煙で覆われ、葛葉は見えなくなったが、煙の中から出陣した。
    「ほう、さすがだな。それがお前の本気か。」
    「俺はあんたに教えてもらった。誰にも頼らない本当の自分の力で勝て!ってな!」
    葛葉はいつのまにかロシュオの腹に火縄銃を向けていた。
    「この武器はさっき壊したロックシードで召喚させるはずじゃ…」
    「これが俺の力だ!」
    すると葛葉はロシュオに必殺を放った。ロシュオは吹き飛ばされ大爆発した。
    「やったか…?」
    しかし、ロシュオはやられていなかった。再び姿を現す。
    「なんてしぶといやつなんだ。」
    「はっはっは。まだやられはしない。」
    ロシュオは大剣を取り出し、葛葉と向き合う。そして再び2人は戦い始める。だがやはりロシュオは強い。次々にやられていく葛葉。葛葉は攻撃するが、ロシュオに避けられる。しかし葛葉は諦めない。さらに葛葉は本気を出す。体は赤い炎で燃える。そして体はさらに進化し、パワーアップした。目は光り、息が荒くなる。そしてロシュオを圧倒していく。やがてロシュオは吹き飛ばされる。
    「なかなかやるな。」
    と、言い、立ち上がる。すると、ロシュオは手を広げた。
    「なんのつもりだ?」
    「お前、俺を倒したいんだろう?だったら好きにしたまえ。もうお前の本気は分かった。」
    「まさかあんた、俺の本気を知るために俺と戦っていたのか?」
    「ああ、お前に勝つ気はない。この森に私がいてもしょうがないしな。だから早く、私を殺せ。」
    「あんた…」
    「人間の世界はお前に託された。お前ならきっとすばらしい世界に導ける。さあ、早く。早く殺せ!」
    突然のロシュオの言葉に立ち尽くしていたが、葛葉は覚悟を決め、拳を握り締める。
    「あーーーーーーーー!」
    葛葉は走ってロシュオに向かう。
    「すまねぇ、あんた…」
    葛葉は右手の刃をロシュオの腹に突き刺した。ロシュオは痛そうな声を出しながら、倒れた。
    「本当にこれでよかったのか…」
    葛葉は人間の姿に戻った。すると葛葉の前にクラックが現れた。街に繋がっているようだ。葛葉は再びクラックの中に向かった。

    クラックの中に入ると、さっきの場所に来ていた。クラックは閉じた。すると葛葉の前に戒斗が現れた。だが決意を決めた葛葉の目は本気だった。
    「決着を決めるぞ、葛葉。」
    「ああ、上等だ。」
    2人はオーバーロードの姿になった。ロードバロンとロードガイムが並んだ。そして2人は戦い始めた。

    つづく

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    メロン兄

    エピソード.4

    そのころ、普通に暮らす貴虎と光実の元へ、ヘビが近づいていた。そして彼らにロックシードを渡す…

    ロードガイムとロードバロンの戦いは激化。やがてロードガイムはロードバロンにやられていく。そして吹き飛ばされた。しかし葛葉は諦めない。
    「こんなところで終わってたまるかよ。相手があんたでも俺は…俺は!」
    葛葉は立ち上がり、再び構える。そして戒斗を圧倒していく。そして戒斗は膝をつくが、立ち上がり、突然人間の姿に戻った。
    「戒斗…?」
    「ふっ、芝居はこれくらいにしておくか。」
    「芝居?」
    「おい、そこにいるんだろ?俺を操ろうとしたリンゴのライダー。隠れていても無駄だ、出てこい。」
    すると戒斗の後ろの方の壁からさっきの謎のライダーの男が現れた。葛葉も人間の姿に戻る。葛葉は驚いた。
    「お前!?」
    すると戒斗は言う。
    「俺はこの前、葛葉を襲うよう操られたが、俺には効かなかった。だが、貴様を潰すために、俺はふりをした、ってわけだ。」
    「おのれ、貴様!ふざけるな!」
    「ふざけてるのは貴様だ!俺は葛葉は倒しはしない!なぜならこいつは世界を救ったんだからな。」
    「戒斗…」
    そして葛葉は謎の男に言う。
    「なあ、あんた。俺は考えていたんだ。あんたはこの時代の人間ではない。クラックで自由に時空を移動できるんだよな?だったらあんたはまだインベスがいた時代の過去から来たんだろ?」
    「くっ、正体がばれたか…」
    「なんで、なんでライダーになってこんなことをするんだ!なにが目的なんだ!」
    「目的?ふっふっ、この時代の世界をめちゃくちゃにすることさ。この世界の平和というものを壊すのさ。たとえ世界が平和になったところで、たった一人が戦争に動き出せば平和は壊れるんだよ。
    俺はインベスがいたあの時代にヘビとかいう男からこのベルトとロックシードを受け取った。そして、平和な暮らしをする未来の人間どもに俺たちの苦痛を、苦しみを、恐怖を与えてやろうと思ったのさ。だってこの時代の人間どもは過去に戦いがあったことを知らないんだろ?だったら味わせていくべきだ。そうだろ?日本は昔からそうだ、戦争や大災害の出来事は未来に伝えていってるじゃないか。それと同じだ。笑顔で暮らしてる人間どもが気にくわないんだよ。そしてまずは邪魔なお前から消そうとしたが…チッ、失敗したようだな。」
    そこへ戒斗が口を挟む。
    「貴様こそ、本当の弱者だな。」
    「なんだと??」
    そして葛葉は言う。
    「ああ、そんなことをやっても意味はない!元の時代へ帰れ!」
    「だまれ!変身!」
    そして男は構え、ロックシードをベルトにセットする。
    『リンゴアームズ!』
    ライダーに変身した。
    そしてベルトを巻き、葛葉も構える。
    「いけるか?戒斗。」
    「ああ。」
    戒斗もベルトを巻き、構える。2人は並び、同時にライダーに変身した。
    「変身!」
    「変身!」
    『オレンジ!バナナ!』
    ライダーになる。
    「ここからは、俺たちのステージだ!」
    彼らは戦い始めた。するとリンゴのライダーは何体かのインベスを召喚する。

    次々にインベスに攻撃され、葛葉・戒斗は身動きが取れない状態に。そこへリンゴアームズライダーが剣を振り被る。
    だが、そのときだった。2人の男がインベスに空中からパンチ。そして葛葉たちはひとまずインベスから離れる。その2人とは、
    「光実!貴虎!」
    そう、呉島光実と呉島貴虎であった。
    「おまえら、どうして。」
    「僕と兄さんは謎の男からロックシードを受け取った。そのロックシードを手にしている間はかつての記憶を取り戻せるようだ。」
    「その男って?」
    「ヘビとかいうやつだな。」
    「ああ、だから時間がない。とっとと潰すぞ、光実。」
    「うん、兄さん!」
    そして2人は並び、同時に変身した。
    「変身!」
    「変身!」
    『ブトウ!メロン!』
    そして2人も戦いに加わり、4人のライダーがそろう。
    「よし、みんなでいくぜ!」
    ライダーたちはインベスらと戦い始めた。そして一気に粉砕。
    葛葉はリンゴのライダーと決戦。
    「俺は負けるわけにはいかないんだ。世界を守るって決めたんだからな!」
    「だまれ!」
    葛葉は二刀流で戦うが、ディフェンダーで跳ね返される。ブレードを一回切り、リンゴのライダーも一回切る。そして2人は剣を構え、同時に攻撃。剣は当たり、2人とも吹き飛ばされる。だが、葛葉は立ち上がったが、リンゴのライダーは左足を怪我したようですぐには立ち上がれないようだった。
    「よし、今だ!」
    そして4人は集合。みんな一気にブレードを3回切る。そしてジャンプ。リンゴのライダーが立ち上がったところを4人は同時にライダーキック。
    「せいっはーーー!」
    リンゴのライダーに的中。吹き飛ばされ、変身が解ける。4人は着地。リンゴのライダーのベルトとロックシードは転がってくる。すでにベルトは壊れていた。葛葉はロックシードを拾う。そして男は体を抑えながら立ち上がった。
    「お、おのれ。」
    「なあ、あんたは元の時代に戻れ。そして反省するんだな。」
    葛葉はロックシードを開錠。すると男の近くにクラックが現れた。そして中に入っていった。そしてクラックは閉じた。するとロックシードは壊れた。だからもうクラックを使って未来に来ることはできない。
    そのとき変身を解いた4人。光実と貴虎のベルトとロックシードは壊れ、現代の記憶に戻ったようだった。
    「兄さん、僕たちはなんでこんなところにいるんだ?いったい何をしていたんだ?」
    「さあな。だが俺は忙しい。早く帰るぞ、光実。」
    「うん。
    ん、君たちはだれか知らないけど、僕たちは失礼するよ。」
    光実は葛葉と戒斗にそう言い、2人は去っていった。
    「なあ、戒斗。ありがとな、一緒に戦ってくれて。」
    「俺に勝って平和になった世界だ、意地でも守らなければいけないからな。」
    すると戒斗はポケットに手を入れ、葛葉と反対の方に向いた。
    「葛葉、俺ももうすぐ記憶が消え、元の記憶に戻る。だからこの記憶が消える前に俺は去るぞ。」
    「分かった…戒斗…お前が俺のことを忘れても、俺はお前のことは忘れない。一緒に戦った大切な仲間として。」
    そして戒斗は歩きながら去っていった。

    「戒斗…そしてみんな…」
    葛葉は拳を強く握りしめ、空を見上げた。太陽が照りつけていた。
    「それにしても、ヘビとかいうやつ、あいつはいったい何者だったんだ…」

    おわり (完)