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定期的に話題になるざびえる恐るべし!😄😄美味しいのと箱が豪華

オレがずっと住んでる山であった話だ 昔、ある山に凄腕の猟師がいた。山のしきたりを護り、山の生き物の頂点に立つ者として決して打ち漏らさず、必ず仕留める 誰もがその猟師は神をも仕留めるであろう腕を持つと賞賛し、尊敬していた 猟師は頑なに山の掟を護り、ずっと一人で獲物を仕留め続けた だがある日、猟師はふと思った。自分に終わりは来るのだろうかと このまま一番の名うてとして、どこまで生けるのだろうと。そしてふと考えた 今の自分の腕ならば、山の神ですら仕留められるのではないかと そして猟師は山の奥深い場所に入った 山の掟である、自分の猟場以外の場所に入って行ったのだ 猟場がふて気づくと、おかしな事に気づいた。鳥が鳴かない、虫の声さえ聞こえない 山の中であると言うのに、何の音もしないのだ ただならぬ空気と気配に、猟場は気を研ぎ澄ました。そして自分の少し先の岩場に一頭の鹿が立って見下ろしている事に気づいた 枝分かれの無い一本角、全身が真っ白で長い毛に覆われた一頭の鹿 ーー白鹿!神鹿だ!ーー 山に伝わる伝説の1つ、片ツノの白鹿。それはどんな猟師も仕留める事ができない神の鹿と言われていた 出会えば二度と動物を撃てなくなる、そして猟師をやめる事になる。そんな言い伝えが猟師の頭をよぎった ーーそれは仕留め損なったヤツの話だ 猟師は白鹿を自分こそが仕留め、自分が言い伝えを書き換えるべきだと決断した そして鉄砲をゆっくり構え、白鹿の眉間に狙いを合わせ・・打ち込んだ バンと緊張を打ち破る鉄砲の感覚 ーーやった!仕留めたぞ! しかし、白鹿は倒れなかった。何事もなかったかのように、白鹿は猟師をずっと見下ろしている ーーバカな!眉間に打ち込んだハズ! 猟師はさらに一発、二発と打ち込んだ だが白鹿は悠然と猟師を見下ろしている 猟師は焦った、なぜ白鹿は倒れないのか。そして決断をした「決め弾」を使うしかない、と 山の掟に習い、猟師は「決め弾」と言う鉄砲の弾を一発だけ持っている。それはヨモギの葉で包んである金で拵えた弾の事だ 古くからこの「金の決め弾」は猟師として最後の切り札、決め弾として伝わる。万が一、山のバケモノや怪異、魔に会った時の切り札として一発だけ猟師達は持ち歩いている しかし、金の決め弾は一発だけ。つまりそれを使って仕留め損なえば、猟師として終わりなのだ ーーこれなら、必ず仕留められる 猟師は決断した ヨモギの葉で巻いた包みを開け、金の弾を鉄砲に込めて、白鹿の眉間に狙いを定めて引き金を引いた バン!と鉄砲の音が山に響く そして、ドサリと倒れた感覚があった ーーやった!白鹿を仕留めたぞ! 猟師は息を切らせ、倒れた白鹿を確認するために岩場を駆け上がった そこには白鹿はいなかった 何発もの弾の跡が岩に残されていただけだった ーーなんという、なんと言うことだ! 猟師は愕然とした。白鹿だと思い、弾を打ち込んだのは岩の塊だった ただの岩を白鹿と勘違いして、自分は混乱し、金の決め弾まで使ってしまったのだ 獲物を外しただけではなく、猟師として決してあってはならない打ち間違いを犯し、最後の決め弾まで使ってしまったその猟師はその一件を最後に猟師をやめる事になった 猟師はただ単に感覚が鈍り、岩を白鹿と見てしまったのか。それとも傲慢な猟師に山の神が白鹿として引導を渡しに来たのか 事実は誰にもわからない ただ、間違いなく言える事がオレには1つある 金と言えば、金のざびえる。だよなと そんな話だ

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