今年の48、46グループで個人的に印象に残った曲をまとめてみました。たくさん曲があるので聴いてない曲もありますし、この他にも良い曲はたくさんありましたが、パッと浮かんだものを。 ◇Stand by you/SKE48 作曲:小網準 編曲:APAZZI 波瀾万丈過ぎた2018年のSKEを象徴する曲。10周年の祝福ムードがひと夏の鮮烈な記憶に塗り替えられたその時に、今まで気づかなかったかけがえのないものが見えて来た。 ◇夜明けのコヨーテ/SKE48（サガミチェーン選抜） 作曲、編曲:K-WONDER、SAS3 SKE楽曲にはなかった新しい曲調。自然思想溢れるネイチャーなアレンジ。そもそもサガミとのタイアップ曲さらにはSKEと言えば愛知トヨタだけど、この曲はマツダのCMっぽいかも。 ◇無意識の色/SKE48 作曲:中山聡、足立優 編曲:佐々木裕 この溌剌感とがむしゃら感、これぞSKE。ローリングするビートが蒸気機関みたいなガツガツしたエネルギーを生んでいる。体育会系文化とユングの精神世界が見事に融合した一曲。 ◇反射的スルー/ラブ・クレッシェンド 作曲:杉山勝彦 編曲:杉山勝彦、三谷秀甫、谷地学 主旋律と楽器群のスリリングなハーモニーに痺れる。メロディーは淡々しているが実に深い。ユニット人数が増えてわちゃわちゃになるかと思いきや、研ぎ澄まされたナイフのように切れ味鋭いソリッドな曲となった。 ◇暗闇/STU48 作曲、編曲:aokado 文学的な匂いに包まれた曲。漂う日本的情緒、淀みなき瑞々しさにいつ聴いてもはっとする。STUにとって最高のデビュー曲となった。 ◇誰かがいつか 好きだと言ってくれる日まで/STU48 作曲、編曲:木下めろん ヴォーカルのフロウがいきいきとしている。息づかいまで聞こえてくる感じ。女性作曲家ならではのリアルな感情描写も素晴らしい。秋元康さんの中にいる女の子に火が点いちゃう、そんな曲。 ◇会いたくて嫌になる/やっぱりみたらし団子（HKT48） 作曲、編曲:谷村庸平 トランス感がたまらない。イタリアンホラー映画みたいなテロテロのシンセ、キレキレのギターカッティング、容赦なく走る機械的なベースに持っていかれる。自分が自分じゃなくなる制御不能の恋、まさにその空気感。ABCの構成に優れていながら、それぞれのメロディーラインは実に繊細。作編曲は"逃げ水先生"こと谷村庸平さん。 ◇ショパンの嘘つき/乃木坂46 作曲、編曲:山本加津彦 幻想的な雰囲気に包まれた傑作。フラメンコのようなパッション溢れるパーカッションと耽美なピアノ、それに包まれたメロディーは昭和歌謡臭ぷんぷん。サビが閉じる時、ジュディ・オングの羽根が広がる。 ◇バスルームトラベル/欅坂46 作曲、編曲:ふるっぺ 可愛い。これを聴くとお風呂場が花の香りと虹の光に包まれる。排水口という言葉まで愛らしい響きに聞こえてくるのがあら不思議。 ◇線香花火が消えるまで/けやき坂46 作曲、編曲:山本加津彦 夏はこれをよく聴いた。儚い青春のその一瞬の輝きを圧倒的な描写で楽曲表現している。 ◇Soft Serve/NGT48（新潟SHOWROOM選抜） 作曲、編曲:佐々木裕 とにかくカッコいいアレンジ。立体的なサウンドにも驚愕。天才アレンジャー佐々木裕さんの攻撃的な楽曲。 ◇サンダルじゃできない恋/アンダーガールズ 作曲、編曲:Atelier LadyBird ラテンテイストの大人っぽい曲。ギターが味わい深い。ベテランの方が制作されていると思いきや、20代の若いクリエイターによるものだった。ちょうど歌詞の中の女性と同じような年頃かな。ここに挙げるかどうか迷った曲だったけど、作家さんの楽曲採用を喜ぶツイッターを見かけてしまって。これが初めての大きな仕事だったみたい。若きクリエイターの未来に期待を込めて。 ◇君は僕の風/AKB48グループセンター試験選抜 作曲:外山大輔 編曲:APAZZI ファーストキスのようなときめきにキュン。みーおんの神がかった歌い出しにピアノと弦が寄り添い、キックが高鳴る鼓動のように入って、ギターのフィードバックがホワーンと、これは完璧だ。"君はぼーくーの♫ "のところで物語が幕を開ける感じだけど、そこまでの時間が"12秒"というのも奇跡的。リクアワ待機中！ 以上。今年も楽しませて頂きました。すべての楽曲に関わる皆様、素敵な楽曲をありがとうございました。