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三上雅博

僕は毎日の様に魚を仕入れる。 室温は出来うる限り冷やし込む。 夏でもダウンを着てネックウォーマーを付けて仕事する。 うちに来た魚は水道水には一切当てず、氷水を幾つも用意して塩で海水に近づけ、その中で鱗を取ったり、腹を洗ったり、工程全てに違う氷塩水を使う。 蛇口を触った手や冷蔵庫の取手を触った手で魚は触らない。むしろ魚を触るときは手を氷水に漬け込み冷やし込む。まな板も使う前に氷で撫でる。さらには如何に触れずに魚に触るか。 そうやって大事に処理した魚達はここから、マイナス温度帯でも凍らない鮮度維持装置保管庫に入り他の皆と一緒に暮らす。 寝ている子。活発に活動してる子。静かにその時を待っている子。今にも早く鮨にしろと必死にアピールしている子。様々だ。 その日に鮨になるのは、その日の朝に「俺が行く!」と手を挙げた猛者達だ。 その中にはどれだけ手を尽くしても、そのまま出番を迎えず一生を終える者もいる。 それでも僕は毎日の様に魚を仕入れる。

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三上雅博のトーク
トーク情報
  • 三上雅博
    三上雅博

    たまに読み返して懐かしんでおります。
    だいぶ偏った文章でお恥ずかしい限りです。いつか全文公開を。笑

  • 三上雅博
    三上雅博

    告知と同時に全ての席が埋まるNOMA。
    10月から京都でポップアップです。
    親愛なる友、ヘッドシェフの「パブロ」が無理をして特別に席を用意してくれました。12月に世界最高峰を体感してきます。

  • 三上雅博
    さくらさくら

    その貴重な全文は、いつか幻冬舎さまから出版されるであろう三上伝的な著書で!
    と思ってしまいます。
    勿体ない勿体ない。

    ※個人的な気持ちです。

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  • 三上雅博
    三上雅博

    ノーマの話を聞いていると勉強になります。

    作戦を立て訓練を重ね、宣戦布告しチームは戦争に行く。そんな雰囲気だ。
    いざ開戦されると朝6時くらいから仕事を始めなければ間に合わない。
    数日後、皆が漸く慣れてくると急に8時前に厨房に入る事を禁じられる。
    メンバーは削られた時間を捻出するために必死にならざるを得ない。
    さらに数日経つと今度は人員を半分休ませる。想像しただけでまさにカオスだ。そうして厨房を常に極限状態にする。
    結局過酷の中でしか人は成長しないのだ。
    ノーマで働きたいと世界中から集まった料理人達がどんどん脱落して行く。
    そんな状況を何度も乗り越えた選ばれし者達がスゥシェフになる。彼らは歴戦の猛者達だ。その中でヘッドシェフに選ばれたのがパブロだ。

    過酷な状況下で料理が作り上げられて行く。だから最後の一品がゲストに届くと厨房は歓喜で揺れる。歓声が響く。みんなが泣いたり叫んだり抱き合ったりする。

  • 三上雅博
    三上雅博

    うちでは意図せず常にカオスになっている。
    僕は常の通りに仕事をしないので、その時々でやってもらいたい事の指示を出す。営業までの限られた時間に思いの全てを詰め込む感覚だ。

    そんなカオス状態を僕たちは「天然ノーマ」と名付けている。
    うわー!今日も天然ノーマだねー!みたいな感じで使います。笑

    1日が終わると僕はひとり雄叫びをあげたくなっています。

  • 三上雅博
    三上雅博
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    今日はトレーニングの日。
    パーソナルトレーナーのヒロさんはいつも似顔絵付きでメニューを書いてくれます。

    今日は鮨ヒーローらしいです。笑

  • 三上雅博
    三上雅博

    Netflixで「極悪女王」を観ました。
    僕の少年時代に一生を風靡した「ダンプ松本」の半生をドラマにしています。

    主演のゆりやんレトリィバァが役に激ハマり。
    この人以外に誰が松本薫を演じられるかと思うほどです。
    優しい少女松本薫が飛び込んだ異形の世界で、悩み、踠き、苦しみ、葛藤し、命を削り全てを犠牲にしながら極悪女王と恐れられる存在へと変貌して行く。
    ダンプ松本の壮絶な生き様に圧倒されました。引退試合は涙なしでは観れません。

    やま幸40周年パーティーでご紹介頂き名刺交換させて頂いた伝説の女子プロレスラー「ライオネス飛鳥」さんの役は剛力彩芽さんが演じています。同じテーブルだったので嬉しかったです。

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  • 三上雅博
    三上雅博


    闇が深ければ深いほど光はより輝きを増す。
    圧倒的にやり続けてこそ結果が出る。
    ダンプ松本がリングの上に立つと日本中でブーイングの嵐が吹き荒れた。
    ひとつの時代を作るまでに旋風を巻き起こした。

    それほどまで圧倒的に彼女はヒールに徹したのだ。

  • 三上雅博
    三上雅博

    風が吹く、木々はざわめき、紅葉舞う。
    全ての事象は因縁によって生じる。
    この世のありとあらゆる現象は刹那に移り変わって行く。
    そうして自我さえも因縁によって形成されていく。
    全てのお陰様で自分は存在させてもらっている。今を生きている。
    宿命を受け入れ、運命に身を任せ、天命を果たすため、この命を燃やすんだ。

    今日も今日とて鮨に狂おう。