ログイン
詳細
見城徹

25歳〜30歳ぐらいまで僕はつかこうへいの舞台に熱狂していた。稽古を毎日観て、公演が始まると毎日通った。役者たちと仲良くなり、つかこうへいとは毎日のように飲んだ。その最盛期の舞台を今は誰も知らない。笑いと涙と感動と興奮で劇場が揺れていたあの頃。それをどうしても再現したかった。つかこうへい自身も再現出来なかった絶頂期の4年間の舞台。高校生の頃つか芝居に通い詰めた横内謙介が完璧に再現した。そして、つかこうへいを突き抜けた。熱狂は終わった。今は虚しさから抜けられない。

前へ次へ