オリンピック
2020年東京オリンピックで想起したのは、1936年開催のベルリン・オリンピックのことである
ナチズムは人道主義的に肯定できないのは当然だが、国家プロジェクトとしてのオリンピックという大事業に関しては、歴史上稀に見る先見性があったことは否定できない
映像面の革新という意味で、ヒューマニズムとダイナミズムを記録における新たな意義として見出だし、一種の特異な人間ドラマとして確立したのである
当時はナチス・ドイツ全盛期であり、プロパガンダとしての側面が影響を及ぼしているのは否定できないが、ナショナリズムの高揚を世界に向けてアピールするのに絶好の機会でもあり、政治のみならず、ドイツ的心情を伝えるのには少なくない貢献があったものと思われる
2020年には、グローバリズムも、テクノロジーも現在とは比較にならないほど多様に変化しているのは間違いないだろうが、クリエイティブな面というのか、独創性についてはどれほど新機軸を打ち出せるのか、模索している段階である
因みに、2020年と聞くと、『ウルトラQ』に出てきたケムール人を思い出してしまうのである。初回放送時には、ボクは生まれていなかったので、リアルタイムで見た世代ではない
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