#日経XTech "時間微分でなく、隣り合う複数の画素をまとめれば、ビデオ・システムでのズーム拡大/縮小がリアルタイムで、しかも雑音なしに実行できる(画像データ処理によるズーム拡大/縮小は、一般にはデータ・サンプリング時の雑音が避けられない)。物体の動きを抽出するアルゴリズムを用いると、音の振動が文字通り視認できるようになる。これはフレーム速度が1000~1万フレーム/秒であるため、ちょうど人間の可聴領域の周波数(20~20kHz)の大部分と時間分解能が重なるためだ。指を鳴らしたり、何かを軽くノックしたりするだけで実際の音が伝わらない場合でも、「音の情報」を入力に利用できるようになる。また、このシステムは、加速度センサや触覚センサにもなる。速度分布をさらに微分すると、加速度分布が目に見えるようになるためだ。加速度はニュートンの法則「F=ma」を通して力とつながっている。「列車が橋を渡る際の映像でこうした処理をすれば、橋のどこにどんな力が加わったかを可視化でき、ボルトの緩みや亀裂など不具合の有無が分かる」(同氏)。何かを指ではじけば、その振動の分布や伝わり方から指の接触の位置やはじいた材質の質感なども知ることが可能で、この性質を用いれば触覚センサを代替できる。「超高速フレーム映像を情報処理すれば、視覚、聴覚、触覚にあった区別がなくなる。触覚センサで課題になっている配線の問題も、このシステムでは関係がない」(石井氏)。無数の触覚センサと一種の光配線を用いたシステムと等価になるというわけだ。"、覚えてない所もあったので個人的にはとても面白いです。↓ 『人を超える「視界」に挑戦、視覚が聴覚や触覚に変身 --- 日経XTECH』 https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/01095/00006/ #日経XTECH "石井氏らのシステムではFPGAの処理内容を変えることで、抽出するデータの内容や演算処理をさまざまに変え、センサとしての役割を適宜変更できる(図27)。"(続く) #日経XTECH "三つめは、メモリと画像認識速度の限界である。10Gビット/秒の伝送速度を超えるような大容量データは、たとえ機器が1Tバイトのメモリを搭載していても約13分しか記録できない。画像データをリアルタイムに処理しようとしても、チップ上のキャッシュだけで済ますのは困難。主記憶にデータを出し入れすると、伝送速度以外に伝送遅延もネックになる。(略) 画像データ処理を段階的に実行するシステムを、既存の技術で作製したのが広島大学 大学院 工学研究科 複雑システム工学専攻 教授の石井抱氏と、東京大学 大学院 情報理工学系研究科 システム情報学専攻 教授の石川正俊氏の研究グループである。石井氏らは、比較的高精細でしかも超高速なフレーム速度、さらにリアルタイムの情報処理が可能なシステム「Hiroshima Hyper Human Vision(H3 Vision)」を開発した。具体的には、100万画素で1000フレーム/秒を実現できる米Photron,Inc.のカメラと、FPGAを用いた情報処理回路、そしてパソコンを用いている。石井氏らの狙いは、超高速フレームの画像データをパソコンに送る途中で必要な情報だけを抽出することで、どのようなことが実現するかを調べることにある。「これまで、列車や自動車など人間の限界を超えた技術が社会を変えてきた。視覚センサでも人間の限界を超えることで、大きなインパクトが生まれる」(同氏)。ただし、超高速フレームで、普通に画像認識処理をするには現在のパソコンやメモリでは能力不足。そのため、途中で情報を間引いてパソコンの負担を減らそうと考えた。"(続く) #日経XTECH #HiroshimaUniversity 関連ページ :『H3 Vision --- Robotics Laboratory, Hiroshima University』 http://www.robotics.hiroshima-u.ac.jp/vision_sensing/h3vision-j.php (メモ)"例えば、1000万画素の解像度を持つ動画はせいぜい10フレーム/秒がやっと。逆に、1000フレーム/秒では100万画素が高精細の上限。しかも、数十秒という短時間の記録がやっとで、リアルタイムの画像認識などはできていない。(略) これには大きく三つの理由がある。一つは、撮像素子の反応速度に限界がある点。画素数が増えてくると1回の走査に時間がかかり、フレーム速度をなかなか上げられなくなる。1000万画素で10フレーム/秒の場合、1画素の読み出しにかけられる時間は10ns(1億分の1秒)と極めて短い。二つめの理由は、大容量の画像データを撮像素子からパソコンなど画像処理システムへ送る伝送路の帯域に限界がある点。100万画素で1000フレーム/秒の場合、1画素の情報が10ビットと少なくても伝送速度には10Gビット/秒が必要になる。これは現在利用可能な伝送技術のほぼ上限で、たとえ実現できても製造コストが跳ね上がる。"(続く) #日経XTECH "カーボンを負極として使うことでLiイオン電池の原型が完成すると、製品化する上での致命的な課題がないかをまず確認することにしました。検証すべきことは山ほどありますが、まずはここから始めないと意味がありません。致命的な課題は「燃える」ということです。電解液に高い性能を得ることと引き換えに、非水系で燃えやすい有機溶媒を使っていることによります。もし、燃えれば致命的な欠点があるために使えません。安全性を主張するには比較対象が必要で、選んだのが金属Liを使った1次電池です。これは市場に出ていました。様々な条件で実験を繰り返しました。その結果、燃えることはなく、致命的な課題はないということになりました。30数年前の実験で、もし炎が出ていれば、今のLiイオン電池はこの世に生まれていなかったでしょう。本当の意味でLiイオン電池が誕生したのはこの瞬間だと思いました。ここから残りの課題解決に取り組みました。しかし、事業化までには旭化成社内で議論がありました。我々は化学メーカーであって電池メーカーではない。どうやって事業化するのか。1989年ごろから1990年にかけて議論しました。3つの方向性がありました。(1)単独で開発したのだから単独で事業化する、(2)パートナー企業と組んで合弁企業で事業化する、(3)事業は電池メーカーに任せてライセンス事業に専念する。最終的には東芝との折半で合弁会社を1992年に設立、事業化に踏み切ります。これは8年間ほど続き、やがて東芝が単独で事業をすることになります。我々は材料事業に取り組むことになります。中核部材のセパレーター材料は大きな事業に育ち、今でも稼ぎ頭の1つです。ライセンス事業の方は、最終的にはほとんどの国内外のメーカーにライセンスを供与しています。"、このシリーズの記事は無料会員(・有料会員)限定記事ですが、基本的には他のメディアが出してる話題もあるので、引用はパート4のみ。↓ 『吉野氏が語るLi電池開発秘話(4)、「真の“誕生”は安全性を確認したとき」--- 日経XTECH』 https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/01023/101000015/ #吉野彰 #日経XTECH (以下"【質問1】レベル3自動運転を市場投入することに、社会的なもしくはビジネス上の、技術開発上の意義を感じますか?→【回答】自動運転の本命であるレベル4以降への露払い役としての意義がある"の詳細)"ペダルの踏み間違いや病気などによる悲惨な交通事故が報告されるたびに、フェイルセーフ機能の必要性を実感する。人間にミスはつきものである。だから、安全を期すには機械に助けてもらうのは当然である。自動運転の実用化は必然の方向だろう。ただし、レベル3に関しては本格普及せず、レベル4への露払い役にしかならないと思う。レベル3は、人間と機械(システム)の支配関係が曖昧であり、社会が対応しにくい。国土交通省の資料「自動運転を巡る動き」(リンク省略)を見ると、レベル3は「システムによる監視」と位置付けられ、それ以前の「ドライバーによる監視」から発展しているようには見えるが、「システムの介入要求に対してドライバーが適切に対応することが必要」と踏ん切りの悪さを残している。つまりシステムが適切に対応できなければ、ドライバーの責任がゼロとは言えないという表現である。こうした曖昧さを、法律でどう対応していくことになるのか見極めないと、ドライバーは怖くて利用できない。(略) 法律や行政の対応は実態より遅れるのが常で、そのはざまで運転者が思わぬ不利益を被るリスクがある。レベル3の効果が明らかにリスクを上回るものでない限り、普及はあまり期待できないと思う。従って、自動車メーカーが、レベル3対応車の市場投入をスキップするという考えが出てきてしかるべきだ。しかし自動運転は、技術の進歩だけでなく社会の対応を伴う必要があるので、ステップ・バイ・ステップで社会実装を進めないと周囲がついていけない。だからレベル3は可能な限り普及させるべきだとは思う。レベル4では、「特定条件下」だがシステムが全ての運転タスクを実施する。すぐ思いつく応用はバレーパーキング(ホテルやレストランに行くと駐車場入り口に係員がいてキーとともに車を預ける駐車方式)型の駐車場、特定地域での無人の送迎車や配送車、目的地またはその近くまで機械が連れて行ってくれる自家用車などである。これらを実現する意義は深く、普及するだろう。だが、それに必要なシステムの基本構成やパーツはレベル3とあまり変わらないと推定する。むしろかなりの部分を共通化して、開発コストを下げる方策が取られるのではないか。するとレベル4狙いで開発しておき、レベル3と称して市場投入し、万一何かがあったら運転者に助けてもらう。つまりユーザーにバグ出ししてもらうシナリオが考えられる。トレンドの先端をいきたい人は必ず一定数いるので、レベル3が全く売れないということはないと思う。"、レベル3関連記事読んで毎回思うのはMaaS(Mobility as a Service)の基本要素である自動運転自体完璧な姿で無いから駄目とかで終わらせず、段階は踏んで開発して欲しいと個人的に思います。↓ 『レベル3は通過儀礼として必要、システム評価や社会の仕組みの整備に欠かせない --- 日経XTECH』 https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00065/00235/ #日経XTECH "総務省は2019年9月9日、右旋波を使うBS放送(BS右旋)に関する衛星基幹放送の業務の認定について電波監理審議会に諮問し、同日に原案を適当とする旨の答申を受けたと発表した。今回、認定が認められたのは4チャンネルだ。具体的には、カワイイアン・ティービーが申請者の「よしもとチャンネル(仮称)」とジャパネットメディアクリエーションが申請者の「BS Japanet Next」、BS松竹東急が申請者の「BS松竹東急(仮称)」、ブロードキャスト・サテライト・ディズニーが申請者の「ディズニー・チャンネル」である。"、色々と困惑。あと吉本、上の投稿の通り潰しそうな気はしますが。↓ 『吉本興業グループのチャンネルなどがBSに新規参入へ、総務省が認定先を発表 --- 日経xTECH』 https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/news/18/05927/ #日経xTECH "HTTPSに対応したWebサイトはサーバー証明書をWebブラウザーに送信し、WebサイトとWebブラウザー間の通信は暗号化される。通信の盗聴は防げるが、これだけではそのWebサイトが信用できることにはならない。実際、HTTPSに対応した偽サイト(フィッシング詐欺サイト)は多数出現している。セキュリティーベンダーの米フィッシュラブズ(PhishLabs)によると、偽サイト全体に占めるHTTPS対応サイトの割合は、2018年第3四半期には49%になったという。(略) HTTPSに対応していても信用できないのは、サーバー証明書は3種類あり、種類によっては簡単に取得できるためだ。具体的には、(1)ドメイン名の所有者であることを確認して発行する「ドメイン認証(DV:Domain Validation)」、(2)申請する組織が実在していることを確認して発行する「組織認証(OV:Organization Validation)」、(3)実在確認などの審査を組織認証よりも厳しく行う「EV(Extended Validation)」あるいは「EV SSL」である。(略) つまり、DV証明書ではWebサイト運営組織が実際に存在するかどうかは確認しない。特定の組織を名乗っていても、本当かどうか、信頼できるかどうか分からない。にもかかわらず、OV証明書やEV証明書と同じように鍵マークが表示される。筆者が確認した限りでは、HTTPSに対応した偽サイトのほとんどはDV証明書を使っていた。厳密には、サーバー証明書の種類によってWebブラウザーの表示は異なる。だが決まった仕様はなく、Webブラウザーによってまちまちだ。(略) EV証明書では多くのWebブラウザーで組織名が表示されるので違いが分かるが、DV証明書とOV証明書では同じである。DV証明書とOV証明書の違いは、サーバー証明書の中身を見ないと分からない。サーバー証明書の「サブジェクト」に、ドメイン名だけが書かれている場合はDV証明書、ドメイン名に加えて所在地や組織名などが書かれている場合はOV証明書である。"、因みにこの記事は無料会員の方でも全文読めます。画像もあるのでよくまとまってます。あとHTTPS神話、未だにある(信じてる)方が個人的には理解に苦しむのですが...。↓ 『崩壊する「HTTPS神話」、鍵マークはもはや信頼の証しではない --- 日経XTECH』 https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00676/070900011/ #日経XTECH "Zoomを展開する上位6カ国は米国、日本、インド、中国、カナダ、英国。中でも日本のユーザー数はアジアで最も速く伸びていることから、日本における事業拡大を決断した(画像は以下も同様下の記事内にて)。(略) SlackやMicrosoft Teamsにどう対抗していくかについては、「サービスごとに最も優れたものを選ぶ、ベストオブブリードのサービスになりたい。チャットにはSlackを使いながら、ビデオ会議のときにはZoomを使ってもらえる」(米法人CEOのYuan氏)とした。(略) Zoomの特徴的な機能としては、壁紙を変えることで自宅からでも背景を気にせず会議に参加しやすいことを挙げた。ビデオ会議の映像は最大で49拠点を同時表示可能。会議への最大参加人数は1万人とした。"、ビデオ会議で今熱いのは前も取り上げたZoomですね。あとSlackは引用文の通りチャットでしょうよと言う(^_^;) これからも期待。↓ 『ビデオ会議「Zoom」が日本で本格展開、SlackやTeamsにどう対抗? --- 日経XTECH』 https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/news/18/05490/ #日経XTECH "リスナーが多ければ、発信ビジネスも成立する。企業スポンサーを持つポッドキャストは多数存在するというし、パトレオン(Patreon)というコンテンツクリエイター向けのクラウドファンディングには、リスナーが毎月一定額を支払ってポッドキャスターを応援する、ポッドキャスト向けの集金スキームが用意されている。男性3人組が配信する「Last Podcast」という番組には1万2000人近い応援者がおり、毎月約5万8000ドル(約620万円)を集めている。ユーチューバーならぬ、「ポッドキャスター」という種類の職業が成り立っているわけだ。(略) ポッドキャストプラットフォームの老舗として最大級の規模を誇るのはアップルの「Podcast」だが、お世辞にもサービス向上に注力しているとは言い難い。ただ、2019年秋登場予定のmacOS CatalinaではPodcastが独立したアプリになることから、Spotify対抗で何らかの施策を打ち出してくるのでは、という希望的観測を抱いている。さて、ここまでは米国のお話。「じゃあ日本はどーなのよ」という疑問が投げかけられて当然だ。日本では「Radiotalk(ラジオトーク)」と「Voicy(ボイシー)」という国産の音声コンテンツ配信アプリが登場している。両者ともユーザー数や配信者数は非公開なので、アプリの使用感から状況を想像するしかないのだが、両アプリ共に日々更新されるトークコンテンツが豊富なことから、それなりに盛り上がっているようだ。(略) RadiotalkとVoicyは、音声コンテンツ配信アプリという部分では共通だが、コンテンツ収集に対する考え方が正反対なのには驚いた。Radiotalk代表取締役CEOの井上佳央里氏は、「米国と比較して音声コンテンツがまだまだ少ない日本では、配信者の数を増やすことが大切」と考え、CGM型のサービスを構築している。アプリ自体に録音・編集・加工といった機能が備わっているので、ユーザー登録を行いスマホのマイクに向かって話し録音すれば、誰でも簡単に発信者としてRadiotalk内に番組を持てる。一方、Voicyは発信者を選ぶ。アプリを立ち上げると、ネットかいわいで名の知れた、いわゆるインフルエンサーが名を連ねる。Voicy代表取締役CEOの緒方憲太郎氏は、「日本の音声メディア自体が幼少期の現在は、影響力のある人が発信することが大切」だと主張する。実際、「発信者は審査制で、100人中1〜2人しか合格しない。視聴者数が伸びなければ打ち切り」(緒方氏)と要求が高い。確かに、どの番組を聞いても品質がコントロールされており安心して聞ける。"、Voicyに関しては引用文から後述にある通りB2B分野での収益化(毎日新聞/野村證券/スポニチのスマートスピーカー向けコンテンツの制作・配信プラットフォーム受託)に力入れてますからね。そう言う意味では米国のパトロン(投げ銭)と違いますよね(とは言えパトロンは映像配信ですら日本では頓挫してる所もあるので音声は余計厳しそうな気もしなくは無いですが...)。因みに日本の主要AM局ではAppleのPodcastから手を引いて『ラジオクラウド』に注力するのは良いのだが、それで良かったのだろうかとは毎回思います...。↓ 『ポッドキャストが熱い、10年ぶりブームに見る音声コンテンツ最新事情 --- 日経XTech』 https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00096/00014/ #日経XTech 下の記事、要は「イスラエルは27年前からユニバーサル電子カルテが導入されてるが、HMO(Health Maintenance Organization)は保険機能だけで無く医療機関や研究所・薬局なども運営してるため、多くの情報を包括的に蓄積できている点が大きな特徴。」/「HNOのデータベースを様々なソリューションと統合する出来る様になれば、それは大きなビジネスチャンスとなる。その為、投資のトレンドとしてデジタルヘルス分野のベンチャー企業に対する投資額の約80%(因みに米は約30%)がAI関連の企業に向かっている」/「イスラエルではPoC(Proof of Concept(概念実証))やパイロット版の運用等を無料で行える環境を用意し、ここでのデータや実績をもとにアメリカなどで本格展開できる点が大きな強み」とネットワークの強さ等について書かれてるのは良いですし、イスラテック自体今更ではあるもののおさらいと言う意味ではまとまってる記事ですかね...。↓ 『イスラエルに医療系ベンチャーが多い3つの理由、mHealth Israel創設者が解説 --- 日経xTECH』 https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/event/18/00064/00028/ #日経xTECH #イスラテック