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Asahi Shimbun Weekly AERA 1999.8.16-23 現代の肖像 何十通もの「ラブレター攻撃」で有名作家をくどき落とし、大胆な出版戦略でベストセラーを生み出す男は、不眠に悩む「文学少年」でもある。 貧しい家に生まれ、学生運動に参加しながら、活動に逡巡した。臆病な自分への劣等感が作家と作品によって磨かれ、文学へと駆り立てる。 チキンハートな「無謀者」。 見城 徹 ●幻冬舎社長  文 速水由紀子 写真 今井一詞  丸顔が激怒に歪み、赤い四角に見える。その手が間髪を入れず、手ぢかにあるゴミ箱を鷲掴みにした。  東京・千駄ヶ谷の幻冬舎編集部。お気に入りのアルマーニのスーツで胸板の厚いマッチョな身体を包み、仁王立ちになった見城徹社長を、社員全員が固唾を呑んで見つめる。新人編集者の仕事への苛立ちが、たまりたまって爆発した後の、次の展開が読めない一瞬だ。  こんな時、見城を止めようとする愚か者は誰もいない。殴りつけるのか、それともゴミ箱が宙を切って、頭を直撃か?事態は意外な展開へ進む。  彼は両手を高く振りかざしたかと思うと、そのまま相手の頭にずぼっとかぶせたのだ。 「お前みたいに自分を変えられないヤツは、豚にでも食われろ!」  その目はいつもの温厚さをかなぐり捨て、大きく剥かれている。視界がゴミ箱で真っ暗になった当人の落ち込みは激しかったが、幻冬舎では珍しい事件ではない。総勢七人で船出した後発出版社が、五年間で年商七十億円に到達した道のりは、アクの強い、強烈なリーダーシップ抜きには考えられなかったからだ。  バーで女性作家にセクハラな言葉を吐いた有名カメラマンを張り倒す。態度の悪いレコード会社社員に殴りかかる。この手の話だけで一冊の本ができるほどだが、とりわけ彼の逆鱗に触れるのは表面だけ繕うサラリーマン根性だ。「保身野郎は俺の半径五メートル以内に来るな。吐き気がする」と怒鳴る彼には、噴火山の激しさ、マフィアのボスにも似た獰猛さがある。  ところがその同じ男が、一転して神経症すれすれのナイーブさを見せるのだ。出版記念の立食パーティーに出たその夜、「あの作家に話しかけたのに返事がなかった」「あいつに素っ気ない態度を取ってしまった」と、その晩、悶々として眠れなくなる。だから今は、こうした席には一切出ない。  初対面の客とホテルのラウンジで会う。名刺交換の瞬間から「ビジネス」なんておくびにも出さず、血液型の話題を糸口にノリのいい会話へ引き込むことに全精力を注ぐ。言葉尻一つにも異様なほど気を使いながら、それを見せないよう二重、三重に神経を使い、しまいには疲れ切ってしまう。 「挑発的な図太さー神経質ほどの繊細」「あざといまでの商売上手さー文学少年の純情」。見城の過剰な自意識の振り子は、常に両極を大きく振幅している。その支点にあり、幻冬舎を成功させた力の源は、一生、消えることのない自己嫌悪だ。 「人間の心こそ最大のミステリー」という彼自身の言葉を借りるなら、矛盾だらけの自意識を抱えた見城徹という男は、かなり上質のミステリーの部類に入るだろう。  一九五〇年、静岡県清水市に生まれた見城は、高校まで父正平(81)が勤める小糸製作所の社宅で過ごした。父はヘッドランプ工場の事務員。数百軒の集合住宅に商店、飲み屋まで揃ったコミューンの中で、骨太で目のくりくりした少年は、過剰な自意識を持て余す思春期を送る。  その頃の父の記憶は、勤め帰りに毎晩のように大量の酒を飲み、酔い潰れて近所の何処かで倒れてしまった姿だけだ。見城は深夜、母寿子(72)と一緒に行方不明の父を捜しに行き、台車に乗せて家に連れ帰った。時には寿子が財布を持って「昨日、夫にタクシー代を貸してくれた方はいませんか?」と社宅中を呼びかけて歩いたこともある。 「夫は働き者ではあったけど、とにかく家族や子供に関心が薄かった。お兄ちゃん(徹)がどこの高校に入

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  • ホワイト
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    ミナミの近くに、美味しい馬肉料理屋さんがあったんです。

    嗚呼、こんな時間にまたもお腹が・・・・・・

    ( 。-_-。 ) hungry

  • ホワイト
    ホワイト

    見城さん、「齊藤」ではなく「齋藤」飛鳥さんなんです。

    乃木坂46の1期生には他に、「斎藤」ちはるさん、「斉藤」優里さんがいて、日向坂46の1期生には「齊藤」京子さんがいるんです。
    なんと4種の「サイトウ」さんが!!

    だからなんだっつったら、そんだけのこと、というお話。

    ( 。・_・。 ) ⊿

  • ホワイト
    ホワイト
    吉田真悟
    先程は不躾ですみませんでした。吉田と申します。私の部屋に足跡がついていたものですから、勝手に事情をご存知かと勘違いしてしまいました。ただ今見城先生の部屋のウォッチ数を増やしてランキングを上げることを40人程で実施しております。つきましてはホワイトさんにも是非ご参加頂きたくお願いに参上いたしました。ご検討下さい。m(__)m

    これほどに居丈高で上から目線の謝罪もどきからはじまる文章を、一応は最後まで読みました。
    文全体から溢れ出す「偉そう」な感じは、私には不快極まりありません。
    「関わらないで」と繰り返すのは、これで三度目です。

    御理解ください。

  • ホワイト
    ホワイト

    謝罪には、最悪でも「申し訳ない」とこのように使うのが、当たり前です。
    この文章を吉田さんに読まれないことが、本当の私の願いなんです。

    見城さん、引用して勝手に使って、ごめんね(←オイ)。

    ( 。-_-。 ) sorry

  • ホワイト
    ホワイト

    近くの公園の草毟り、無事に終了。

    ご近所のマダムス、たわいもない話に花が咲く。
    そして、やはり、新型コロナウイルスの話題も。
    「なるべく」レベルだけれど気をつけましょう、と。

    平和な春。

    公園に子供がよく来てくれる。

    ( 。・_・。 ) spring