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ったかさえ知らなかったぐらいですから」  父性の記憶が希薄な見城にとって、しっかり者の母が頼るべき家庭の支柱だったのだ。 新宿ゴールデン街で毎晩 中上健次と飲んだくれ その場で原稿に赤入れ  小学生の見城は容貌や音痴なことへのコンプレックスが強く、みんなに笑われるのではないかと、トイレに行くことにすら決死の覚悟をするような子供だった。おまけに当時から夜、布団に入るとその日の自分の活動が、頭の中でぐるぐる回って必ず眠れなくなる。 「なぜ、あんなことを言ってしまったんだろう」「あの時の僕の行動は、凄くみっともなかったんじゃないか」。結局、小学生の六年間は、そんな小石につまずき悩む毎日で、ほとんど不眠症のまま過ぎた。  清水南高校に通っていた頃は、斜に構えた文学少年になる。大きな影響を受けた吉本隆明や高橋和巳の作品に出会ったのもこの頃だ。特に吉本がデビュー作『マチウ書試論』で表した、反逆・反体制の孤独な美学には「身体が震えるほど」の感動を覚えた。  少年の過敏さはいつか、気に入らない教師の授業をボイコットし、校長を「出世しか考えてない」と正面切って批判する、過激さへと変化していく。そんなアウトロー的な存在の見城は、同級生の柴田正樹(公務員)と共に、高校の管理体制を批判するザラ紙誌を配った。柴田は今も、見城が感動した本への熱い思いと解説を書き送った、手紙の束を持っている。 「印象に残っているのは、五味川純平の『人間の条件』。返事を書く暇もないぐらい、すごいペースで来るんですよ。だから出版の道を選んだのは、当然だと思った」  後に有名作家を何十通もの「ラブレター攻め」で口説き落とした下地は、すでにこの頃からあったのだ。  母が日給二百四十円の「ニコヨン」と呼ばれる現場作業をやって入学資金を作り、慶応大学に入学。が、吹き荒れる大学紛争のただ中で、キャンパスはロックアウトされ、授業に出ることも出来ない。  三畳一間のアパートに住み、生活費のために自由が丘の駅前でホステス引き抜きのチラシ配りを始めた見城は、度々ヤクザに絡まれ震え上がる。「俺の家は貧乏だし、この仕事だって資本に搾取されている」と体感し、全共闘のデモに参加するようになった。  運動に加わった多くの学生と同様、「青臭い正義感」だが、その気持ちには微塵の偽りもなかった。が、セクトには属さず、結局は運動の「マネ事」に終始した自分の生き様は、社会人になってからも喉の小骨のように彼の劣等感となった。思想を形にすることを、自分は逃げたんだ、と。  赤軍派の奥平剛士や自害した三島由紀夫の行為は、左か右かの区別とは無関係に、共同体を脱して個の表現を貫いたのだと思う。が、母が悲しむ。就職ができなくなる。そんなささやかな障壁で、生死を賭けた活動に逡巡する臆病さが情けない。  美男でもタフでもない自分が、思想を実践する潔さがなければ、一体どこに存在価値があるというのか?  この劣等感が、せめて出版という仕事の中で、「既成常識の壁を打ち砕きたい」という欲求の原点となる。  大学を出て廣済堂出版で働き始めた頃、彼を「文芸編集者」として方向づける最大の出会いがあった。東スポの記者で群像新人賞を取った頃の高橋三千綱に取材され、彼の紹介で作家の中上健次に出会ったのだ。新宿ゴールデン街で毎晩、飲んだくれ、文学論を闘わせる日々。  文壇期待の若手として注目されていた巨漢の中上は二十九歳。自分より遥かに深い「被差別部落出身」という痛みを抱え、それを文学に昇華するためにもがく彼の姿は、見城の心に深く食い入る。 「飲み屋に書いた原稿を持って来て、その場で『読んで直せ』と目の前に叩きつけた。『この言葉、主人公の人間性に合わないよ』などと赤を入れているうちに、自然に彼に原稿の読み方を教えられたな」  二十五歳の見城は彼らとの交流の中で初めて、「小説

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  • ホワイト
    ホワイト

    ミナミの近くに、美味しい馬肉料理屋さんがあったんです。

    嗚呼、こんな時間にまたもお腹が・・・・・・

    ( 。-_-。 ) hungry

  • ホワイト
    ホワイト

    見城さん、「齊藤」ではなく「齋藤」飛鳥さんなんです。

    乃木坂46の1期生には他に、「斎藤」ちはるさん、「斉藤」優里さんがいて、日向坂46の1期生には「齊藤」京子さんがいるんです。
    なんと4種の「サイトウ」さんが!!

    だからなんだっつったら、そんだけのこと、というお話。

    ( 。・_・。 ) ⊿

  • ホワイト
    ホワイト
    吉田真悟
    先程は不躾ですみませんでした。吉田と申します。私の部屋に足跡がついていたものですから、勝手に事情をご存知かと勘違いしてしまいました。ただ今見城先生の部屋のウォッチ数を増やしてランキングを上げることを40人程で実施しております。つきましてはホワイトさんにも是非ご参加頂きたくお願いに参上いたしました。ご検討下さい。m(__)m

    これほどに居丈高で上から目線の謝罪もどきからはじまる文章を、一応は最後まで読みました。
    文全体から溢れ出す「偉そう」な感じは、私には不快極まりありません。
    「関わらないで」と繰り返すのは、これで三度目です。

    御理解ください。

  • ホワイト
    ホワイト

    謝罪には、最悪でも「申し訳ない」とこのように使うのが、当たり前です。
    この文章を吉田さんに読まれないことが、本当の私の願いなんです。

    見城さん、引用して勝手に使って、ごめんね(←オイ)。

    ( 。-_-。 ) sorry

  • ホワイト
    ホワイト

    近くの公園の草毟り、無事に終了。

    ご近所のマダムス、たわいもない話に花が咲く。
    そして、やはり、新型コロナウイルスの話題も。
    「なるべく」レベルだけれど気をつけましょう、と。

    平和な春。

    公園に子供がよく来てくれる。

    ( 。・_・。 ) spring