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見城徹のトーク
トーク情報
  • 見城徹
    三上雅博三上雅博


    おはようございます。
    2019年8月の親父の投稿のリトークです。

    偶然にも僕も昨日の投稿で「狂気」「極端」の投稿をしていたので驚きました。
    親父の言葉が僕の血肉となっている。

    「どうせ一夜の夢ならば実をも散らして狂うのみ」    
                 ーーー見城徹

    皆様本日も宜しくお願い致します。

  • 見城徹
    三上雅博三上雅博

    15歳の頃の話です。

    人生で初めて出来た彼女と付き合った当初は彼女の家の前によく男が待ち伏せしていた。僕と付き合う前からずっとその男に言い寄られていた。その相手から電話がかかってきたので、僕は彼女から電話を奪い直接話をした。
    相手の男は僕を夜の公園に呼び出した。僕も名前くらい知っている僕と同じ歳の不良だった。
    僕は一人で指定された場所へ出向いた。土砂降りの雨が降っていた。
    何人かで待ち伏せしているだろうと踏んでいた。だから意外だった。男は雨の中傘も刺さずにひとり雨に打ちひしがれていた。
    「ドラマかよ...」僕はそんなひとりごとをボソっと呟いてから男の前に立った。
    男は雨に濡れて震えていた。僕を見てタバコに火をつけようとしているが濡れているからか震えているからかうまく火がつかない。虚しくライターの石が擦れる音が響くだけ。僕はポケットからライターを出して火をつけてやった。
    一瞬驚いた顔で、咥えたタバコにその火をつけると男は手に持っていた自分のライターを地面に叩きつけた。
    「あいつと付き合ってるのか?」その問いに、僕は「あぁ」と答えた。
    両手で胸ぐらを掴んできた。僕はそのまま掴まれてやる。その手は怒りか悔しさか切なさか寒さで震えていた。僕が手を出したら遺恨を残す事になるだろうと思った。
    「殴らせろ」と言ってきた。なんだか僕には男の気持ちが痛いほどわかる。
    「それで気が済むなら殴れ」そう言ったら2発殴られた。男は泣いていた。雨で涙は流される。僕は立ち尽くす男に声をかけずにその場を立ち去った。