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ホソカワヒロマサ

【アタマノサプリ~記憶のコツ vol.17~】 『余裕のあるスケジュールはNG』 学生とは違って、社会人は「勉強する時間がない」という人が多いです。 20代はまだしも、結婚して子どもができて・・・と年齢が重なるにつれて自分の時間はなくなります。 以前お伝えしたように、30代以降は論理的な記憶が得意になります。それを活かすも殺すも自分次第です。 今日は、いかに短時間で集中して記憶できるのか、についてお伝えします。 まず、<時間がない>という事象に対しては、 ①別を削って時間をつくる ②同じ時間内で効率的に処理する おおまかにこの2パターンがあげられます。 この中でも本日は②について書きます。 これを実行にするために有効なのが「タイムプレッシャー」とういう方法です。 簡潔に言えば「自分で制限時間を決めて作業・勉強をする」というものです。(詳しくは調べてみて下さい♪) 脳学者の茂木健一郎氏はタイムプレッシャーについて、 『勉強や仕事をする上で、制限時間を設ける「タイム・プレッシャー」は有効な方法である。タイム・プレッシャーをうまく使うことで、集中力を上げ、脳の成長に欠かせない報酬のなりたちを、調整することができるようになるのだ。 』 と言っています。 例えば、テストや締め切りが近づくと根をつめて、普段ではとても覚えられないような量の知識を一気に記憶したり、すごいスピードでタスクを処理することができたりします。 これは、テストや締め切り期限に対する恐怖心や危機感が一時的に記憶力を高め、脳の働きを良くしているのです。 この恐怖心や危機感による「詰め込み」は昨日紹介した”感情”による記憶力の強化と密接に関係しています。 実は、タイムプレッシャーも時間が迫ってくるというある種の危機感により脳機能が高まると言われ、メカニズムは類似しています。 つまり、時間がない社会人が勉強するには「課題の時間を決め、タイムプレッシャーにより記憶力を高める方法」が有効になります。 一方で、自分の進捗状況が把握できない場合には、時間に余裕がありすぎる制限時間を設定してしまう場合もあります。 この場合は逆に「ダラダラ、緊張感がなく、志気が停滞」してしまい記憶力が低下する要因にもなります。 これは、仕事のスケジュール管理にも言えます。つまり余裕がありすぎるスケジュールは脳機能低下を招く恐れがあるわけです。 これについて茂木先生は、 『最悪なのは、だらだらウダウダ続けること。ぱっと始めて、だーっと集中して、さっと終わらせて次に行くこと。このようなメリハリの感覚をつかむことは、単に効率を上げるということ以上の生きる上でのモラルの質に関係する。タイム・プレッシャーが人間性を向上させる。 』 と言っています。 タイムプレッシャーやスケジュール管理が「人間性」まで関係しているとは実に興味深いですよね。 以上から、常に自分よりちょっとむずかしい制限時間を設定し、時間内でやりきってしまう「タイムプレッシャー」を習慣化することが記憶力向上にとって有効と言えるわけです。

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