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見城徹

あるホテルのジムについて書きたい。 そのジムには僕が気に入りのパーソナル・トレーナーがいて、彼がいるとよくトレーナーを頼んでいた。勿論有料だし、びっくりするほど高いが、まあそれはいい。先日のGWのある日17時前にジムに着いた。彼がいたので何時までの勤務かと尋ねたら20時までだと言う。彼に対するパーソナルの予約も入っていなかった。それではと、17時から20時までの間のどの時間帯でもいいから60分のパーソナルをお願いした。彼とはコミュニケーションも良く取れていて、お互いに凄く居心地の良い関係である。しかも、彼はホテルの社員ではなく、パーソナル・トレーナーの専門職としてホテルのジムと契約している。僕としてはホテルと彼への売り上げ貢献の気持ちを込めてパーソナルを依頼したつもりだった。彼は一瞬、困惑した表情を浮かべて、「大丈夫かどうかマネージャーと相談して来ます」と返答した。ジムには3、4人がいただけで既に混んでいる様子もないし、いつも通り僕の依頼はOKになるものだと思い込んでいた。せっかく彼が居たのだから(彼は契約なので不定期の出勤である)喜んでもらおうと考えたのだ。返って来た答えはこうだった。 「18時からだったら混み具合を見て、出来るかも知れないし、出来ないかも知れません」 18時までまだ1時間ある。 「出来るかも知れないし、出来ないかも知れない」とはどういうことだろう? 僕は予約を頼んだのだ。そんなふざけた返答があるだろうか?だったら「出来ない」と言ってくれた方がいい。「なら、諦めます」と僕は即座に断った。18時まで待って、[出来ない]という結果になったら僕は予定の組み立てようがない。元々、その日はパーソナル・トレーニングをするつもりはなかったのだ。たまたま、彼が居たのでサービスのつもりでお願いしただけだ。このホテルのジムの新しいマネージャーは一生懸命やってくれていて仕事も出来る。いつもきめ細やかな温かい応対で僕は満足している。トレーナーの彼も素晴らしい。僕が退出するまでジムは全く混んでいなかった。何でこんなことになってしまったのだろう?このホテルのジムの会員になるには入会時に800万円、年会費として70万円が必要である。 つまり毎年70万円のサブスクなのだ。その割には ジムのサービスに金をかけていないように僕には思える。このホテルに必要なのは真心なのだ。 パーソナル・トレーナーを頼んだ時もメンバーに対してホテルとしての真心と誠意がなかった。ダメならダメでもいい。そんなことに文句はない。答え方が雑過ぎる。GWだし事情は色々とあるだろう。しかし、真心さえ感じられればこんな不愉快な気持ちになることはなかった。真心には真心で応える。僕はそのつもりで各ホテルに通っている。

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見城徹のトーク
トーク情報
  • 見城徹
    見城徹見城徹

    僕たちは幸か不幸か生まれ落ちてしまった。生き抜くことは苦しくて切ない。その上に地震もあれば新型コロナもある。
    ゴールは死だ。皆んな苦しくて切ない。

  • 見城徹
    見城徹見城徹

    ↑ ううっ。泣ける。騙されたと思って観て欲しい。こんなに瑞々しくて、しかも人生を感じさせる映画はあまりない。クレジットで最後に上がって来る[脚本・監督 佐々部清]。
    佐々部清監督に献杯!

  • 見城徹
    てんあつてんあつ

    ↑2020年3、4月~見城さんの過去の
    ご投稿より。

    今日の見城さんの過去トークからのリトークは以上になります。
    おはようございます。

  • 見城徹
    てんあつてんあつ

    仰る通りです。
    認めたくないと思いつつも、認めざるを得ないほど負け犬です。死ぬまで自分との戦いで。
    死ぬ時もきっと、負け犬の遠吠えをしながら。

    好いタイトルですね、本当に。
    若い時からそれに気づけていれば、間違いないですもん。

  • 見城徹
    見城徹

    今日も僕は負け犬だ。21歳の時、それまでの生き方を明確に変更した。目指していたものから逃げた。「負け犬」の烙印を自分で押した。それを押した上で挑んだ現実社会。敗者の凱旋をするつもりだった。しかし、現実社会はそんなおセンチなものではなかった。立ちはだかる壁はいつも高かった。圧倒的努力をした。結果も叩き出した。壁を何度となく乗り越えた。それでも毎日、敗北感に打ちのめされる。自己嫌悪で一杯になる。73歳。
    僕は[今日も明日も負け犬]だ。

  • 見城徹
    見城徹

    昨夜の会食は感慨深かった。何かと何かがクロスした。何かで胸が満たされた。何かに辿り着いた瞬間だった。
    井伏鱒二が訳した晩唐の詩人・于武陵の漢詩[勧酒]の一節「花に嵐のたとえもあるぞ。サヨナラだけが人生だ」が全身に染み渡った。       
     
     勧君金屈巵        
     満酌不須辞        
     花発多風雨        
     人生足別離