川沿いのお気に入りの場所。
草がほどよく生えていて、座っているだけで爽やかな気持ちになる。
夕方に行けば、そこだけ時間の流れが緩やかになっている気がして、つい長居をしてしまう。
一方で、いつかこの川に自分は吸い込まれてしまうのではないかという恐怖心も、少しある。
血迷って自分から飛び込んでしまいそうで、怖い。
あの子もそんな魅力を持っていた。
陽だまりや木漏れ日、つまり癒し系と言われる特徴を持ちつつも、
三日月、暗闇、そんな一面もある気がして。
私はそこに惹きつけられたのかもしれない。
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