一気に読了。3度読み返し。 何故この御本に二篇の小説が並んでいるのか？も、ひとつの謎でしたが、読み返す度に馴染むような読後感。僕が北海道在住という事も少し影響しているのかも。 言葉遣いが現代の其れとは乖離している事が、昭和の映画の世界を却って彷彿とさせます。僕にはプラスでした。 兄弟が主人公なのでどうしても石原兄弟がその儘イメージされて仕舞う。コレはもう仕方ない。二篇目は勿論、小林旭。 明るく楽しく誰も傷つかず、みんなみんな幸せ…という【そんなわけないよなぁ】アメリカンエンタテインメント、ミッキーマウス的漫画小説とは一線を画す、どろりとした、人間のずじゃらずじゃらした澱んだものを見せてくれる小説。 すごく疲れる。でもこういう御本は久しぶりだったなぁ。