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朔夜-物書き-

~~~~ 長谷川「......家に帰る様子が無いな。」 明石「......長谷川先輩は、どうして彼を尾行しようと思ったんですか? 」 長谷川「そうだな......怪異に遭遇する人間は、多くの場合悩みやトラブルを抱えていることが多い、彼からもそんな不穏な気配がするんだ。」 明石「そうなんですね、あの、怪異対策課の皆さんも、悩みがあるんですか? 」 長谷川「......俺の場合、六年前にすずを……恋人を、怪異に殺されたんだ。」 明石「あっ、す、すみません。」 長谷川「いいんだ、ゆっくり話すのは後にしよう、少年が路地裏に入った。」 明石「は、はいっ! 」 長谷川「まさか友人と待ち合わせ......なんて雰囲気の場所じゃないな。」 明石「この先にあるのは......稲荷神社? 」 長谷川「......どうやら、当たりだな。」 明石「待ってください、少年の他に男性が居ます! 」 長谷川「今は様子を伺おう、葛城たちに連絡してくれ。」 ???「……やぁ、なんで呼び出されたか分かるよね? 」 島崎「い、いえ......」 ???「ふふっ、君が約束を破ろうとしたからに決まってるじゃん。」 島崎「しっ、してません! 」 ???「じゃあ、なんで警察に話し掛けられたとき、すぐに逃げなかったの? 」 島崎「そ、それは......」 ???「先生に本当のことを話そうとして冷たくあしらわれたのに、本当に学ばないんだねぇ。」 島崎「ご、ごめんなさいっ! ちゃんと秘密にしますっ! 」 ???「五月蝿い。」 島崎「ひっ......ごめんなさい。」 ???「ふふ、謝らなくていいよ、もう何もかも手遅れだから......それに、君のせいで見つかっちゃったみたいだからね。」 長谷川「チッ、気付かれていたか。」

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怪異科刑事出逢いし電歌族
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  • 朔夜-物書き-
    朔夜-物書き-

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    ……僕の霧は、正確には怪異の概念の一部であり、切り離せない身体のパーツのようなもの。だから僕の身体も、霧に融けることができる。
    ミスト「はぁっ、はぁっ……っ……」
    ???「お帰りミスト君、早速だがどちらの衣装がいいと思うかい? 少しアイディアが煮詰まってきてしまってね、ここは第三者の意見を聞きたいんだ……あぁ、やはり若い少女の腐り朽ちゆく肌は美しい! 深紅のドレスもいいが、ゴシックロリータも捨てがたいと思わないかね! いや、けどロリータにするなら残りの二体には燕尾服を着せたい。ふむ、君もそう思うか、やはりこっちのドレスのほうが......」
    ミスト「......あのさ、目の前で人が血ぃ流してるの見えない? ほんっと話聞かないよね。」
    ナイトメア「おかえりなさい。」
    ミスト「ナイトメアもあの気違いと同じ空間は疲れるでしょ? すぐボスに報告させて、僕は降りる。」
    ナイトメア「……その程度の怪我で? 」
    ミスト「エクリプスにろくな医者はいないでしょ? 」
    ナイトメア「ボスがさっき新しい潜伏場所を教えてくれた、降りるなら先に行けばいい。」
    ミスト「……ふーん、もうあいつの事は見捨てるんだ、せっかく復活させるために3人も殺させたのに。」
    ナイトメア「命令は絶対。」
    ミスト「はいはい、分かってるよ。」
    ???「あぁ!なんて美しいんだ! 私の可愛いドールたち! ふふ、君達の踊る姿が早く見てみたいものだよ......ミスト君どうだい!? 美しいと思わないかね!? 」
    ミスト「あーはいはい、仕事はしてよ? 」
    ネクロマンサー「勿論、僕のドールは一体一体こだわって作っているからね、楽しみにしたまえ。」
    ナイトメア「......いいな。」
    ミスト「は? あんなのが羨ましいの? 」
    ナイトメア「......私もお人形になれば、愛される? 」
    ???「ほう? ナイトメア、君も私のドールになりたいのかい? 」
    ミスト「駄目だ、彼女は生かしておいた方が利用価値がある。」
    ???「ふむ、残念だ。可愛らしいお嬢さんだからインスピレーションが沸き上がるが......ボスの怒りは買いたくないのでね。」
    ナイトメア「......私、また生かされている。」
    ミスト「死ぬよりはましだろ? それに、あいつのあれは愛じゃない、ただの自己満だ。」
    ナイトメア「......わからない。」
    ミスト「分からなくてもいいんだよ、愛なんて。さて、怪異の面倒を見るのもそろそろ終わりだな。」

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    朔夜-物書き-

    御堂「とりあえず、話は聞かせてもらうぞ、ボウズ。」
    島崎「! え、っと……」
    明石「っ、島崎くんとの会話は、テンくんと二人きりでさせてあげて下さい。」

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    島崎「は、はい、大丈夫です……」
    御堂「……んじゃ、そこの公園でいいな。何かあったらすぐ来てやるから、行ってこい。」